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メイカームーヴメントに常在する光と影

アメリカで起きたことは、5年後日本でも起こる ー踊る大捜査線

AKIBAがクローズする決定をされたらしいです。

とてもじゃないが僕なんかが語る立場にはないし、日々メイカーな活動を実践されている(ビジネスにされている)皆さんからしたら、「レーザーカッター大好き!」くらいの、ホントへたれコミュマネポジションだったわけですが・・・それでも人ごとにも思えず、久々にNoteでも書くか、と。

ワタクシ、かつてMaker'エッセンスを某IT企業の活動に導入するみたいなミッションがあったわけですが、その話はまた後日。かつてMaker's Baseに勉強のために訪問し、おおたFabでごはんを食べ(ありがとうございますT塚さん)、そしてAKIBAにも何度もお邪魔させて頂いたわけでございます。いずれも見たこともないマシン群に囲まれ、むしろそれらを使い倒せ!というその楽しさと、そこで活動されているエッジの効きまくった人々と出会うことは、はある意味「異世界転生」級の体験であったわけです。

私がこんにちまで思ったことは多々あれど、”今”だから言えることはこれくらいしかない。↓↓↓

これは大企業が「社会貢献」とか「地域共創」とか「他社(者)との共業」とかゴタクを並べて、”いち事業部門として”手を出しては絶対にいけない領域なんだと思う。

あ、もちろんDMMさんのことじゃないよ。過去の体験から至った結論です。誰かに「大企業の遊びじゃねーんで」と言われたことを、今も覚えています。

とてもじゃないが「シェア」されないといちメイカーは使えないような高価な工作機器群のラインナップは、ある程度体力あって予算が使える企業でないと実現できないという現実がある。それでもなお、中小規模で小回りが効き、そして一気通貫で社長のガバナンスが末端まで届き、「続ける」意志が徹底されている組織が手掛けないと、いとも簡単に終わってしまう。「事業方針」が変わったり「組織のトップ」が変わっただけで、それはあっさりとストップしてしまう。

規模のデカい企業に於いて、人事異動は常である。社長すら数年周期で交代するものだ。新しく担当となった幹部を実際にその現場に連れていって、毎日が文化祭のようなコミュニティスペースを見せても、まず正しく理解できない。少なくとも、私の周囲にはそれが理解できた人は居なかった。そして、こう言うのだ。

「そうだね、こういう取り組みは大切なことだと思うしやったらいいと思うけど、でもウチの部門で予算出してやる話じゃないよね?」と。そして、こうも言うのだ。「これ、どれだけ利益出せてるんだっけ?」と。たとえ、社長の肝いり号令で始めた話であっても、だ。ESやブランディングの一貫で始めた活動に対して「利益」を求めたりし始め、大企業の全体規模からしたら屁みたいな予算のはずなのに、事業部門目線でまぁまぁの予算を占めていると見做された瞬間、「削れ」と言い始めるのだ。

これが世にいう「総論賛成・各論反対」というやつか、と悲嘆に暮れる。

管理運営の意思決定者がころころ変わるような「事業部」規模でやっちゃいけないんだよ。

繰り返しますがDMMさんのことではないです。過去の体験から至った結論です。

じゃあ、逆に。
これを「やろう」と勇気ある決断を下すことができる中小規模の企業体のリーダーが、果たしてどれだけいらっしゃるであろうか。いわゆるコミュニティスペース、いわゆる共創な活動、いわゆるメイカームーヴメント…その全てをうまく融合させ、立ち振る舞うことができる先見の明がある…

今もきちんと続いている、きちんとコミュニティが育っているスペースは、たぶん社長さんなり舵取りをする立場の方がここがきちんと分かっていて、お金のやりくりをうまいことしながら運営を継続されているんだろうな、と思うわけであります。

続く。

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