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英語はターン制の言語!?日本語と英語の話の組み立て方の違いとは

こんにちは、あきです。今回は英語を上手く話す為に必要なのは言語の性質を理解することです。というお話です。

英会話に慣れている人とそうでない人であからさまに差がでる部分の1つに一度に話す文の長さが挙げられます。


英語が流暢だと感じる人はその発音の良さもさることながら、何より一度に話す文量が長いのです。

オーストラリア人だったり、英語圏での生活が長い人に対してちょっとした質問をすると、予想をはるかに上回る文量の答えが返ってきて圧倒されたということは誰もがある経験だと思います。


こう感じる要因は私たちの母国語が日本語であるからです。

英語と日本語では言語の性質が違います
文法、言葉の並べ方、そして話の組み立て方も英語と日本語では大きく異なります。

端的にいうと英語は話し手主体の言語なのに対し、
日本語は聞き手主体の言語だと私は考えています。


この言語の性質の違いを理解することはあなたの英会話力、文章力を大きく改善してくれることでしょう。

本稿では英語と日本語の言語の性質の違いと、英語らしい話し方を組み立てる為の方法論についてお話ししていこうと思います。

1. 英語と日本語の組み立て方


まずわかりやすいように英語と日本語の言語の性質に名称をつけるのなら、

英語はターン制の言語で、
日本語はチーム制、もしくは二人三脚制で成り立つ言語です。

ターン制というのは常に話している方が会話の主導権を握り、話している側はいかに相手に自分の気持ちをわかりやすく明確に伝えられるかが鍵になります。
また英語は常に自分が言いたいことを決めてから話し始めるので、結論をまず一番最初に述べます。
そしてどうしてその結論にたどり着くのかと言う事を順を追って相手に説明していくのが英語の文の組み立て方です。

なので話を聞いてる側はなるべく相手の話を遮ったり邪魔しないように徹する事が求められるのです。

お互いを説得し合うスピーチを交互に行うのが英語という言語です。


一方でチーム制の日本語は聞き手の共感や反応を確認しながら一緒に結論を模索していく言語です。
聞いている側は如何に相手の言いたいことや伝えたい気持ちを察してあげられるかも大事になります。
また日本語は着地点を探しながらでも話し始められるので、探り探りな会話が得意です。
二人三脚の様にお互いが納得できる結論にたどり着くことが重要なので、文の組み方も英語の様に決まった定型はありません

話を聞いてる側に求められることも大きく、いかに相手が話しやすい様にサポートできるかも大事になってくるのが日本語という言語です。


それゆえに英語は話し手が主体、日本語は聞き手が主体の言語だと私は考えています。


2. 英語らしい話し方を組み立てる方法

つまり、英語を話すときは日本語とは違った思考で話を組み立てていく必要があるのです。

書き出すと英語はこの様に話を組み立てていきます。

1. 結論 → 2. 理由 → 3. 具体例 → 4. 再結論


まず一番最初に質問に対しての答えや自分の思っていることを述べます。
そしてその後に何故その結論や答えにたどり着いたのかを端的に述べ、そしてその具体的な事象や経緯を話します。英語ではこの部分をBodyと呼び、Body部分が最も長くなりやすい部分です。
そして最後にもう一度最初に述べた結論を述べます。

この様に4段構成で文を展開することで英語らしい文章が出来上がります

例えば、簡単な例をあげるとこのうようになります。

[質問] お酒を飲みますか?

[結論]  お酒は飲まない
[理由]  お酒は人との仲に亀裂を生むから。
[具体例] 上司のカツラをぶん投げて川に落としてしまった。
[再結論] 大好きだった上司と疎遠になってしまったお酒はもう飲まない。

あえて英語は書きませんので、この日本語文を英語に変換してみてください。
Yes,Noで終わりそうなこの質問にもこの考え方で文を構成すれば最低でも4つの文章が作れます。
あくまで一例ですが、常にこの様に考えて文を構成する癖をつけておくと徐々にですが、咄嗟の返しでも長い文章を扱える様になってきます。

