【ざっくりレビュー】2019 J1リーグ第9節 鹿島アントラーズ戦

akira(@akiras21_)です。
特に予定のない連休は冒険に出がちです。

【前節までのあらすじ】

壮絶な名古屋グランパス戦を終え、次なるステップを見据えて北の大地に乗り込んだトリコロール。しかし早々に失点を重ねてしまい、太刀打ちすることができないまま時間だけが過ぎていく。90分が経って札幌ドームのピッチに鳴り響いたのは無念のホイッスルだった。

その後ミッドウィークのカップ戦では辛くも勝利を手にし、弾みを付けて臨む鹿島アントラーズ戦は平成最後の“オリジナル10”対決。4万人近い観衆が詰めかけたゴールデンウィークの日産スタジアム、試合開始前から高まる観衆のボルテージに包まれる中、主審のホイッスルで激闘の秒針が静かに動き出した…

ということで、メンバーは以下。

[4-1-2-3]
GK:朴一圭
DF:広瀬陸斗、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、和田拓也
MF:喜田拓也、三好康児、天野純
FW:仲川輝人、マルコス・ジュニオール、遠藤渓太

[SUB]
飯倉大樹、ドゥシャン、ティーラトン、松原健、扇原貴宏、大津祐樹、李忠成

あれ、1週間早くない…?と思わず漏らしてしまう程度にはサプライズなパギこと朴一圭の復帰、ミッドウィークで好パフォーマンスを見せた和田拓也ことワー坊、そして鹿島戦と相性の良いばかうけこと遠藤渓太が満を持してそれぞれ先発メンバーに名を連ねました。

対する鹿島は普段中盤の底でレオ・シルバとコンビを組む永木亮太が右サイドバックに入るなど、ACLを含めたスケジュールと故障者の多いチーム状況の影響からか決してベストメンバーではなかったものの、控えに遠藤康、レアンドロ、セルジーニョ、金森健志といったアタッカーを数多く揃えたメンバー構成でした。

勝ちたいんや!!ということでさっそく参りましょう。

1失点目:立ち上がりのやれたかも委員会

立ち上がりはマリノスがボールを持つ展開。というのも、鹿島が前線からのプレスを行わず、ピッチ中央レーンを埋めに行くような形でブロックを敷いてきたからです。なのでマリノスは比較的かんたんに相手ゴールまで迫れたわけですが、その先にはディフェンスが足りてるのでなかなかシュートには至らず。

それでいてマリノスはいつも通りサイドを使ってボールを運んでいくため、鹿島としてもサイドに追い込んでってボールを狩ってやろう、という姿勢で寄せていきます。ならば、とマリノスは喜田や中盤に下りてきたクリリンがピッチ中央に生まれた間、ポケットに顔を出してボールを受けて、じわりじわりと鹿島のディフェンスを撹乱し始めます。

そして、相手が食いついてきたところで生まれたコースに通して両ウィンガーまで繋げたら…って失点してるやんけ!!みんな喜田喜田言うから喜田のプレーを起点にして一連の流れを見てみますと…

* * *

①ボールホルダーの畠中に対してボールをスペースに出すよう要求(10分7秒ごろ)
喜田は直前にいつも通り首振りをして周囲の状況を確認してました。

②ボールを受ける前に背後の状況を確認(10分10秒ごろ)
ちなみに、喜田の背後には鹿島の白崎凌兵がいました。

③畠中からのパスを勢いをそのままに受け、ドリブルを試みる(10分12秒ごろ)
このタイミングで鹿島の土居聖真とレオ・シルバがプレスバック。畠中からのボールが緩めだったこともあり、喜田が足下に収めた直後ごろから土居のプレスが掛かります。

④喜田の足が引っ掛かって止まったボールをレオ・シルバが奪う(10分14秒ごろ)
この後喜田はレオ・シルバに食らいつきますが、ボールを奪い返すには至らず。

⑤レオ・シルバ→白崎→安西幸輝とボールが繋がり、安西とパギが1対1に。安西がパギの股を抜くシュートを決めゴール(10分22秒以降)
10分15秒ごろには画面に映るか映らないかぐらいの位置にいた安西が猛烈なダッシュでオーバーラップ。パギもこれにはどうやら驚いたらしく、判断の隙をほんの一瞬見せてしまいました。

