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「オールドルーキー」を見た

 年末年始になると、「今年の〇〇」「新年はじめての〇〇」的なTV番組が増える。多くは録画番組で、TV関係者も休む人が増えるので、こういう対応になるのだろう。
 録画番組期間の時期をつくれるなら、その期間を5倍くらい増やして、みんなが交代でゆっくり休めるようにしたらいいのに、とも思う。視聴率が気になると刹那的になってしまうけど、休んで気力充実した仲間で番組作りしたら、それはそれで面白そうだけど。

 ともかくも、こういう時期には、人気の高かったTVドラマの再放送も増える。年末にみたTBSの日曜劇場「オールドルーキー」もその一つ。

 最初に放送されたのは、2022年7月。
 当時は、アスリートのセカンドキャリアねぇ。面白い切り口のドラマだな、くらいに思って、何作かは見た。けど、それくらいで忘れてた。
 年末はヒマだったので、ハイボール片手に、全部見てしまった。
引き込まれて、思わず熱くなった。

引き際が肝心・・・なんて、きれいごと?

 人生を懸けて取り組んできたアスリートたちにも、終わりの日が来る。誰もが知っているけど、それがいつなのか、誰も知らない。当人だって、わからない。 辞め時なんて、わかりたくないというか・・・。

 自分自身の引退を決めるのは、結構、キツイ。少なくとも私は、自分が興した会社を去る時、現代の切腹じゃないか、と思ったくらい。
 そして、その道一筋でやってきた人から、「その道」を取り上げたら、何にも残らない。わけで、空っぽになる。これが恐い。
 セカンドキャリアというと、何だかカッコいいけど、第二の人生なんて、そうそう用意されてるもんじゃない。
 何より、空っぽな自分に何が出来る? 何も出来ない己の無力さに情けなく、不甲斐ない自分が嫌になる。
 アスリートに限らず、その道一筋で頑張ってきた人ほど、「空っぽ」で始める第二の人生は、第一幕よりも波乱の幕開け。

 「オールドルーキー」は、ちょっとだけ一流の、でも、第二の人生が用意されるトップアスリートほどではない、ちょっとしたアスリートのセカンドキャリア物語だ。
 何だか、自分ごとのようで、ついつい見入ってしまった。面白い!

無我夢中

 第二幕の人生だからって、空っぽのままの自分でいいわけじゃない。
やっぱり、気合を入れて、新しい世界を学ばねばならないし、そこに第一幕のプライドはいらない。
 近頃は、「リスキリング」なんて言っているけど、心の壁を打ち破るのは、簡単じゃない。

 だけど、苦手な事も、嫌な事でも、フッと気付いたら時間が経ってた、なんて瞬間もある。夢中になってる時だ。
 夢中になれることが仕事なら、一石二鳥というもの。けど、そうは上手くいかないのも人生で、その時は、趣味でもいいし、ボランティアだっていい。料理だって夢中になれたらOKだし、ラーメンの食べ歩きとか、インスタやYouTubeに夢中っていうのもアリかも。

 とかく年始は、今年の抱負や目標なんて話になりがちだけど、「夢中になれる何かを探す」くらいで、いいじゃないか。

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