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世界に通用する日本一のPLG型SaaSを目指して

ベーシックとの出会い


ベーシック執行役員CSOの佐々木と申します。先日のプレスリリース、及び代表の秋山のnoteでも発表がありました通り、この度ベーシックは、One Capital様をリードインベスターとする資金調達を行いました。私としても久しぶりの自社の資金調達が無事に進みほっとしております。

今回の資金調達を期に、役員がそれぞれの思いを綴ったnoteを順次公開しており、私も事業部長として管掌するPLG(Product-Led-Growth)事業について、書いていきたいと思います。

まず私とベーシックとの出会いについてですが、私が創業したOneteamを事業売却したのち、SaaS企業伴走会社であるdeflagを創業してすぐの頃に代表の秋山と共通の知人を介して出会ったのがきっかけです。

当時のdeflagは毎週顧客が増えているフェーズで、幸いなことに数多くのSaaS企業とお仕事をする機会に恵まれていました。一方で、累計で60社ほどのSaaS企業に伴走していた中で、その殆どはSLG型(Sales-Led-Growth)のSaaSであり、コンサルとして「既知の範囲での仕事」が多く、過去の引き出しで生きている感じは否めなかったのも事実です。

元来同じことをし続けることが極めて苦手であり、常に新しいチャレンジをしていないと壊れてしまうタイプの私。インプットとアウトプットのバランスが少しずつ崩れ始めていました。そのため、心のどこかで自然と次のチャレンジを探し始めていたのです。

40歳を超えてSaaS歴は10年。自分で新しい会社を立ち上げて、またプロダクトを創ることも考えました。そんな時に、秋山との出会い以降顧問先として関わり始めていたベーシックから、formrunの支援をしてほしいと依頼をいただきました。(当時は顧問として、ferret Oneのカスタマーサクセスを中心とした支援をさせていただいていました。)

formrunは理想のPLG型SaaSだった

当時のformrunは、事業自体は成長していたものの、組織としては若手が数人というスモールチーム。事業部という形態にもなっておらず、言葉を選ばずに言うと、「好きにやっていた」という感じの事業でした(笑)。

しかし、次に関わるSaaSプロダクトは、SLG型ではなく海外でも通用するようなPLG型が良いと思っていた自分にとって、シンプルで直感的、ノーコードでサイトのフォームを作成できるformrunは、プロダクトとしては、ある意味理想のPLG型SaaSであると感じました。実際にすぐさま自分でも使ってみて、その簡単さに驚き、事業としてももっと伸ばせるポテンシャルを強く感じました。

当時の中心のメンバーであった甲斐と渡辺の二人と毎週議論し、成長戦略を考えていく中で、「すごく才能ある若手がいるな」と純粋に感じました。deflagにて数多くの顧問先がいる中でも、ぶっちぎりで質問が多く、その上で質問の筋も良く、吸収力が段違いだったのです。若者らしく大人特有の分かっている感が全くなく、「全部教えて下さい」くらいのスポンジ状態が自分にとってとても新鮮でした。

その上で、formrunの事業数値をSaaS指標に基づき分析した際にも多くのことに驚愕しました。

Unit Economicsが良い意味でバグっていた
Payback Periodが4ヶ月前後で良い意味でバグっていた
Sales efficiencyがグローバルSaaS並みに高かった

これは海外でもいけるかも。というプロダクトへの期待。
このメンバーならSaaS指標を正しく理解したら大化けするかもという期待。
何よりも日本に殆どいないPLGとして新しい経験が積めるかもという期待。

多くのSaaS企業を知る私だからこそ、これらの期待が相まって、最初の打診から半年後には「僕にformrunやらせてください」と秋山にお願いしていました。

また、顧問として伴走していく中で、代表の秋山やCOOの林とのコミュニケーションを通じて、非常に心理的安全性の高い経営チームであること、会社としてのミッション・ビジョンに強く共感できたこと、自分の得意と不得意を経営チームで分担できそうなバランスの良さを感じたこともジョインを決める上で非常に大きな要因でした。

最初の1年でやったこと

自分の会社をやりながら、ベーシックにもジョインする上で、経営陣とも話し合い、ベーシックの営業時間の80%で稼働することを決めました。僕にとってはSaaS企業の伴走はライフワークですし、企業経営に直結する大切な仕事なので責任もあるからです。この双方のチャレンジをベーシックは後押ししてくれました。

一方でジョインするとなれば一定のコミットは当たり前なので、ベーシックで働く上では、自分のWant以外でもバリューを出していく決意はしていました。35歳を過ぎた転職は直接的な経験の還元が求められると僕は思っています。あくまでお客さんではないのですぐに会社の役立つことが当たり前。それと自分がチャレンジしたいことは分けて考えるようにしてました。

