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警察官の組織におけるキャリアとノンキャリア

テレビの刑事ドラマを見ていると、必ずと言っていいほどキャリア組とノンキャリア組の対立があり、ノンキャリアがキャリアの鼻を明かすストーリーになっています。

警察における2つの組織

警察には2つの組織があり、1つは自治体の警察で、警視庁(東京)や大阪府警、神奈川県警などの各都道府県の警察機関です。

従って、職員は地方公務員になります。もう1つは、自治体の警察を管理、統合する警察庁です。

警察庁は国の機関であり、国家公務員によって形成されます。

なお、警視庁は地方警察のため他の道府県警察と同列ではありますが、首都警察としての特別な職務により、警察庁の指揮を直接受けます。

ちなみに、他の道府県警察は警察庁の下部組織である管区警察局の管理下に置かれます。

キャリアとノンキャリア

地方公務員試験である警察官試験に合格すると警察学校に入校し、卒業後に警察職員として巡査からスタートします。

俗に、ノンキャリアと呼ばれるのは自治体の警察職員のことです。

これに対し、国家公務員試験に合格して警察官になると警察庁の所属となり、キャリアと呼ばれます。

キャリアは全国で年間20名前後しか採用されない狭き門を突破したため、警部補からスタートします。

また、キャリアはノンキャリアと違い、昇進試験を受けなくても階級が上がっていきます。

警察の階級組織

警察組織の階級は下から順に、巡査、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監となっています。

ノンキャリアで出世できるのは警視までで、警視正から上の階級はすべて国家公務員で占められます。

時々、巡査長という言葉が出てきますが、巡査長という階級は警察官の正式な階級にはありません。

巡査から巡査部長になれなかった警察官に与えられる名誉階級です。

ところで、巡査から巡査部長になれるのは、警察官100~200人に1人の割合になっています。

なお、係長とか課長というのは役職で、階級ではありません。

例えば、警視庁の場合(他の県警本部や所轄署は階級が下がります)、係長は警部、課長(管理官)は警視、課長(参事官)は警視正、部長は警視長が担っています。

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