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ポケモンワールドチャンピオンシップス2018の記録【② WCSまでにポケモンカード以外で準備したこと編】

 この記事では私がWCS参加に向けて、ポケモンカード以外で準備したことの記録を書いていきます。意外といわれることが多かったのですが、実は私は今回がWCS初出場でした。もっというと海外旅行ですら初めてでした。

 「初めての海外旅行はWCSで行く」というのは私がずっと抱いていた夢でした。この夢を叶えるまでに14年かかりました…無事叶えることができてとても嬉しかったです。

 とはいえ、自分にとって夢を叶える大事な初めての海外旅行をする上で一体何から準備をすればいいのか…当初はわからないことだらけでした。一応、旅行業界に従事していることもあり、何となくこういったものを用意していけばいいんだろうなということはイメージすることはできていたのですが、いざ準備しようとしてみると手に入れるまで時間がかかるものもあれば、なかなか手に入らないものもあります。そのため、もしかするとこれからWCSへ初めて参加しようとしている人にとっては何かしらの参考材料にしやすいかもしれません。

 折角なので、この記事では同じくWCS2018のレポートを書かれていたKZさんが書かれた項目と、ほぼ同じ順番内容で自分なりに色々書いてみようと思います。親子での遠征と単身での遠征を比較してみると、何かしら面白い発見があるかもしれません。私のオリジナル要素は後半に入れます。

≪航空券・宿泊場所≫

 WCSへ参加する上で最初の壁になったのはこれでした。今のご時世だと日本国内、海外問わずに現地情報や地図などはインターネットでちょいと調べればいくらでも情報が出てきます。だから、飛行機やらホテルの予約をするのも、これまでの国内遠征と同じノリでやれば容易くできるのではないかと考えていたのですが、今回の開催地となったテネシー州 ナッシュビルは自分が想像していたよりも詳しい情報がありませんでした。というか、いわゆる観光地としてはマイナーな場所なのではないかと今でも感じています。旅行会社のパンフレットはおろか、書店で見かける旅行のガイドブックにも現地の情報があまり詳しく載っていません。むしろ載っているのが珍しかったレベルだと思います。

 そのため日本から直接行ける直行便などそういったものは無く、現地に辿り着きたければ国際線とアメリカの国内線を乗り継がなければなりません。その過程で何かしら航空トラブルの影響で現地に辿り着けない、または日本に帰って来れなくなったらどうしようというリスクを強く考えてしまいました。日本語が通じないであろう海外で何かあった時に、自力で何とかしなれければならないことを考えると恐ろしいです(※私はかなりの心配性です)

 ということで、初めての海外旅行はなるべく安全に迎えたいし何よりも本番であるWCSへは万全の状態で出場したいと思い、今回は近畿ツーリストから案内されていた公式ツアーを利用して参加することにしました。そのため航空券の確保、宿泊先の確保も全て旅行会社が行ってくれたので準備の過程で負担になるようなことは特にありませんでした。公式ツアーだと会場に隣接しているホテルの部屋を取ってくれるのも魅力的でしたね。実際に泊まったホテルは「Omni Nashville Hotel」という4つ星ホテルでした。

 また、このツアーはいわゆるTA(招待券)を獲得している日本代表選手の一行と共に行動するので、航空券と宿泊先の確保だけではなくかなりの安心感を買うことができます。何かしら予定外のことが生じた時も、同伴する添乗員の方々が対応してくれるので本当に安心です。もし海外旅行が初めての方で不安が強い方は公式ツアーを利用するのも良い選択肢になり得ると思います。

 ちなみに旅行会社にお支払いした金額は約40万円でした。もしかすると開催地によって変わるのかもしれませんが、この金額が大きく変わることはないのではないかと思っています。そして、自力で手配した方が航空券・宿泊代がもっと安くなるというのは、これまでのWCS参加経験者の方々がみんな口を揃えて仰ることなので間違いないと思います。

≪パスポート・ESTA≫

 パスポートがないと海外に行くことはできません…が、海外旅行経験のない私が当然持っているわけがありませんでした。ということで、今回人生で初めてのパスポート申請を行いました。前回の記事でも書きましたが、私はWCSへの挑戦を決めたのはジャパンチャンピオンシップスが終わった直後だったので、その翌々日に申請しました。受け取りまでには大体1週間かかったのかな。意外とあっという間でした。

 そのままパスポートを手に入れた後は、流れでESTAの申請を行いました。これはネット上で日本人向けに解説をしているサイトが沢山あったので、それを見ながらやれば大体何とかなると思います。公式ツアーでは手数料を払えば代理で申請してくれるサービスなどもあったようですが、これは自力で何とかできそうだなと思ったので利用しませんでした。