* * *

…と、こんな具合でした。おさらいしたところでふと浮かぶ疑問とその回答(誰に聞いたわけでも聞かれたわけでもなく、自問自答です)をまとめるとだいたいこんな感じ。

* * *

◎畠中は喜田へのパスにもうちょっと勢いを付けてもよかったんじゃ?
畠中がボールを蹴ろうとした瞬間、喜田の背後にいた白崎がプレスに行く素振りを見せていました。これを見た畠中が「パスミスやトラップミスが起これば相手にチャンスを献上してしまいかねない」と判断した可能性があります。

しかし、この白崎の動きはとっさの判断か、ひょっとしたら練習していた形だったのかも。ボールが出るやいなや白崎はプレスに走る素振りを明確に止め、代わりに土居とレオ・シルバへと任せていたからです。

ちなみに、プレスの最初に土居ではなくレオ・シルバのほうが勢いがあったのは、土居が直前のプレーで伊藤翔とのコンビでマリノス右サイドへとプレスを敢行していたからではないか…と思われます。

◎畠中からのボールを受けた喜田はパスの出しどころがなかったの?
この状況下で鮮やかな縦パスを通すとすれば三好のところだったでしょう。三好もそれを察知して走り込んでいましたが、白崎と三竿健斗の間のパスコースはなかなか通せないと喜田は瞬時に判断したようです。

ただ、喜田がボールを受ける前に背後にいた広瀬はこのときおそらくフリーでした。喜田も首振りでそれを確認していたようなのですが、安全につなぐことよりも縦への速さを優先させたのか、ボールを受ける際も広瀬に背を向けるように体の向きを変えていました。このあたりは評価が分かれるところでしょう。

* * *

この先の動きについては安西のオーバーラップが良かったという点がほとんどを占めるでしょう。しっかしよくもまあ安西はあれだけの距離を躊躇なくガッツリ上がってきたよなぁ…

なかなか通らないアタッキングサードでのラストパス

何はともあれ、マリノスとしては次の1点を自らの手中に収めなくてはならなくなりました。前節と同じ流れで選手たちがナーバスになってしまわないか…ということを実況解説陣の八塚さんも柱谷(兄)さんも気にしていましたが、幸か不幸か鹿島はボールを奪いに行くよりも自陣でのブロック形成を優先していたため、アタッキングサード※まで運ぶこと自体は比較的実行できていました。

アタッキングサード
「ファイナルサード」とも。ピッチを横に3分割したとき、相手ゴール側1/3を示す言葉。「バイタルエリア」とはちょっと違う(※違いについては以下の参考リンク先をご参照ください)。
ちなみに味方ゴール側1/3は「ディフェンシブサード」、中央1/3は「ミドルサード」と呼ばれる。
(参考)http://zaka-think.com/freetalk/vital-area-attacking-third/

ただ、問題はその先。鹿島のボールホルダーへのチェックは必要最低限で、後はバイタルエリアを使わせまいと堅固な守備を敷いていました。解説の柱谷(兄)さん曰く鹿島は前線に伊藤だけを残してたそうですが、マリノスもチアゴを伊藤に付けるだけで、後は敵陣でのビルドアップに参加していた様子。あれ、まだ15分経ってないよね…?

このあとマリノスはあの手この手で鹿島のブロックにパスコースをこじ開けようと試みますが、惜しい攻撃もところどころありながら決定打にはなかなか至らず。ちょいちょい反撃を食らうもなんとかしのぎ、0-1で試合を折り返します。こんな感じでサクッとまとめてますが、まーもどかしい前半でしたねぇ。

PKか!PKだろ!?(CV:松木安太郎)その①

それじゃ後半行ってみよう!後半は開始1分で仲川と遠藤のツインシュート未遂という決定機!こりゃいけそうだ!