またこの様な組み方をする上で以下の3点を意識しておくと英語での会話がよりスムーズになるはずです。

• パターンを刷り込む
• 相手を迷わせない
• 自分主体で考える


ひとつずつ見ていきます。


 1. パターンを刷り込む

上記で述べたパターンが基本形ですが、状況によって受け答えの最適解は異なります。

結論をいうだけでいい時もあれば、理由だけでも良かったり、
この4つの順番は基本的に変わる事はないのですが、途中を省略したり、最後の再結論までは言う必要もなかったりと様々です。

常に頭に結論から再結論までは繋ぐイメージを持ち、その応用パターンをすり組むことによって会話において重要なアドリブ力がついていきます。

また会話で最も大事なのはテンポです。

自分に話が振られた時に、言いたいことをその度に頭の中で考えてしまうとテンポが崩れます。
結論、理由、具体例、と順に一文ずつでいいので、咄嗟に思いついたことを並べていったほうが会話としては成立します。



 2. 相手を迷わせない

英語の会話は細かいスピーチの応酬です。自分の話すターンは短かったり、長かったり、状況により変わりますが、どんな時でも相手をいかに納得させるかを考えて発言しましょう。
そのためには常に自分の中に答えを持っておかなくてはなりません

日本語と決定的に違うのはこの点で、自分の意見を言う際はもちろん、相手に質問する際も何が言いたいのか、何を聞きたいのかは、はっきりと明言しなくてはいけません。

日本人の私たちがやりがちなのは、相手に気を使うゆえにオブラートに包んだ言い方をしたり、こちらが何が言いたいかを察してもらう様に相手に促す発言などをしてしまう事です。
これらは英語脳というか、英語という言語の性質上、何が言いたいのかわからない。と捉えられます。

英語で話す際は相手に期待してはいけません。
自分が伝えたいこと、聞きたい事は相手にしっかりとわかるように伝えましょう。



 3. 自分主体で考える

ターン制の英語において常に主導権を握るのは発言している話し手です。
いつだって結論から話し始める英語において気遣いや遠慮はあまりしないほうがいいです。
なぜならお互いの意見交換に重きを置く英語での会話は相手の思いをしっかり理解した上で自分の意見をはっきり言った方が好まれるからです。

つまり常に自分主体で考えて発言した方が英会話は成立しやすいのです。


よく使う言語が変わると性格が変わると言われたりしますが、これは本当にあると私は感じています。


私は日本とオーストラリアで社会人としての経験をしているのですが、仕事での会議で言語の性質の違いをとても感じました。

日本語でのミーテイングは皆が皆それぞれに気を使いあい、探りながら周りの反感を買わない様に意見を提案いくのが常ですが
英語でのミーテイングは皆、我こそはと自分の意見の主張のし合いになるのです。

これは性格的な話ではなく、それぞれの言語の性質の違いだと感じました。


英語を使うときは遠慮なんていりません。また日本語ほどの語彙が備わっていない以上、遠回しな言い回しはむしろ伝わりません。ガシガシ自分の意見を主張をして言った方が話し相手も乗ってきてくれるはずです。



おわりに

いかがだったでしょうか?


英語と日本語では言語の性質が違います。

英語は個の主張を重んじる話し手主体の言語
日本語は共感性を重んじる聞き手主体の言語です。


この言語の性質の違いを理解することは英会話力の上達においてとても重要です

また話を展開していく際に話す順番にも定型があり、これを守っていると自然と発言する内容も長くなります。

1. 結論 → 2. 理由 → 3. 具体例 → 4. 再結論

そして上記の定型で発言する際には以下の3つの項目を頭に入れておく事で英語らしい会話ができる様になってきます。

• パターンを刷り込む
• 相手を迷わせない
• 自分主体で考える

この性質を理解しだすと、私たちが無意識的に持ち合わせてる日本語脳が英語の話す際の思考とかなり違うことに気づくことができるでしょう。


言語を切り替えると脳みそのスイッチも切り替わるという多言語読者の考えのルーツはここにあります。


最初は意識的に英語を話すときの考え方を捉える必要はありますが、たくさんの実践経験を積んでいくと徐々に無意識的に切り替えができる様になってくるはずです。


英語を話すときは英語の考え方で英会話を試みてみましょう。

今回の記事は日本語と英語の言語の性質の違いについての内容でした。
本稿とはまた別の視点で日本語と英語の性質の違いについて書いた記事を下記にリンクしておきます。
3500字程度の内容ですので、6分ほどで読めます。
よろしければ合わせてお読みください。


では また別の記事で


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