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こけしを作りました

こんにちは。秋田県由利本荘市でごてんまりを作っています〈ゆりてまり〉です。

本日こけし職人の方にお邪魔して、制作風景の見学と、絵付け体験をさせていただきました。
伺ったのは、あの祥子さんです。

以前こちらの記事で書きました。

祥子さんの工房に初めてお邪魔したのですが、入った瞬間から、こんな道具を使うんだ! これがろくろなんだ! へえ、すごい!! と大興奮でした。
実際にろくろを回して木を削り出すところを拝見すると、さらにびっくりしました。

高速回転するろくろ!(当然ですが)
高速回転する木材!(当然なのですが)
‥に、バールのような道具を押し当てて、たくみに形成していく祥子さん。
ろくろの隣には、なんだか彫刻刀をデカくしたような、ゴツい工具の数々が並びます。
これらの工具、実は全て職人さんによる手作りだそうです。
祥子さんは現在工具を自作していないそうですが、祥子さんのお師匠は制作しているそうです。

こけし職人さんが工具を自ら作り出しているとは、全然知りませんでした。
木を伐採して、ろくろを回して絵付けをし、工具も作るなんて、こけし職人さんはすごいですね。

本荘こけしは頭がはめ込み式の構造で、回すとキイキイ鳴るのが特徴ですが、今回は分離しない作り付けタイプの工程を見せて頂きました。


この工具をたくみに使い分け、木に押し当てる角度や力加減を調整することで、作りたいこけしの形に徐々に近づけていきます。
この作業でこけしの径(直径のこと。こけしの太さが決まる)や全体の大きさ、なで肩か否かなど、つまりこけしのフォルムが決まります。

しかし、技術があれば作りたいこけしの形をいつでも完璧に作れるかというと、そうでもないそうです。
径は木の一番凹んだところに合わせなくてはならず、フシなど硬いところにあたったときはそこを避けて形作らなければなりません。
こけし作りは想像以上に自然による制約を受けるそうです。
こけしってこんなふうに作るんだなぁと驚きがいっぱいでした😳

サンドペーパーで表面を整えているところ


祥子さんが削り出してくれたこけしは、ろくろから取り出されたばかりで、まだほんのり温かったです。
このこけしに、黒と赤と緑を使って、古典的な感じの絵付けをしました。
丸いモノに絵を描くのはすごく大変です!
筆の扱いが難しいのと、迷いながらやっているとそれが筆に表れて、へにゃへにゃした感じの線になってしまいます。
それでも何度か紙に練習させていただいたおかげて、なんとか完成しました。


幾分ぶちゃいくですが、子どもっぽくてなんだか愛着のわく顔になったと思います。
胴模様に描いたのは菖蒲です。
菖蒲の花も難しかったですね!
絵付け体験では通常ロウ引きまではしないらしいのですが、今回はロウ引きまでさせていただきました。
とても楽しかったです。

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