英検が実用的である必要はあるのか

英検ネタが続きます。
英検の合格率ってどれくらいかと調べてみると、2013年までは公開されているようです。
英検一級に関しては、およそ1割だそうです。年間2.6万人くらい受験するそうなので、2500人程度が合格といったところです。

理論ガバガバの計算ですが、日本の人口が一億二千万。年間での英検一級を志す人が(何回も受験してる人もいるだろうが)、0.02%程度。
合格者ともなると0.002%のみ。

もはやこの人たちが使用する英語は実用とは程遠いのではないだろうか?
ちなみに、英検一級はCEFRというEUで開発された言語能力の枠組みだとC1 という上から2番目のレベルです。
そして、CEFRの基準によると、「専門外の抽象で複雑な内容も理解できるし、複雑な話題でも努力せずペラペラ喋れるし難しいぶんしょだってかけちゃう」というレベルです。

これはもはや実用の範疇を大きく超えていないでしょうか?

それもそのはず。C1以上は【熟達した言語使用者】というランクで、実はネイティブスピーカーであっても全員がCレベルに到達するわけではないのです。かなり高度な教育を受けたり訓練を受けないとこのレベルには至りません。

日本語でもそうですよね?自分の日本語力で、いかなる文章も読めて、どんなニュースでも聞けて、自分の意見をすらすら、複雑な表現を使って書いたり話したりできるでしょうか?

たとえば仕事で経済系の文章は読める、という人も、宇宙開発とかエジプトの古代文明のことも同じように読んだり話したりできますか?

もはや実用とはなんだ?となってきませんか?

その一つ下のB2は【自立した言語使用者】というランクです。

ここまではビジネスシーンやアカデミックな場面で英語でやり取りできるレベルなんです。言うなれば、自分が慣れ親しんだトピックだったり日常的なシーンであれば、不自由なくコミュニケーションできる、という感じ。

てな感じで考えていくと、英検も準一級までは実用的能力を求めるものの、一級はもはや振り切ってしまって、【非実用】的英語能力試験だとしてしまえばいいのではないか、という気持ちさえしてきませんか?

まあ、一級だけ【非実用英語技能検定試験】なんてふざけた名前にできるわけでもないので、こんな想定もただのおふざけなんですけどね。

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