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今の働き方。深く考えたことありますか?カナダ人が壊してくれた働き方への偏見

こんにちは、今回は私の実体験に基づくお話です。私は日本で4年間デザイナーとして働いていました。
その時の私は今とは正反対の考えを持って生きていました。

労働時間、職場の環境、待遇、給料。
特になんの疑問も不満も持っていなかったので、このままずっと日本で働いてれば安泰だと思っていました。

しかし、在日カナダ人が経営する会社と一緒に働いた時期があり、その時に労働に対する考え方が大きく捻じ曲げられました。

その出来事をきっかけに私は強く海外で働くことに憧れを抱き、オーストラリアでデザイナーになることを目標に掲げました。

本稿では私がカナダ人と働いていた時に強く感じた日本の働き方との違いを3つに分けてお話していこうと思います。

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1. きっかけは派遣先の出版社


「え?外国人と仕事??」
「だいじょうぶ。みんな日本にずっと住んでて日本語も通じるから、とりあえず2ヶ月間よろしくね!」


日本で働いていた時、私は度々「派遣デザイナー」として中小企業や子会社に契約社員扱いで飛ばされていました。
そんなある日、在日カナダ人が経営するインバウンド向けの情報誌の出版社に派遣されたのです。
期間は2ヶ月。その間はその会社のデザイナーとして働くことになりました。

不安と少しの期待で迎えた派遣初日、そこで働いていたのは日本人が2割くらい、残りはカナダ人や外国籍の社員でした。
日本人比率が少ないせいか飛び交う言葉は7割が英語3割が日本語
もちろん当初の私は英語なんて一切わからないので、日本語以外は全てシャットアウトです。

ですが、日本語で会話している時に感じたのが、みんな友達のような感覚で接してくるのです。
日本人じゃない為、日本語の言葉使いもあるかも知れませんが、よそ者のわたしに彼らは凄い親近感を持って接してくれました。

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「Aki 昨日送ってくれたデータ完璧だった。あとで飯食べに行こう、本当にありがとう。」
「Akiはゲーム好きなの?日本のゲームは俺も好きだ。今度一緒にやろうよ。」
「Akiは日本にずっといるの?カナダも楽しいぜ。」

このように仕事の頑張りにはきちんと労い、時には仕事と関係ない話も気さくに振ってくれました。

仕事というのは常に厳格で、私語も厳禁。
お金を貰っているんだから頼まれたことは期日通り仕上げることは当たり前。
このような自分の中に刷り込まれた「働く常識」をぶち壊したのです。

そして何よりそこで働いている時の居心地がとてもよかったのです。


この時、海外でデザイナーの仕事がしたい。という気持ちが電流のように全身を駆け巡ったことは今でも覚えています。
その日家に帰った時、無意識に海外のデザイナー就職に関する情報を調べていました。

英語なんて全くもって喋れないし、勉強だって一切してないのにも関わらずです。

頭の中ではどの国でデザイナーになろうかな。と転職先の国での生活に思いを馳せていました。


2. カナダ人が壊してくれた私の労働の常識

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主にこの会社の働き方に特に違いを感じたのは以下の3つです。

•残業をまったくしない
•お互いに個を尊重し合う
•仕事さえこなしてれば基本自由

それぞれ詳しく解説していきます。


 1. 残業や時間外労働をまったくしない

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日本の会社全てに当てはまるとは思っていませんが、基本的に日本の会社は1日に課される業務が多いと思っています。(経験上の個人的な見解です)

それに加えてクライアントさんとのミーティングや社内会議が予定の時間より長引くことも度々あるので、ノルマの多さと予定外の時間のロスなどから定時までにその日の業務が終わらず、残業するハメになることは割と多かったです。

また日本のデザイナーの中では日常的だと勝手に思っていますが、時間外労働もよくあります。
退勤後に急に連絡が入って、明日までに企画書の制作や納品データを送ってほしい。など。
割とこういったことが私の会社は日常茶飯事でした。

そういった連絡が入った際は仕方なく自宅でPCを立ち上げ、睡眠時間を削って作業していました。

しかし私がこの出版社にいる2ヶ月間、1日たりとも残業も時間外労働もありませんでした。

まず1日のノルマですが、かなりゆるく、ゆっくり作業しても5時間もあれば終わる業務しか課されません。加えて社訓として居残り禁止となっていて18時になったら原則全員退勤しろ。と促します。
もしその日のノルマが終わらないなら明日やろう。とのことなのです。

そしてプラベートは何より尊重されることらしく、勤務中の10時から18時までの間の中でしか仕事の話しない。とのこと。

この業務体制についてお客様からクレームが入るならそのお客様には申し訳ないが、他を当たってくれと断りを入れるそうです。

清々しいほどに潔いです。


こういった社訓然り、社員みんながプライベートは尊重されると言う意思を強く持っているので、残業も時間外労働も原則行わないそうです。


 2. お互いに個を尊重し合う

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当初の私は英語が一切わからなかったので日本語を使う範囲の中でしか判断できませんが、言葉使いに上下関係はなかったです。
また年齢やキャリアが上だから偉いとかもありません。


それぞれの意見はみんなが尊重して、それは派遣デザイナーだった私も例外ではなかったのです。
いい意味でチームとして仕事を一緒にしてる感覚でした。

キャリアで言うと20年以上、年齢も私の倍以上の上司が対等な目線で私の意見を聞き、話し合いをしてくれました。

私の経験上こんなことは今までに一度もなかったので、すごく目頭が熱くなりました。。

このようにお互いが個の意見を尊重し合えるので、誰にとっても居心地のいい職場ってこうゆう空間のことを言うんだなと感動しました。


 3. 仕事さえこなしてれば基本自由

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日本じゃほぼないと思うのですが、会社で漫画読んだり、ゲームしたりしていても注意は基本的にされません。それがたとえ休憩時間でなくともです。


そもそも、みんなが一斉に休憩する「休憩時間」の概念もありませんでした。

それぞれ自分のペースで仕事をして、自分の休みたい時に休憩すると言う形でした。

日本企業の商社のサラリーマンには考えられない光景です。

与えられた仕事さえこなしていれば基本的にどのように働こうが自由です。
この働き方は私の中の価値観を大きく揺るがしました。


おわりに

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いかがだったでしょうか?

このような働き方に私は衝撃を受けて、日本で培った今までの働き方の常識をぶち壊されました。
それから3年後、国を変えてオーストラリアで働くことが実現したのですが、今回紹介した出版社と細かい違いはあれど、基本的な理念や労働に対する考え方はカナダ人もオーストリア人も同じでした。

日本で求められるのが
律儀、真面目、従順な姿勢
この3拍子なら

オーストラリア、カナダでは
個性、柔軟性、合理性
といったところでしょうか?


雇う側は個人を尊重する為の配慮が少々面倒そうですが、、
雇われる身として働くには一人一人が自分の為に伸び伸び働ける環境にあると思います。

私はこのカナダ人と働けたこの経験が人生を大きく変えてくれました。

人の人生を変えるきっかけは人との出会いです。

ですが本当に変われるかどうかは、自分自身の強い意思と行動が必要です。

その意思を少しでも後押しするきっかけになればと思い、今回の記事を書いてみました。

もし今のあなたが働き方に疑問を感じているのであれば、視野を海外に広げてみてください。
あなたに適した職場というのは もしかしたら日本以外にあるのかもしれませんよ。

では また別の記事で

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