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過度なネイティブ信仰は上達を妨げる!?ESLの私たちが気をつけるべきこと

こんにちは、あきです。今回はネイティブ英語を意識しない方が英語は伸びる。というお話です。


私たち日本人は昔から英語ネイティブ信仰家です。
ハリウッド映画の役者さん英語の言い回しや海外アーティストの英語の歌詞には言ってる意味はわからないけど、妙なかっこよさを感じたことは誰もがあるでしょう。


英語を学ぼうと本屋に行ったり、ネットで英語に関しての情報を調べていると


「ネイティブの言い回し」「英語ネイティブはこんな言い方しない」

など、いかにもネイティブ英語こそ真の英語です。という売り文句の本や商材が並んでいます。

ですがそこで言われる「ネイティブの英語」とはどの国で話されている英語のことを言っているのでしょうか?


現在英語を母国語とする人口は3.8億人と言われていて世界の人口総数の約5%です。

そして英語を第二言語として使用する人口は11億人と言われていて世界の人口総数の約14%です。

これは国の数でいうと80カ国を超え、世界の総人口の約20%は英語を扱えるということになります。


つまり英語を公用語の一つとして扱う国も英語ネイティブと定義すると、80通り以上の「ネイティブの英語」が存在することになります


様々な国で話される英語は歴史の中で多様な変化をしてきています。
英語を母国語とする国同士でもその細かい表現や言い回し、俗にいうスラングなども全然違ったりします。

つまりその国のスラングや独特の言い回しや表現などを学んでも実は限定的な範囲でしか使えない表現だったりします。

なので英語を第二言語として学ぶ私たちにとって英語ネイティブ特有の表現を身につけることはあまり重要だとは私は思いません。


もっと大事なのはその基盤にある基礎的な部分で以下の3つだと思っています。

• ルールに準じた発音
• 基礎的な語彙と文法
• 誰でも理解できる表現

要するに誰でもわかる言い回しや表現を使い、誰でも理解できる正しい語順で、誰にでも通じる発音で英語を話すこと。


これが英語を使う上で最も大事なことです。


本稿ではESLの私たち日本人が目標とする英語習得についての考え方と、伝わる英語の定義についてお話ししていこうと思います。



1. ESLの私たちが目標とする英語習得とは


ESLとはEnglish as Second Languagesの略で要するに第二言語として英語を扱う人のことを指します。
英語を学ぶ日本人は基本的にESLと呼ぶことができます。


さてそんな私達ESLが身につけるべきは「誰にでも伝わる英語」です。

これは別の言い方をすると「英語の標準語」です。

例えば私達が普段使う日本語も47都道府県で方言というものが存在します。


訛りがすごい地域ではそこに住んでいる人同士でしか通じないような日本語を話したりしますが、このような人でも他の地域の人を会話する際は標準語を使います

つまり英語も同じで誰にでも通じる伝わる英語の標準語を習得することが何よりの最優先事項です。


スラングやその国のネイティブ特有の表現というのは最低限の基礎がしっかり身についた後にその国での長い在住期間を経て自然に身についていくものなのです。

詳しい理由に関してはこちらから


つまり、まず伝わる英語をしっかりと身につけ、その後に英語ネイティブの表現やスラングを学んでいくことが正しい英語の学び方です。


2. 伝わる英語とは何か?


伝わる英語とは相手がESLでもネイティブでも意思の疎通が可能な英語力という意味です。
それを満たす大きな定義は3つあって以下の通りになります。

• ルールに準じた発音
• 基礎的な語彙と文法
• 誰でも理解できる表現


一つずつ順番に見ていきます。


 1. ルールに準じた発音


英語と日本語では発音のルールが大きく異なります。
それによりリズムの取り方が変わってくるため、日本語を話すときのリズムで英語を話すと、英語としてはとても聞き取りずらい発音になります。

また言語というのは自分が正しい発音ができている言葉だけが正確に聞き取れ、読み取れ、そして書き取ることができます。

詳しい内容に関してはこちらの記事で説明しています

英語の発音ルールに準じた発音をすることで相手が自分の発言を正確に聞き取ってくれます。そしてその発音ルールを覚えることで相手の発言も正確に聞き取る力もつきます。


2. 基礎的な語彙と文法


英語とは語順に厳格な言語です。
なので語の正しい並べ方と基本的な語彙さえ身につけば、理論上は英語は話せます。
もちろん暗記するだけでは身につかないので、覚えた単語や文法をインプットに留めず、自分で文章を書いたり、英会話で実際に使って定着させていく必要があります。

そしてその基礎的な語彙と文法というのは中学までに習う英語の知識です。

詳しい解説はこちらの記事から


中学英語までまで知識を頭にしっかり記憶して実際に英会話などでアウトプットすることを繰り返し行うことで英語の基礎的な語彙と文法を身につけることができます。


 3. 誰でも理解できる表現


スラングやその国特有の言い回しよりもずっと大事なのが誰でも理解できる表現です。
繰り返しですが、英語というのは様々な人によって扱われます。

英語とはあくまで自分の意思を相手に伝達するツールのひとつです。相手がどの国出身の英語読者でも等しく理解できる言い回しや表現を身につけることができれば、英語を使いこなせてると言っても過言ではないと私は思います。

たとえオーストラリア現地の人が使う特有のスラングや言い回しを知っていても相手がその言葉の意味を知らなければ意味はありません。

コミュニケーションにおいて自分の知識をひけらかす事になんの意味もありません。
背伸びした難しい表現やネイティブが使うかっこいいと思うフレーズを使う事はあなたの自己満足でしかないのです。



おわりに

いかがだったでしょうか?


ESLを含めると英語を話す人口は20%に及びます。
つまり世界の人の4人に1人は英語を話すというのが今の世界です。


ネイティブの英語」にもたくさんの種類があり、そのネイティブの表現や言い回しをたとえ身につけても限定した相手との間でしか使えない表現です。


それよりもずっと大事なのは「誰にでも伝わる英語」を身につける事です。

• ルールに準じた発音
• 基礎的な語彙と文法
• 誰でも理解できる表現


基礎的な部分ですが、実質これができていれば英語を使ったコミュニケーションに困ることは無くなります。

その段階に至る英語力を身につけた後に、あなたが未だネイティブ信仰の心を持っているのであれば、自分が憧れている英語国に移住すればいいのです。


基礎力がしっかりついた状態で英語圏に渡航すれば現地の英語ネイティブとも英語を使って仲を深めていくことはできるでしょう。
一定期間現地の友達と一緒に過ごしていれば、その国のアクセントや表現は自然に身についていきます。


こうやって身につく語彙や表現こそが本当の意味での英語ネイティブの訛りです。

初心者こそ過度なネイティブ信仰を持ちがちですが、くれぐれも順番を飛ばして英語ネイティブの表現からは学ばないようにしましょう。

学習初期の段階ほど学ぶべきことはたくさんありますが、背伸びせずできることから一つずつ身につけていけばいいのです。


今回の記事は英語の学習方法の優先順位の内容でした。
記事の途中で紹介した各項目を深掘りした記事を下記にまとめてリンクしておきます。
それぞれ3500字程度の内容ですので、6分ほどで読めます。
よろしければ合わせてお読みください。


では また別の記事で


英語の訛りについて

英語の発音ルールについて

英語の基礎について


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