といった感じの滑り出しですが、基本的な試合運びは両者とも前半を踏襲。マリノスが鹿島をハーフコートに押し込めて(あるいは鹿島がハーフコートに誘い込んで)攻撃→跳ね返し→ボール回収→攻撃…というフェーズの循環がひたすら続く展開でした。が…

さあ、今週も始まりました『Jリーグジャッジリプレイ』のお時間です。(CV:桑原学)

それでは、49分30秒のプレーを見てみましょう。左サイドを駆け上がったワー坊が、ボックス中央エリアに向かって鋭いボールを放ちます。このボールは鹿島の右SB永木に当たってピッチ外へ出ますが、この時ボールが永木の左肘にやや不自然な形で当たっており、ハンドではないか…?というものです。(CV:桑原学)

ということで改めて何度かチェックしてみましたが、これは永木がボールを肘に当てようとしたというよりも、スライディングの際に左脚を伸ばしたことで腰回りが左に巻く形で動き、それにつられて左腕も動いたところにボールが当たった…と解釈することができます。文章だと分かりづらいようでしたら実際に左脚を伸ばす形でスライディングしてみてください。

ハンド(ハンドリング)裁定の際は「ボールが腕に当たったことが意図した結果だったかどうか」ということがポイントのひとつになりますので、その点からいえばハンドを取らなかった福島主審の裁定は妥当だったといえるでしょう。

いや、席から立ち上がって「ハンド!!!!!」って叫びましたけどね。ていうかその後のAJ10のスタンド煽りに「おおおお!!!!!!」ってなってましたけどね。結果的にはフワッとしたCKでしたが。

PKか!PKだろ!?(CV:松木安太郎)その②

そうそう、後半からはクリリンがCKやらFKやらセットプレーを蹴る機会が増えたんですよ…とか言ってたら今度は仲川がボックス内で倒される!PKか!PKだろ!!あれ、違うの!?

さあ、今週も始まりました(以下略)

実況の八塚さんすら「PKーーー…あれ、取ってない!?」と言ってしまっていたこのプレーですが、よーく見てみると安西がボールを蹴り出そうとスライディングする形で出した右足に仲川が引っ掛かって倒れた、という状況でした。

ボールが安西の足に当たって軌道が変わったり勢いが付いていれば「妥当だよね」とすんなり言えるところなんですが、今回は結果的に足がボールに当たっていないだけに、なんとも言えない感じになっています。先程も怪しいシーンがあったので「疑わしきは罰せず」というマインドになってたのかもしれませんし、なにより福島主審の位置からでは「安西の足がボールに触れていたか」が判別できなかったのでは、とも思います。

福島主審はゴールキックを指示しますが、ボールがピッチ外へと出た瞬間に副審が旗を上げていなかったことから、どちらの目にも微妙なプレーだったのではないかと察します。この一連の流れこそ『Jリーグジャッジリプレイ』で取り上げてほしかったなぁ。

なお、仲川は裁定に対してなんとも渋い顔をしていました。

フラグに次ぐフラグ

この後もちょいちょい微妙なジャッジがあり、それに対して吉本新喜劇的な動きで猛烈に抗議するマエストロ喜田の姿も見られましたが、オープンゲーム一歩手前ぐらいな展開で試合が進んでいきます。そして…

おや?
チアゴの ようすが・・・  ▼

中願寺ピッチレポーターからドゥレがアップを早めているという情報が入った頃から、チアゴのプレーからだんだん元気がなくなっていきます。直後にCKからチアゴにピンポイントでボールが飛んでいきますが、ボールの軌道はゴールマウスの遥か上へ。

その後もややうつむき気味にピッチ上を移動しますが、札幌戦での右足首負傷を引きずってるのかと思いきや走り方は問題なく、連戦の疲れかといわれてもミッドウィーク含めここまで240分走ってる畠中のほうが元気に動いてるし…レオ・シルバの裏への抜け出しにもあんまり反応してなかったし。いや、レオ・シルバが裏抜けしてるってのもなかなかアレなんですが、これはこれでこの後の展開のフラグとなります。

1点目:ダイアゴナルなトリコロールの三連星

さあそんなこんなでチアゴが活動限界を徐々に迎えつつもセットプレーで放ったヘディングが外れた直後のリスタート、68分18秒ごろから試合が動き始めます。

鹿島はこのとき2点目を狙って、ピッチを広く使うべく、選手配置も広めにとっていました。また、攻撃のスイッチが入っていたレオ・シルバはスタートの位置からして高めになっており、犬飼智也、町田浩樹の「観音開き」に右SBだった永木がピッチ中央レーンにスライドしてビルドアップを開始しました。

