カオスに飛び込む: 私がキャディ Platform チームにジョインした理由

はじめに

Hello, Hello, こんにちは。2024年1月からキャディの Platform チームにジョインしました @akitok_ です。本記事では、入社エントリとして、これまでのキャリアを振り返りつつ、このチームにジョインするに至った理由などをつらつらと書いて見ようと思います。


なぜ転職?

今回、私自身としては2回目の転職でした。エンジニアとしては15年弱のキャリアを迎えていて、1社目は通信系 SIer で Infra / Middlware / Backend を中心にプロジェクトリードやテックリードを担っていました。2社目はファッション系 EC サイトで Platform SRE チームにジョインし、大規模サービスリプレイスの基盤作りと、その拡張に伴う技術選定・リードを行い、直近2年はチームリードなども行っていました。

正直前職での業務内容や職場環境にはかなり満足していました。そもそも1社目の退職につながった原因を前職では解消出来ていたんです。じゃあなんで転職したの?という話になってしまうので、もう少し遡って書いてみたいと思います。

最初の転職動機

1社目では Infra / Middleware / Backend とフルスタック気味に活動していて、開発も運用もなんでもやったるで!という勢いでした。若かったです。そんな中、自分1人の力でなんとかしていくことにスピードや精度の限界を感じるようになり、まず興味を持ったのは DevOps でした。開発 (Dev) と運用 (Ops) をサイロ化させずに、アプリケーションのライフサイクルをシームレスにし、顧客へのデリバリ速度を高めていくようなアプローチに共感して、IaC や CI/CD など開発の基盤整備が好きになりました。そこからまたキャリアを経て、次は組織的に開発力・技術力を高めて、強いチームを作りたいと技術リードや教育なども担うような自分の中でのキャリア変化がありました。ですが、1社目にはジョブローテーションという制度があり、一定の年数でメンバが異動するようになっていたため、強いチームを作り、成長し続けることの限界を感じました。
そこで、1回目の転職では以下の軸で転職活動を行っていました。

  • 自社プロダクトを持ち、自社で開発・運用を担っている企業

  • 自分の経験技術スタックが活かせるロール

また、自分も30代に差し掛かって家庭状況の変化があり、さらに当時は新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大し、各社働き方に対する改善・変化なども多く起きていたことなどの影響もあり、以下も軸にしていました。

  • 自分や家族、友人など周囲のライフスタイル・生活を支えるプロダクト

  • リモートワークが可能で、十分に環境が整備されている

2社目(前職)での変化と憧れ

前職はこれらすべて揃っていて、周囲にも技術的に強いメンバが多く、成長の日々でした。今でも自信を持って人に勧められる企業です。チームリーダーになってからも、技術選定・検証の計画や、チームの成長支援、採用など、より強い SRE 組織を作るために奔走し、非常に充実感がありました。キャリア初頭から漠然としたマネジメントキャリアに対する拒否感を常々持っていたのですが、前職ではチーム作りやチームの成長・変化ってこんなに嬉しく、心が震えることなんだと体感しました。
(これは完全に余談ですが)同じようにマネジメント辛そうだなー楽しくなさそうだなーなんか嫌だなーこわいなーという思いがある方も、もし機会があれば、長い人生なので一度ぐらい経験しても良いんじゃないかと思っています。

そんな感じで、一見順風満帆そうに見えるかもしれないのですが、前職3年半働く中で、どうしても払拭することが難しい自分の中のコンプレックスのようなものに気づきました。前職企業はスタートアップから始まり、17年も経つ企業でプロダクトや企業の名前は世の中に広く知れ渡っており、自分自身入社する前からユーザーとして頻繁に使っているサービスでもあり、サービスへの愛着は高くあったのですが、一緒に開発するメンバの中には、自分よりも遥か前からジョインし、スタートアップ初頭のカオスから経験してきたメンバもいて、底知れないサービスやプロダクトへの熱量・愛を感じました。またファッションというドメインの1つの特徴なのかもしれませんが、各ブランドやアイテムなどに対する強烈な愛情も感じるメンバも多くいました。それに比べると、自分は割とライトなユーザーであり、底にある熱量が足りない感覚があり、そこに自分は追いつけないような悔しさ・コンプレックスのようなものが募っていました。
そこから、何か自分の感情が高鳴って、カオスな状況でも没頭出来るような環境に身を置くチャレンジをしてみたくなり、スタートアップフェーズの企業に興味を持つようになりました。

なぜキャディ?

今回の転職活動では、Findy や Wantedly、Forkwell などで声をかけていただいたスタートアップ企業と十数社カジュアル面談の機会をいただき、中でも本当に関心の高い企業に絞って 4~5 社受けていました。
今回の転職活動での軸としては、以下のような変化が加わりました。

  • 自分の子供が大きくなった後の社会・企業活動などをより豊かにするために新たな変化を起こそうとしている企業

  • まだまだカオスな状況があり、良い意味で課題が転がっている企業

幸運にも最終的には複数社からオファーをいただいて、どの会社も自分の望む条件を概ね満たしていたので、めちゃくちゃ悩みました。その中で自分にとっては「ミッション・プロダクト・開発者への高い共感」が決め手となりました。

ミッションへの共感

モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションと、そのために描いているキャディのプロダクトの説明を聞いたときに、ハッとしました。自分はこれまで流れるように、流されるように、Infra / Backend / DevOps / SRE / Platform と様々な領域を守備範囲としていて、Engineer として働き始めた頃から明確なキャリアプランがあったわけではなかったです。ですが、改めて今振り返ってみると、開発者の生産性を最大化させるため、言い換えれば開発者のポテンシャルを解放させるために尽力していたのだと思い、ミッションに強く共感しました。また、そういった活動の中で作られるプロダクトが、誰かのポテンシャルを解放する、価値を最大化させる Platform であると良いなとも思うようになりました。

