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川柳雑誌「風」128号

川柳雑誌「風」は、1月・4月・7月・10月の年4回発行される柳誌で、編集発行は佐藤美文さんです。年会費は3000円。
特徴としては通常の五七五の川柳欄にくわえ七七の川柳欄もあること。川柳句集を見ていると七七の句が突然現れることがありますよね。七七は川柳界で昔から作られてきた句型なのです。ちなみに「風」では七七句のことを十四字詩と呼んでいます。
もともと川柳は、俳諧の平句なり前句付なりが一句独立したものなので、七七句を受け入れるのりしろがあったのだと思います。詳しくは以前に私が書いた記事や、私が主催した七七句会を参考になさってください。

【短句】誹諧武玉川の短句と近現代の川柳十四音【十四字詩】①
【短句】誹諧武玉川の短句と近現代の川柳十四音【十四字詩】②
七七句会「とら」入選句発表

では、今号の「風」誌の十四字詩欄からすこし引用させていただきます。

発酵しないままの思い出  井手ゆう子
大王くしゃみ花粉飛び散る  金子育司
リモート会議空気読めない  梅村仁
鏡に映す夢の続きを  佐藤美文
やたら地球が近付いてくる  森吉留里惠
キリンにならば本音言えそう  中島かよ
贅沢品のような春雪  飯島章友

七七句は潜在的に柳人や連句人、俳人に書き手がいるように思います。とは言え、まだまだ原野だと思うので、開拓したい人は是非!