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「物語」から見るオタク視点のマッチングについて

みなさま、こんばんわ。
株式会社Lboseで取締役をやってたり、「ラカニメタあきら」名義でデザインをしている者です。ご無沙汰しております。

最近ちょっとグッと来た漫画の一節があったので文章を書きたいなぁと思ったのですが、ただ紹介するだけだと平々凡々な文章になりそうだったので「なんだか賢そうなタイトル」を付けたnoteを目指した結果この様なタイトルになりました。
文化人の様なタイトルですが中身はただのオタクが書いた文章なので気構えずさらっと読んで頂けると嬉しいです。

ちなみにフリーランスやお仕事に関する真面目な記事はチームメンバーの他の人が書いているのでそちらをご覧ください。

異国日記 (ヤマシタトモコ著)

タイトルにある通りオタク同士のマッチング視点で色々書いていこうと思いますが、まずなぜ思い立ったのかと言うとヤマシタトモコ先生の異国日記と言う漫画を読んだからなんですね。

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お話は​両親を事故で亡くした15時の女子中学生と、その母親の妹(叔母)が共同生活を始める物語です。叔母は人見知りな35歳少女小説家で、若干人との距離の測り方がわからず生きづらそうな性格をしています。

そんな叔母と少女の後見監督人の弁護士が、若干の衝突をしたのち、4巻で電話をするのですが、その中で「叔母著書の小説を読んだが理解できなかった」と直接伝え、叔母が「小説全然お読みにならないのですか?」を質問をするシーンがありました。その会話に私は衝撃を受けました。

物語を全然必要としない人

「小説も読まない」「映画も漫画も読まない」
そう答えが返ってきたら、相手に対して私なら「読まない人」だと言う印象を持ちます。「へーそうなんだー」と。

けれど叔母は「物語を全然必要としない人」と返しました。

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私は今までたくさんの漫画やアニメ、映画や小説を見て読んできました。たくさんのキャラクターの人生を見させて頂いた自負はあります。
本棚には3000冊を超えるマンガがあり、本棚の置いてある寝室はそろそろ床が抜けそうです。
この間、建築における床の耐荷重をふ、と調べて所有マンガで計算してみたら遥かに基準をオーバーしていて戦慄しました。
床が抜けるのは時間の問題…

ただ、私にとって物語が必要であったか、必要でなかったかを考えた事はありませんでした。
なぜならば、私にとって物語は、私の人格を形成する上で、とても当たり前に昔からそこにあるものだったからです。
物語を「必要」と思う事もなければ、「必要じゃない人」がいる事も考えた事もありませんでした。

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私にとって物語は「かくまってくれる友人」ではありませんでしたが、他人の気持ちや生き方を学んだり、他人の人生に思いを馳せれる、そう言ったものでした。

フルーツバスケットの本田今日子の様に誰かの痛みに寄りそい、ふしぎ遊戯の夕城 美朱の様に誰かをまっすぐに愛し、3月のライオンの桐山零の様に負けん気に溢れ、ジャングルはいつもハレのちグゥのハレの様に愉快な仲間と共に生きていきたいと、そう思っています。

「マンガ?俺もマンガ好きだよ!」に対する違和感

話を戻しまして。「物語」を必要としているか否かですが先述している通り、私は自覚はありませんでしたが、物語を大変必要としている生粋のオタクです。
日常的にマンガを読み、好きあらばマンガの話をし、夜はご飯を食べながら今期の撮りためていたアニメを消化する日々を送っています。

そんな私ですが齢30。アラサー(アラウンドと言う意味で)。
それなりに恋愛もしてまいりました。バツイチですし。

やはり相手に選ぶ場合、出来るだけ気があう方が良いので「マンガは好きか」「アニメは見るか」など重視します。
そうすると出会う訳ですよ

「マンガ?俺も好きだよ!」
「アニメよく見るよ!今期熱いよね!」

私は単純なので「仲間だ!気が合う!」と思ってしまう訳ですよ。
あの作品もこの作品も知ってる!同じ趣味の人だ!と心を通わせてしまうんです。きっと私の考えや気持ちも理解してもらえる、と。

ですが、次第に小さなズレに気づきます。
多分最初はほんの少しの違和感です。

すごい好きだと言っていた作品の登場人物名が言えない、とか、名台詞を言っても反応してくれない、とか。

あれれ?おかしいな?本当はマンガ好きじゃなかったのかな?
私に合わせて好きだって言ってくれてたのかな?
作品に対する捉え方が違うのかも?
などなど、色んな解釈をするのですが、結果いつも何かしらの価値観の違いでお別れする事が多いです。

恐らく、オタクに限らず「同じ趣味」を恋愛のお相手の条件とする事は多々あるかと思います。
ただ、「同じ趣味」でも「深度」が違うと、相手との自分の価値観は大きく変わってくるのだと、異国日記を読むまで気づきませんでした。

マッチングに置いて大切なのは価値観=物語の深度

極論かもしれませんが、長く、その方と一緒にいられる条件として1番大事なのは同じ価値観を持っているか否か、だと私は思っております。(もしくはその価値観を理解出来るか)

「同じものを好き」だけではなく「好きなものへの好きの深度」が一致すると、価値観の摺り合わせはしやすいのかもしれません。

ちなみに私は心霊系の物語を見ると泣きます。
怖い話ではなく、悲しい話と捉えて胸が苦しくなります。
同じ価値観の人いましたら是非お話しましょう。

ただ異国日記を勧めたかっただけのnoteなのにここまで読んで頂きありがとうございました。
またぐっとくるマンガがあったら紹介しますね。

それでは。

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