プロダクトへの共感

とはいえ私はこれまでのキャリアや、社会生活の中で製造業に対するバックグラウンドはあまり持っていませんでした。もちろん私の周囲は製造業により生み出されたものに当たり前に溢れています。そこにあるのが当たり前過ぎて、自然に関心を持った経験がなかったので、選考受ける前はプロダクトに興味持って、熱量保てるかな?という不安は少しありました。
ですので他社さんも含め、公開されている資料や記事をとにかく読みました。その中で特にキャディ選考中に読んだ白井さんの記事に心動かされました。プロダクトがただ使われるだけでなく、ユーザーや会社の習慣や文化を変えていく、そういった瞬間に関われるかもしれない、とワクワクしました。少しでもキャディに興味のある方は、記事末尾の方に記載のあるお客様からの手記からの引用まで是非読んでみてほしいです。

開発者への共感

キャディの採用の方からの声がけで、SRE の選考も同時に受けていました。過去のご縁で Platform チームに知人がおり、Platform チーム受けてみようかなーと思っていたので、選考回数増えるの嫌だなと思ったのですが、結果的にこれは自分にとっては非常に良い機会でした。選考過程で、DRAWER の SRE、開発チームのリーダーと話す機会があり、開発者や SRE が抱える悩みや Platform チームへの期待、プロダクトへの熱量を感じ、この人たちを支え、ポテンシャルを解放し、価値を最大化し続けられるような Platform 作りをしたいと能動的な気持ちが湧きました。

実際どう?

入社して1ヶ月半程度経過して、実際どうよ?という話をここからは書いていきたいと思います。

ファーストインプレッション

まず、入社して最初の印象としては、会社としてのオンボーディングもチームとしてのオンボーディングも充実してるー!と感じました。
会社のオンボーディングでは、自分のような製造業バックグラウンドがない人でも理解が追いつけるように業務やプロダクト説明をしていただきましたし、受講者の事後アンケートに対する回答などもすべて公開されていて、Be Open で素敵なカルチャーが浸透しているなと感じました。
チームのオンボーディングでは、メンバごとに Welcome Doc が準備されており、書かれてあるチェックリストをこなしていけば、業務開始に必要なインプットは一通り得られるようになっており、おかげさまで(恐らく)爆速で立ち上がることができました。

色々やってる

オンボーディング期間も終わり、1ヶ月半が経ち、主に以下のような業務を行っていました。

  • 監視アラートの改善

  • Production Readiness Checklist レビュー

  • tfcmt の導入

  • Kustomize / ArgoCD の Deprecated 対応

  • チームの公開ドキュメントに関する管理・保守ルールの策定

  • Monitoring / Observability 改善タスクフォース

幅広く色々取り組ませてもらいながら、「コト」に向き合えているな〜という実感があります。

変化・混沌に寄り添い、楽しむ

唐突ですが、Google のエンジニアであり、「Kubernetes: Up and Running」の著者である Kelsey Hightower 氏の以下のポストが私は好きです。

"Kubernetes is a platform for building platforms. It's a better place to start; not the endgame."

https://x.com/kelseyhightower/status/935252923721793536

私たちが作っている Platform も同様に、開発者に必要な仕組みを提供するのがゴールではなく、むしろそれがスタートだと自分は考えています。Platform チームは発足してから既に2年半程度経っており、開発や運用に関するガイドラインや技術標準、Terraform や GitHub Actions を用いた CI/CD 基盤、GKE や ASM などを用いたアプリケーション基盤の提供・運用など、様々な基盤・仕組みを提供しています。

ですが、新規事業である CADDi DRAWER は正式ローンチから2年も経っておらず、まだまだ変化が激しいです。ありがたいことに直近益々ユーザーも増え、SaaS として信頼性やプロダクトの品質に対する要求はより高まっています。また機能追加に伴って、新たに Infra や Middleware などの管理コンポーネントも増えています。さらに Platform チーム自身も組織拡大に合わせて、ID チームとセキュリティ室など必要な機能が分離され始めています。
目まぐるしく進化するプロダクトと、それを支える技術の変化に合わせて、Platform はアップデートし続けていく必要があります。さもなければ、あっという間に陳腐化してしまいます。活きた仕組みを維持・改善していくために、時にアンラーニングも必要です。変化・混沌が楽しい!という方には是非おすすめしたい環境です。

IC? EM?

直近は EM として働いていましたが、今回はまず IC として従事しています。前述の通り、Manager やりたくない!という気持ちは特にないのですが、キャディの技術スタックとのスキルギャップは多少ありますし、まずは IC として信頼貯金を積むところから始めて、また EM の道を選ぶか、IC を貫くか、はたまた別のキャリアにしていくのかは、今後 2~3 年じっくり考えていきたいと思っています。

Join us!

随分つらつらと書いてしまいました。改めてキャディではまだまだエンジニアを募集中です!人は足りていません!
Engineer の採用情報とカジュアル面談フォームは以下です。

もちろん、@akitok_ まで直接 DM いただければ、カジュアル面談なども柔軟に対応します!Platform チームじゃなくて、他のチームに興味あるかもな〜、いやそもそもどんなチームがあるんだ?という方も、色々サポート出来ると思うので、少しでも興味を持っていただいた方は是非お声がけいただければと思います。

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