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左右盲と原始反射

左右盲って聞いたことありますか?
左右の区別がとっさにつきづらい症状のことをいいます。

病気や障害でもないし、「特性」の範囲で終わってしまいがちなこの症状。すごく困ることはないかもしれないけれど、地味に不便さを感じることはあるはず。

で、多くの方は、それは仕方がないことだと諦めて、折り合いつけて生きているのだと思います。

でもそれが、単に左右の区別がつかないということだけでなく、首肩の緊張や、精神的なストレスにも関わっているとしたら・・・?

そして、それが、けっこうあっさり変わってしまう可能性もあるとしたら・・・?

先日いらした40代の男性の方。首肩の痛みが主訴でしたが、「そういえば左右の区別がとっさにつかなくて」とおっしゃったので、関係しそうな原始反射をチェックしてみました。

非対称性緊張性頸反射(ATNR)と呼ばれる原始反射。右を向いたら右手・右足が伸びて、左手・左足が曲がる、という、首の動きと手足の動きが連動する反射です。大人でも残っていることは珍しくありません。

反射を誘発したところ、しっかり反応がでていました。で、統合ワークをしたところそれまで首にかかっていたロックが外れたように動きがよくなりました。

セッション後はひたすら眠くてずっと寝ていたそうです。

反射というのは、自分の意思とは関係ないところで筋肉を緊張させる命令がでているので、バックグラウンドでとてもエネルギーを使います。

ずーっと使い続けていた神経系のシステムがようやくOFFになると、深いところで安心感、ほっとした感じを感じたり、ものすごい眠気に襲われたりすることも。神経系が新しい状態に変化するプロセスの一部です。

寝て起きたらとってもスッキリ!今までのように反射にエネルギーを使わなくてよくなるので、心身にゆとりが生まれます。

一週間後、ご本人から「左右の区別がつきやすくなった」とご報告がありました。

首の痛みもだいぶ良くなって、ストレスがかかると痛みがでてくることもあるけれど、回復が早くなったそう。

まさか赤ちゃんの反射が残っていたとは、と驚かれることも多い原始反射。でも年齢問わずケアできますので、「もしかして私も?」と思われる方はぜひ試してみてください。

ケアするのに遅すぎることはないですよ!

…という一方で、できれば早いうちにケアできるといいな、という想いもあります。

小さなお子さんが、左右の区別がつきづらいことで、自信をなくしてしまったり、苦手意識が強まってしまったりするのはもったいないな、と思うのです。

それは本人の性格でもなければ能力の不足でもない。ただからだがそういう状態なだけ。その「できない」を、自分のアイデンティティに紐づける必要はないんです。

本当は統合されていい反射に、何十年もエネルギーをつかいながら「左右の区別がつきづらい自分」に適応していく人生よりは、早いうちにケアしてあげて、本来の自分の状態で、本当にしたいことにエネルギーをつかっていける人生がいいんじゃないかなって。

もしこの記事を読まれて原始反射に興味を持たれた方は、お気軽にご相談くださいね。

埼玉県 志木市
やさしい原始反射統合セッションやっています。


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