ドローン配送は云うほど簡単ではない。〜MINI Droneで試してみたら想像よりずっと難しかった話〜

ある知人のSE(kintone, Stripe界隈, ソフトピアジャパンあたり中心に出没)が、「ドローン配送の案件で荷物をリリースするためのシステムを、IoTボタンとSmartLockで実現する!」と面白そうな話を聞き、ワクワク期待していたのだが、結果、「重くて離陸できなかった」[Facebook](笑) 。

日曜の朝この報告を読みながら、
・Droneのペイロード厳しいからなぁ。
・そもそも機材が大きすぎる。
・相当軽量化しても無理そう。
・かなりでかいDroneが必要なのでは?
などと思いながら、ふと、「いや、IoTなんかいらないのではないか?」と閃き、最近飛ばしていない、ちびっ子Droneで試してみることに。

使用する機体は、Parrot のMINI Drone、Airborne Cargo 。"Cargo"という名前ではあるが、LEGOブロックを背中に載せられるようになっているだけで、Payloadは30g程度。
※DJIよりParrot派。新型のANAFIには超期待!

荷物リリースのアイデアは超簡単な荒技。
「クリップに荷物を引っ掛けておいて、DroneをFlipさせて落とす」。
ワンボタンで宙返りできる機能を持っているので簡単なはず。

まずはクリップ細工。📎をペンチで適当に曲げただけ。

アポロ13号をも救った最強の工作ツール、"ダクトテープ"で機体に固定。最初、サイドフリップを考えていたが、クリップの設置しやすさと、荷物の引っ掛けやすさ、進行方向を考慮して、フロントフリップ(前宙返り)でリリースすることにした。

iPhoneをはさんで使うタイプのコントローラ。iPhoneアプリだけでも操縦できるが、コントローラがあると操作性が段違い。
荷室(?)は、Appleのイヤホンケースの蓋に紐を貼り付けただけ。

総離陸重量は、77.5g。荷物は、LEGOのMinifigと花束。(笑)

まず、「離陸はできた」。しかしいきなりいろいろと課題発生。

・離陸時、荷物の紐がいきなりプロペラに引っかかり離陸不可能、が頻発。
・離陸後、ぶら下がっている荷物が揺れるのにつられ、機体が安定しない。
・リリースした荷物が着地後、皿から荷物で飛び出る。(笑)

ということで若干変更。離陸しやすいローンチパッド(単にGoProのケース)を用意、紐は少し長めに。皿はあきらめ、荷物(Minifig)を直接吊る。

さらに、やはり手動操縦は非常に難しいので、Tickleでの自動操縦を検討。
iPhoneアプリからDrag&Dropでステップごとに動作を設定できる。が、久々に繋いだら仕様が変わっていてフリップや写真を撮る動作が有料オプションになっていたので、ひとまずこれの利用は見送り。

■離陸後の、Droneカメラの画像。
1枚目 離陸直後
2枚目 荷物をリリースして落としたあと
3枚目 Minifigを直接ぶら下げて飛んでいるところ

■GoPro Fusionで撮った動画
ちょっと遠くて小さくしか映っていないので見づらいですが、360度撮ってくれるカメラなので、固定でとにかく撮っておいて、あとからフレーミングできるのでとても便利。
44秒のあたりで宙返りしてに荷物を落としてます。

■結果
・やろうと考えていたこと(荷物をフックでぶら下げて、宙返りで落とす。)は実現できたが、狙った場所に落とすのはとても無理だった。
・もうちょっと大きなドローンでも、自動宙返りは実装されていると思われるので、けっこう使える手なのでは。

■いろいろわかったこと
・ドローン配送ってすぐできそうにも思えるけど、めちゃくちゃ難しい。
・重い荷物を運ぶには相当大きな機体と、パワー(揚力)が必要。
・大きな荷物をぶら下げるためには、玉掛けの知識が必要と思われる。
・そもそも荷物をぶら下げるのは安定面から選択すべきでない。
・荷物を狙った場所に落とす難しさも考えると、理想は、ぎりぎりまて高度を下げてコンテナごと落とす、「サンダーバード2号方式」か。(笑)
・ドローンの操縦は、空荷かつ無風でも難しいのに、業務レベルで配送に使うとなったら、相当な熟練操縦士もしくは優秀な自動操縦AIが必要。
・HULはつけてない方が軽くて飛ばしやすいけど、やはり外で飛ばすときもプロペラ保護はあったうほうがいい。

ほんの思いつきで数時間遊んでみただけだが、机上のアイデアを実践してみる重要性を再認識できた。そんな大層な話じゃないけど。(笑)
機会を与えてくれた森田さんに感謝。

※2019.2.4 追記 --
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
にある通り、200gを超えるドローンの場合は、
「無人航空機から物を投下しないこと」
という規制があるので、この方式ではダメですね。
--

続編もあるよ。


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akit

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