古巣のリクルートでは「Will/Can/Must」なんて言い方をしたりしますが、僕は「Will/Can/Dedication」が大切だと思っています。

Will : PLGであるformrunの成長
Can : SaaS型経営へのシフト
Dedication : 会社として自分が必要とされる仕事全て 

まず、Willであるformrunは、着任後テコ入れした用途分析やプラン内容変更やプライシング変更などで、着任時との比較で600%の成長率を実現することが出来ました。まだまだ課題が山積みですが、メンバーも4人から15人となり、飛躍の一年になったと思います。経営観点で見ても、今ではferret Oneと並ぶベーシックの2大事業に進化することが出来ました。

次に、CanのSaaS型経営へのシフトについては、昨年末に比較メディア事業が売却され、会社として本格的にSaaS企業になり、SaaS重要指標の啓蒙や勉強会、経営管理指標への取り込み、それを浸透するための事業戦略部の創設など、まだまだ不十分ながら会社全体でSaaS用語が浸透することが出来ました。

最後に、Dedicationである会社が求めてくれる自分への仕事はいくつかあるのですが、特にferret OneのCS業務においては、ユーザースコアの構築や、プロフェッショナルサービスの構築などを通じて、ARPUの改善と粗利率改善の礎作りを一定やれたことが大きいと思っています。今はferret Oneは管掌していませんが、途中から管掌している国内No.1マーケティングメディアのferretにて、顧客への送客支援事業へと進化させたこと、また、事業戦略部を立ち上げ事業企画メンバーの育成や、データチームの立ち上げで事業の解像度を高める活動なども基礎も同時に作ることができました。

今後の展開

今年の2Qに今後の新規事業やformrunの拡張をより加速させるため、「PLG事業部」という形で組織を再編成し、PLG型の新規事業と既存のformrunを統合しました。3Qには実際にその連携をより強化し、4Qの現在は来年度以降の成長戦略を定めているところです。

formrunは現在11もの用途で活用されており、ユーザー数も10万を超える規模になってきています。一つひとつの用途にフィットさせていくためには、今のformrunの定義を再構築する必要もあり、PMF(Product Market Fit)からGTMF(Go To Market Fit)フェーズへ移行している状態です。

そのためformrunのMVV(Missin/Vison/Value)とMVP(Minimum Viable Product)を再度定義し組織としてプロダクトとして大切にしていることを明文化し、それぞれ個別性の高い用途への進化を「formrun for X」と名づけました。

今後はより大きなSAM(Serviceable Available Market)へ展開するためにユーザーの声を聞きつつ、

  1. formrunのドメイン範囲での進化

  2. formrun for Xという新しい市場の獲得

  3. 1と2を同時に展開するUXの設計

これらに積極的にチャレンジしていく予定です。

PLGの事業は日本においてはまだまだ全てが手探りで、僕らがやっていく全ての施策が今後のモデルケースになっていくはずです。ベーシックのPLG事業部のチャレンジが、より多くのSaaS企業の肥やしにもなっていくはずです。答えのないチャレンジは常に痺れますが、やりがいはすごくあります。自分たちのチャレンジがこの後に続くSaaS企業様のロールモデルになっていけるくらいにダイナミックに展開していきたいです。

formrunは急成長を遂げてきている一方で、まだまだやれていないことがたくさんあります。プロダクトごとのマーケ戦略そして統合マーケティング戦略、個別CSと横断CS、CAC側のナーチャリングとLTV側のナーチャリング、データ分析とアップセル・クロスセル戦略などなど、磨かなくてはいけないことが多数あります。

同時に新規事業も進んでおり、formrunを起点として今後様々なチャレンジが待っています。特にPLGはUXが全てですので、UXの磨き込みは継続的にチャレンジしなくてはなりません。

加えて、ベーシックのPLG事業の近い未来には、海外へのチャレンジがあると本気で考えています。SLGとPLGは海外展開の形も変わります。早く海外展開できるレベルにプロダクトもチームも成長していきたいと思います。世の中の全てのフォームをformrunにするべくチャレンジを非連続で行っていきたいです。

絶賛採用募集中

このように急激に成長してきたベーシックのPLG事業ですが、いい意味でまだまだ課題しかありません。PMFは幸せなことに出来ましたが、今からGTMFのフェーズですし、プロダクトも組織も大きく進化していくフェーズです。これからより大きな成長するためにも、

・マーケター
・カスタマーサクセス
・事業企画
・データアナリスト
・プロダクトマネージャー
・エンジニア

などなど、すべて職種において絶賛メンバーを募集中です!

ぜひ私と一緒に、日本を代表するPLG事業を創り、そして日本発のPLG型SaaSとして、世界への展開を共に目指しませんか? 難しいチャレンジだからこそ挑みたい。そんな挑戦意欲に溢れる方からのご応募をお待ちしています。最後までお読みいただきありがとうございました。


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