クォン・スンテから最初にボールを受けた犬飼は、サイドに流れた安部裕葵にパス。安部にボールが渡ったところにクリリン、AJ10、ワー坊の3人がプレッシャーを掛けると、安部はボールを逃がそうと蹴り出しますがその先には誰もいませんでした。本来ならレオ・シルバないしは永木がボールを拾えたのでしょうが、レオ・シルバは位置が高く、永木は3人に囲まれた安部のヘルプに出てきていたからです。

安部が出したボールを拾ったのは喜田でした。喜田はしばらくドリブルで持ち上がってから三好にパス。三好は三竿にマークされていましたが、独特の浮遊感ある体の入れ方でボールの勢いをそのままに“触れることなくドリブル”し、もう1列前でポジションを取っていた仲川にパス。このとき喜田→三好→仲川の位置は斜めの関係だったんですが、実は喜田がボールを拾ったそのときからずっと同じだったことは興味深いポイントのひとつです。

三好からのパスを受けた仲川はまず安西をかわし、町田と犬飼の間にシュートコースを見つけて左脚を振り抜き一閃。ゴールネットを揺らして見事同点に追いつきます。このとき、クリリンが囮となって永木の注意を惹きつけていたことと、その後ろでAJ10、遠藤の2人がフリーになっていたことも気になるところ。鹿島としてはレオ・シルバのポジションの高さが誤算だったのかなと思います。

PKか!PKだろ!?(CV:松木安太郎)その③

同点弾をもぎ取ったこの勢いのまま、一気に逆転を狙うマリノス。じっくりとビルドアップを始め、畠中がピッチ中央レーンでボールを受け、左サイドのワー坊にボールが通った頃からスピードアップ。ハーフスペースを駆け上がってきた遠藤にパスが出て、中央のクリリンを狙って折り返すも、これを安部がカット。安部のカットにAJ10が反応して奪い返し、70分50秒にAJ10が蹴ったボールは町田の腕と思しき部位に当たってピッチ外へ!えっ、これもPKじゃないの!?

さあ、今週も始まりました(以下略)

DAZN中継の1:43:10ごろから寄りのアングルでのリプレイが流れるのでこれを基に見てみると、町田は一旦予備動作としてステップを踏み、着地したところで両腕の力を抜いてぶらーんとしています。その後右肩だけを揺らしてボールを弾きに行こうとするわけですが、この後ボールが肩とも二の腕とも取れるあたりにヒットします。

ここでJFA公式サイトに掲載されている競技規則(PDF)の108ページにある「得点、または、決定的な得点の機会の阻止」の項を見てみると、

競技者が、意図的にボールを手や腕で扱う反則により、相手チームの得点、または、決定的な得点の機会を阻止した場合、反則が起きた場所にかかわらず、その競技者は退場を命じられる。

となっています。今回ボールが当たったのは町田の肩付近ということになり、競技規則では明確に定義されていない部位なのですが、少なくとも一度腕をぶらっと下げた状態から右肩だけを揺らしてボールを当てに行っていたことからすれば、「意図的にボールを腕で扱う」動作として、ハンドリングの裁定を下してもおかしくなかったのではないでしょうか。

が、ここで福島主審の位置を確認してみると、彼の位置からでは町田の肩付近に当たっていたかどうか確認するのが難しい状況でした。加えて、副審の視点からも安西と仲川の競り合いが町田を視界的に遮っていたため、これまた確認しづらい状況でした。

以上のことから、「非常に疑わしい場面ではあるが、ポジショニングの観点から審判団が判断できなかったとしても仕方がない」という結論で納得するしかありません。こりゃまたミキタニ案件ですわ…

ちなみに、町田の肩付近に当たる前にボールは安部の右肩もかすっているんですが、安部は倒れ込む中で反射的に腕が出たといえるので、これはハンドリングにならないでしょう。永木は思いっきり腕出してるけど当たらなかったからセーフ。知らんけど。

疑惑の裁定から2点目までのアラカルト

もう出ちゃった裁定は仕方ない!と切り替えてショー・マスト・ゴー・オン。鹿島はこのあと安部に代えてレアンドロを投入し、鹿島にちょっと不足していた機動力の増強を狙います。

といったところで早速鹿島にカウンターのチャンス。三竿→土居とつながり、そこから更に中央の伊藤目掛けて絶妙なボールスピードでグラウンダーのクロスが入りますが、すんでのところでワー坊がクリア!