 「えっ、そもそもESTAって何?」という人もいると思いますが、何も恥ずかしがることはありません。私も具体的に調べるまではよくわかりませんでしたから…(笑)

≪スーツケース≫

 私のことをよく知っている方はご存知かと思いますが、私はいつも荷物をいっぱい持っていることで有名です。プライベートどころか仕事で使うバッグなどもそうなんです。いつもできるだけ減らそうとしているのですが、よく彼女から「また今日も鈍器みたいなバッグを持っているね」と言われます。そんな私がスーツケースで苦労しないわけがありませんでした。

 えっと、どう考えてもスーツケース1個じゃ足りないし、出来るだけ大きなサイズのものを2個持っていきたい…そう思い立って、これから利用するであろう航空会社が確定した段階で受託手荷物に関してのルールをそれぞれ調べ、荷物は2個預けることができてそれらは3辺(縦・横・高さ)の和が203cmを超えないサイズならOKということがわかったので、そのまま流れで新しいスーツケースを2個同じデザインのもの楽天で注文しました。

 また、重さに関しても1個辺り23kg以内であれば預かることができるということがわかったので、WCSへ出発する前に何度も我が家の体重計を使って重さを確認していました。案の定、2個のスーツケースがパンパンになるほど荷物を詰めていて、どちらとも重さは規定から-0.5kgとギリギリになっていました。だけど、そのお陰で現地でも大体のMAXのサイズ(23kg)がわかってラッキーでした。

  多分、スーツケースのことに関してこんな念入りに調べていたWCS出場者は私ぐらいだと思います。親子ではなく1人で参加するはずなのに2個も大きなスーツケースをガラガラと両手で引く自分の様は、まるでローブシンのようであると楽しんでいました。同じ公式ツアーに参加していたジュニアの子たちからそれで笑いを取れたので苦労に見合った成果はあったと思います。それにしても重かった。

≪服装≫

 アメリカの気候に関しては大して意識はしていなかったのですが、気温などに関してはあまり変わらないだろうということで日本と同じ8月に切るような服を持っていきました。

 ただ、「WCSの会場内はとにかく冷房が効いていて寒いから上着を持っていくように!」と、WCSの経験者が皆口を揃えて仰るので、私は秋物のブルゾンとカーディガンを持っていきました。実は冷房がめちゃくちゃ苦手な体質でもあるので、これらを持っていく持っていかないは生命の危機にも直結するレベルで大事な判断でした。教えて下さった先駆者の皆さま本当にありがとうございます…WCSの会場はめちゃくちゃ寒かったです…

≪Wi-Fi≫

 結果的に私は持っていきませんでした。利用している携帯会社がソフトバンクなのですが、調べてみたらアメリカ放題なるものがあって、特に手続きなどは行わず現地でそのまま無料で利用できるとのことだったので、それがあれば大丈夫かなと思い、空港などでレンタルはせずにそのまま行きました。

 一応、それらの利用はちゃんとできたのですが、現地では場所によって電波の入りが不安定だったので、なかなか繋がらなくて困ったぞということもわりとありました。特に現地で地図を使おうとする時のタイミングでそうなると余計な時間を食ってしまうので困りましたね。あとはポケモンGOをする時はかなり困りました。現地でなるべくストレスを貯めずにネットを使いたい方はWi-Fiをレンタルしていく価値があると思います。

≪時差対策≫

 実は全くしませんでした。というか、私にはできないだろうなと思っていました。体質によるものではありますが、普段から睡眠に悩みを抱えているものでして…だから、海外どころか日本国内でも自力でコントロールがあまりできないだろうなと考えていたのです。
 
 一応、普段から使っている睡眠導入剤のようなものは持っていきましたが、それがあっても普段と変わらなかったと思います。むしろどこでも全然眠れなかった。この辺りは後ほどまた書きます。

≪実際に持っていくポケモンカードの量≫

 WCS出場に向けて新たに買い揃えたものがありました。それは7月ごろに全国的に流行したあのトリバーバッグ…しかも2個。これはめちゃくちゃ便利でした。
 
 私は普段から複数個のデッキを持ち歩くようにしています。だけど、このWCSにおける期間は普段から持ち歩く量の最大値まではコントロールしてみようと思い、その最大値がトリバーバッグ2個分でした。具体的にはデッキが現物で7個と厳選した差し替えカードたちを入れたダブルデッキケースが3個と通常デッキケースが2個を入れていました。

