測量

机が散らかっている時は、特に調子がいい日だった
夜2時を回ってからが僕の時間そのものだった
お風呂に入るのが好きだった
曲を作って誰かに歌っているのが好きだった
タバコは1日に5本
土日はずっと寝ている 運動はしない
それほど腹は減らない
食べた皿はすぐに洗う
よく笑う 
夢は見るけど 悪夢はそんなに見なかった
雨の日は好きだった よく わざと濡れて家に帰った
映画が好きだ レイトショーは私の居場所だった
夢は大きく 寛大だった よく未来の話をするのが好きだった
同級生と会うのは嫌いだった 昔の話が多いからだった
本を読むのが日課だった コーヒーはあまり飲まない方だった
特に好きだったものは 特に好きだったものは もうあまり覚えていない
東京は好きだった 渋谷の頭の悪い感じが好きだった
再開発中の 目まぐるしく変わる迷路みたいな渋谷が好きだった どこからでも帰れる電車が好きだった
満員電車はそんなに苦痛じゃなかった 変な人をずっと見てるのが好きだったからだった
人が好きだった よく笑う人が好きだった
散歩は大好きだった 夜は案外犬の散歩が多かった
病気はしなかった 風邪はよく引いたが 健康だった
予定は守れた 病院が嫌いだった 薬は飲まない身体だった 幼少期家にジュースは置かれなかったから カルピスの味はあまり知らなかった 右足の親指に血豆はなかった ずっと後頭部が歪んだ痛みをすることはなかった そんなにべらぼうな生き方をしていたのかというほど自由だった 空が好きだった カレーライスが人一倍食べれた 明日は案外楽しみだった 夜型の人だった 外に出ていた ゴミは日にちに捨てれた そんなに何もできないのかと怒られることなんてなかった 申し訳程度にお皿を洗うことなんてなかった 汗まみれで起きることなんてなかったもっとくっついて寝ていた怖くなかった強かった前向きだった友達は少なかったけれど十分だった安心していた保障されていた親と喧嘩することなんてなかった優しさで優しさを買おうとすることなんてなかった途中で踏み止まれてよかったと思うくらいだ無駄な話が好きだった考えることが好きだったこんな文章書きたくもなかった誰かに見て欲しいと思っている自分にイライラするとは思った暗い部屋が好きだった今は明るいことに安心する怖い夢を見た爆食をしたすっぽかしたまた急かされた心配された大丈夫だと言った大丈夫だったほんとに大丈夫だったつかれたどっと疲れてきた呼ばれることが疲れた呼ばれないことが怖かったのに何か変わった色々変わった

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