ライブ配信(続き)

当初のSRTでのライブの簡易中継システムの開発を断念し、エンジニアのGさんからNDIを使おうと提案を受け、検討しました。他にもJPEG2000ベースとか放送ベースのものとか検討をしました。が、コストと品質からNDIを選択。

当初は業務用のカメラにNDIコンバーターをつけて、full-NDIでLAN-同一構内での伝送を行い、現地(オンプレ)にスイッチャー用のpcとPA/Airのmixerを置いてvMixでのスイッチ・エンコード/Streamingを出力という形で構成。
若干備忘録的ですが、NDIコンバーターについて以下補足。2種類のコンバーターを検討して、利用しています。
・ Birddog 4Kシリーズ : これはSDIが4入力可能で、同一筐体でのエンコードですので、同期が取りやすことがメリットです。ただ、24時間などの長時間での運用をすると挙動が安定せず、電源オン・オフでの再稼働が必要になるケースが多いです。
・ Magewell  : このメーカーの1SDI入力のものを使ってみています。SDI outがあるので使いやすいですが、個体差が若干あり、1−2程度ですがフレームがズレる個体があります。(やはり音楽では若干気になります)ただし、これもいつもということではありませんので、同期がそれなりに取れていると判断できるケースが多いのは確かです。長時間運用でもある程度安定していると判断しています。

基本上記のSDI/NDI変換によりpcスイッチは問題なく稼働することが判断出来たのが2020年秋。これでは既存のATEMやRolandのスイッチャーとコストだけの競争になるため、スマホ iPhoneをカメラとして利用することで差別化しようと考えて、NDI-SDKを利用した開発に着手。
ここは以前からスポーツニュースアプリ(DafloidというSmartNewsさんのスポーツ版)の開発をやってもらっていたTさんにNDI-SDKでの開発を頼んだところ、、2021年1−2月でFull- NDIベースのカメラアプリ(現在もLM-Camというアプリをリリース中!)の開発の目処が付きライブハウスでのテスト運用を開始。Tさん、Superです。

また、並行してライブハウス向けの配信と管理システムを熊本のAさんに依頼、現在もサービスを提供していますが、LM-Spaceという配信プラットフォームを開発。AさんはとてもSuperで、1人で開発しているとは思えない出来栄えです。もちろんGさんのプレーヤ開発では貢献、2人とプロダクトマネージャーKさんの3人の合作!

このスマホとNDIコンバーターの連携したシステムは渋谷のライブハウスD様では問題なく稼働が出来たのですが、ライブハウスC様では2台目、3台目のスマホの映像がカクツクという現象が発生。 
・Wifiの2.4G帯は元々マイクでの無線帯域と混信を起こす可能性があるため未使用。
・5G帯の11acを中心に運用をしていたのですが、ライブハウス様によってはこの運用が安定せず。場所によるのですが、複数台の運用に問題が発生。
・5G帯の11axもテストしてみたのですが、これも同じ状態となり、原因特定に至らず。
結論としてはスマホのNDI-SDKではFull NDIは100Mbpsしか対応出来ないこともあり、SDI5-SDKでSDI-HX対応をせざるを得ないと判断。

ここからが更に・・・産みの苦しみ。
NDI-HXとなると映像圧縮・音声圧縮技術と向き合う必要がありましたが、、、このMPEG, H.264, HEVCの技術を理解している技術者はそうそうおらず、、、、、

続く。
#SRT
#NGN
#NDI
#NDI-HX
#H.264
#AWS

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