 人によってはコレクションの交換用にバインダーを持って行った方もいらっしゃったので、この辺りは人それぞれだと思います。だけど、本番で使うデッキだけは肌身離さず常に自分の手元にあるハンドバッグに入れておく…これだけは心がけていました。ちなみにもしもの時のためにデッキの予備などを用意しておくに越したことはないと思います。

≪クレジットカード&現金≫

 これは現地でかなり使いました。普段からクレジットカードは3種類のものを使い分けているのですが、実際に使ったのはVISAのもの1枚だけでした。というか、現地で主に対応していたのがVISAだったという感じです。伊達にCMで世界中どこでも使えると謳っていませんね。

 一応、現金も5万円分をドルに換金して持って行ったのですが、こちらはあまり使いませんでしたね。実際に現金を使ったのは2万円もないんじゃないのかな。クレジットカードがあればそれで充分なのは間違いないです。また、お恥ずかしいことに私はセント(硬貨)の使い方や計算方法が現地で全然わからなかったので、そういった無駄を省く意味でもクレジットカードは必ず持っていった方が良いなと感じました。ちなみに余ったセントは現地の自動販売機で利用するのが賢い使い方だと思います。

≪スマートフォンやiPadなど≫

 これがあるだけで現地で何かを決めようとする時に、何とでもなるシーンがとても多かったです。海外でスマートフォンを使ったのはこれが初めてですが、これほどまでに便利だとは思いませんでした。

 日本とは13時間の時差がありましたが、現地からLINEで通話をすることもありましたね。

≪トラベルケトル≫

 これはWCS遠征に向けてあると間違いなく便利だろうなと思って買いました。宿泊するホテルの部屋ではコーヒーメーカーしかないことがわかっていたので、自分でケトルを持ち込むことになると食料品的な意味で対応できる幅が広がります。

 よくよく考えてみると、普通のホテルの部屋にはケトルや電子レンジがあることなんて無いんですよね…ホテルによってはキッチンなどが付いている部屋もあるそうですが、一般的なホテルの部屋となるとあってもコーヒーメーカーぐらいみたいです。

≪変圧対応コンセントプラグ≫

 海外だと日本のコンセントの電圧が違うため、使おうと思ってた家電製品が利用できなかったり故障してしまったりみたいな話を見て不安になったので買いました。USBポートが4つ付いてる変圧対応のコンセントプラグです。

 結果論としてはもしかしたら無くても良かったのかもしれませんが、私のような心配性の人は用意しておいて損はないと思います。旅行だけではなく普段も何かしらを充電するときに使えて便利ですし。

≪無地のスリーブ≫

 私は普段、ポケモンの公式デッキシールド+オーバースリーブの2重スリーブでポケモンカードをやっているのですが、WCSではスリーブ関連に厳しいとの体験談を沢山お聞きしたので、WCSのためだけに無地のスリーブを新調しました。

 選んだのはイクリプスの真っ黄色なスリーブ。トレードマークの黄色い面白メガネとの相乗効果も相まってインパクト抜群です。

ちなみにこのスリーブに関しては大会中にとある出来事があったので、そのことは後程詳しく書こうと思います。

≪食料品≫

 これには特に力をいれました。
 私が持ち込んだ内容の写真を載せておきます。

以下、それぞれの解説と重要性を語っていきます。

> アルファ米のごはん類
 お湯を入れるだけでわりと美味しいご飯が食べられます。現地でとっておきのタイミングで食べるものとして採用しました。単価はちょっと高いかもしれないけれど、現地で炊飯器を持っていってお米を炊くよりは楽な選択肢だと思います。というか異国の地で食べるお米がこんなにも美味しいとは思わなかった。

> カップラーメン
 いや、こんなのどこで食べても美味しいに決まってるやん…でも、税関で没収されてしまう恐れがあるのではないかと懸念したので、1個だけしか持っていかなかったのです。アルファ米のご飯の味を選ぶ時も気を付けていたのですが、「肉」という表記があるものはどうやら引っかかる可能性があるようです。ただ、とある方が「シーフードヌードルなら持って行けた」と話していたので、それを信じて採用してみることに。無事に現地で美味しく頂きました。

> インスタントのお味噌汁 あさげ
 異国の地で口にする味噌汁は本当に美味しかった…ホッと一息つきたい時とおかずにもう1品ほしい時に飲んでいました。あとお腹の調子が悪い時にも、私の体に優しかったです。

