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小さい頃のこと

玄関横の片隅で福寿草が咲いている。鮮やかな黄色で、春はもうすぐ!と教えてくれているようだ。

杉並の善福寺のこの家に年の離れた姉二人と両親、父方の祖父母と、7人で住んでいた。

今の家に建て替える前の家は、両親が結婚した昭和20年代後半に建てられたのじゃないかと思う。

土間のある台所、檜の風呂桶のお風呂(と書くと立派そうだが風呂桶の湯船は半畳ほどで、きれいに保つのが大変だった…。それに石の床にすのこが引いてあって寒かった)、パスタマシンのようにローラーで脱水する洗濯機、タイル張りの石の洗面台、6畳の茶の間、ちゃぶ台、白黒のテレビ、毎日祖父も父も手を合わせたりお経をとなえる神棚と仏壇、家族5人で寝てた8畳間、父の書斎、祖父母の和室、2階には、祖父の書斎と、下宿の大学生の部屋。外には手押しの井戸。

元は平屋だったのを、祖父母と同居するようになった30年台終わり頃に祖父母の部屋と2階を増築したようだ。
祖父母の部屋は小さな庭もあり、藤棚があって庭木が好きな祖父母は小さな庭と路地に盆栽をたくさん置いていた。

障子ばりの家で、冬は本当に寒かったなぁ…。

そんな、7人家族で、末っ子として育った私が、どんな風な暮らしをしてたか、ポツポツとお伝えできたらと思います。

それがきっと、「西荻窪のはなれ 宿町287号」につながってくると思うので。

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