ワー坊がクリアしたボールは奥に控えていたレアンドロが拾って、マイナス方向に折り返し。バイタルエリアへと駆け上がっていた三竿がダイレクトシュートを放つも、ばっちり反応したパギが76分にしてこの日1パギ目!スローイン含め的確な選択が光るパギがこの日も魅せてくれました。

と、ここでチアゴが✗サイン。後から言われりゃ納得なのですが、点滴を打って対処するぐらいには極度の体調不良だったらしいですね。そんな中でここまで78分もプレーしたのはほんとに気合いとしか言いようがないと思います。下がった後の表情がハイパー辛そうだったので、痛みじゃないけど耐えてよく頑張った!感動した!!

マリノスがチアゴに代えてドゥレを投入すると、鹿島は土居に代えてセルジーニョを投入。すると80分14秒、白崎のミスパスが仲川に当たって跳ね返ったのを広瀬が拾って、バイタルエリア付近に駆け込んでいた遠藤までグラウンダーのパスを通して一気に得点機!遠藤のシュートは残念ながら犬飼に防がれてしまいましたが、これもこれで後々の展開のフラグとなっていきます。

2点目:GKの脇の下ってなんなん

白崎に代わって一部界隈で熱烈な人気を誇る金森健志が入った直後、広瀬がなにげなーく浮き球の縦パスを出したと思ったら、これがクリリンに通ります。広瀬とクリリンは示しを合わせていたらしく、広瀬がボールを持ったときにクリリンが身構えていた様子が確認できたりします。

さて広瀬からのフィードを受けたクリリンはトラップすることなくギリギリまでボールの勢いを活かし、ギリギリまで引っ張った上でシュート!しかもクォン・スンテの脇の下をぶち抜くという驚異的なシュートコースで逆転弾を叩き込みました。どれぐらい驚異的だったかというと、実況の八塚さんがシュートが決まったことに気付かず、解説の柱谷(兄)さんに「入りましたね」と冷静に伝えられるほど。八塚さんは「あ〜ニア(サイド)だったんだ」と思わず本音も漏らしていました。

で、ゴールシーンを振り返るとクリリンは広瀬からボールを受けたときに自分の近くにいた犬飼、町田のラインを越えてしまってたのですが、それを気にすることなく猛然と前に走っていました。自分の近くのDFがラインを作っていて、それを越えたらオフサイドなんじゃないか…と考えそうなものですが、クリリンの視界には副審が入っていて、その副審は反対サイドにいた永木に合わせて立っていました。なので、クリリンはこれを見て駆け出したのではないかと考えられます。

ていうか永木どうした!お散歩してる場合じゃなかったぞ!

おわりに:“ここが最低ライン”という試合

このあと三好に代わって扇原が投入された後も、仲川のポスト2連直撃弾とか、(画面に映ってないけど)クリリンが足を攣って倒れ込んだらクォン・スンテが脚伸ばすのを手伝ってくれたりとか、交代選手の番号を間違えられて危うく喜田→チュンソンになりかけたりとか、ライン際大乱闘スマッシュブラザーズ案件とかいろいろあったけどもう8000字をとうに超えてるんですっ飛ばしますね!勝てばよかろうなのだ!!ほいさっさ!!!

…ということで、連敗を避けつつなんとか勝ち点3を手中に収め、首位と8ポイント差で平成を終えた我らがトリコロール。思えば、逆転からの2-1というスコアでの勝利はJリーグ開幕戦もそうでしたね。当時とは相手こそ違うものの、それはそれで27年間闘ってきた鹿島相手にこのような勝ち方ができたのはグッとくるものがあった方も多かったのではないでしょうか。

冷静に考えてみれば「よーやっといつもの形に戻ってこれたかな」という感じの試合運びだったわけですが、これはこれで伸び代として捉えることにします。ただ、この先本気で優勝を狙っていくなら、あくまでも最低ラインとしてこの試合を捉える必要があるでしょう。どんなに調子が良くなくてもこの試合以下の内容ではいけません。

勝って兜の緒を締めよ!令和最初のアウェー遠征に行かれる方はどうぞお気をつけて!JFKこと城福浩監督率いるサンフレッチェ広島が相手だからこそ熱戦を期待します!

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