> お煎餅
 これは昨年のWCS経験者がおすすめしていた品なのですが、向こうで小腹が空いたらつまめるものがあるといいな程度の気持ちで採用してみたら、めちゃくちゃ美味しい…その人曰く、現地では米と醤油が恋しくなると話していたのでそんな馬鹿なと思ったら、マジでそうだったんですよ。それで米と醤油を使って作っているお煎餅は本当に理に適った品物で、お腹もちょっとふくれるしコストパフォーマンスも良いし持って行って大正解の品でした。

> のど飴
 飛行機の中やWCSの会場内ではとにかく乾燥しているからトローチやのど飴は多めに持って行ったほうがいいとのアドバイスを頂いたので、やや必要以上に持ち込んでいました。
 
 あまり意識していなかったのですが、Day2の最中には各対戦の合間ごとによく舐めていたようです。気持ちの切り替え(リラックス)的な意味合いでも役に立ちました。ちなみに私は龍角散のど飴やボイスケアのど飴のような薬臭い味が大好きです。

> 一本満足とドリンクゼリー
 現地でもいつも通りのコンディションを保つための工夫その1。これは私が公式大会中にいつも食べるようにしているものです。いや、公式大会中っていつも緊張して物が食べられないんですよ。だけど、お腹は空いてしまう。
 
 そういう時にドリンクゼリーやら一本満足を食べるようにしています。
Day1で感覚を慣らすため、Day2で絶対に口にするため、Day3分はもしも残ってしまった時のためor予備分で3日分用意して臨みました。ちなみに私は1本では満足できないので、食べる時には1日3本食べるようにする人です。

> ソルティライチの原液
 現地でもいつも通りのコンディションを保つための工夫その2。おそらく今回のMVPだと思っています。いきなりですがここだけは必要以上に熱く語ってみようと思います。

 私っていつも公式大会中はヨーグリーナしか飲んでいないんですよ。いわゆるボーカルにとってもステージドリンクみたいなものです。これがないと落ち着かない。

 だけど、海外ではヨーグリーナは売っていない。探してみたけれどヨーグリーナの原液はそもそも売っていない。じゃあ仕方ないなと思って、ヨーグリーナが発売するまで主に飲んでいたソルティライチに切り替えることしました。ソルティライチなら原液があることを知っていたので、現地でもちゃんと飲める状態のものを作るのは容易かったのです。

 それで、現地で手に入れられるであろうミネラルウォーターもある程度調べておいて、自分の体質に合う硬度のものがあればそれを買うことにしていました。今回の場合それはクリスタルガイザーだったのですが、運よくすぐに手に入ってよかったです。たしか現地では500ml × 24本セットを買ったのかな。それぐらいあれば概ね困らないので。そして、1L近く入る水筒も一緒に持って行って、実は私は現地でも会場の中ではなるべくソルティライチばかりを飲んでいたんです(笑)

 ちなみにジャパンチャンピオンシップスを終えてからWCSを迎えるまでは、ずっとヨーグリーナだったポジションをソルティライチに置き換えて飲んでいました。ちゃんとポケモンカードをやる体に馴染んでくれて良かったです。こういうちょっとしたことでも意外と普段通りのコンディションを整える上では重要だと思うんですよ。簡単にいつも通りのものが手に入らない異国の地だと特に…とにかくこのプレイングにはめちゃくちゃ自信がありました!

> ドリップコーヒー&緑茶
 実はあまり飲みませんでした…ミネラルウォーターをがぶがぶ飲んでいたのと味噌汁があれば私の心は大分満たされていたように思います…

> 栄養ドリンク
 普段あまり使うことはないのですが、何となく持って行った方がいいかなと思って一緒に用意しました。正直、あと2本持っていけばよかったと思うほど便利でした。

 先ほど時差ぼけの対策をしなかったと書いたと思うんですが、飛行機や現地であまり寝られなかったこともありまして、体力はかなり消耗してしまっていたんですよね。だから、それを誤魔化す意味合いでも持って行って正解でした。あまり普段から頼りたいものではないのですが、いざという時のためにコンディションを何とかして立て直す工夫の選択肢としてあって損は無さそうです。


 だいたいこんな感じでしょうか。深夜テンションで色々なことを書いてみたら、必要以上に色々なことを書いてしまったので、結果的には長くなってしまいましたね(笑)

 他にも特別に用意したものといえば、トレード用のサプライや大会で実際に使用するためのノンキラのルガルガンGX4枚ぐらいしか思いつかないので、多分それほどのものはあまり無いと思います。一応、チェックリストのようなものは記録として残っているので、こんなものはあった方がいいかなと気になったことがある人は気軽に聞いてくださいね。

さて、次からはいよいよ出国からDay0を過ごしたお話を書きます。おそらく写真がメインの記事になっていくと思います。

もしよかったら引き続きご覧下さい。


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