林曉甫 / HAYASHI Akio

インビジブルという法人を2015年に立ち上げ、今は福島県は富岡町に住んでます。 ht…

林曉甫 / HAYASHI Akio

インビジブルという法人を2015年に立ち上げ、今は福島県は富岡町に住んでます。 https://linktr.ee/akiwo

マガジン

  • ランニングと朝食

    • 72本

    毎週土曜日の7:30に、清澄白河A1出口前に集合し、5-10km圏内にある朝食を食べに行くためにランニングをするプロジェクト。ランニング初心者大歓迎!!また、「走るのはちょっと、、、」という方は朝食だけの参加もOKですので、お気軽に参加してください◎

  • 日日是好日

    その日に見たこと、話したこと、読んだこと、考えたことの記録

  • サンカクの会

    • 14本

    林曉甫、塚田有那、桜井祐の三人が2020年5月にスタートしたプロジェクト。共話と共創を軸に、ポストコロナの表現や社会の形について思考と実践を重ねていく。

  • 一発殴っておけばよかった

    2019年1月、行方不明だった父親から20年ぶりに連絡が届いてから、訃報が届くまでのとても短い時間について。それから49日が経ち、旅立ったことも少しだけ。

最近の記事

闇夜を歩く

富岡町の夜の街灯は少ない。特に中心部から夜ノ森の方に行く道の街灯はまばらになり、暗い道のが多い。初めて歩いた時は獣か出るかなとか不安もよぎったが、今ではむしろ東京など都心ではなかなか体験できない闇夜のウォーキングを気に入っている。 闇夜の記憶と言えば、小学校の時に行ったキャンプで山の中に一人で一晩を過ごすソロキャンプというのがあった。車に乗せられ目隠しをされて車で20分ほど連れ回され、降ろされたところで1人野営をするというもの。装備は懐中電灯、ナイフ、水、軽食、ロープ、寝袋

    • 働く環境

      富岡町に隣接する大熊町にあるコワーキングスペースを使い始めてしばらく経つが、おかげさまですこぶる快適で東京よりもオンラインでの仕事は捗る。外を見れば高揚する山々、夜は電気がほとんどないため満天の星空。もう少し食事するところが遅くまであればなおいいけど、ないということで特段不便になるわけでもない。 ジムと図書館、そしてサウナが近くにあるし、少なくとも自分の生活において必要なものは大体揃ってるなと感じる今日この頃。

      • 知る機会

        小中学校に出入りし、そこにアーティストなどクリエイティブな仕事に従事するプロフェッショナルを「転校生」として招聘する「PinSプロジェクト」という事業を富岡町(福島県)で行なっています。 https://pinsproject.net/ 東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故により帰宅困難区域にも指定された富岡町。(今なお一部地域には入れない)町の総人口は12,000人弱を数えるものの、今なお町外での生活を続けている方が大半で、町内居住者は2,000

        • 焚火

          富岡にいると事あるごとに焚火がしたくなる。特にキャンプ大好きというわけでもないのだが、火を囲み一人で眺める時間も、人と静かに語り合う時間も日常にはないとても素晴らしい時間である。オンライン会議のように相手の顔を見続けることもなく(ついでに自分の顔を見なくていい)、火に話しかけるように会話したり、ただ木の燃える音を聞き特に話すこともなくそこにいるだけでも許されるという状況は焚火ならではのコミュニケーションのように思う。 火の気配と人の気配と周囲の暗闇。コロナ禍を経て原始からあり

        マガジン

        • ランニングと朝食
          72本
        • 日日是好日
          29本
        • サンカクの会
          14本
        • 一発殴っておけばよかった
          4本

        記事

          祭りの構造

          30数年ぶりに開催された祭りに神輿の担ぎ手として参加した。全長4km弱の道のりを神輿を担ぎ練り歩く中で、多くの地域の高齢者が家々から出てきて、手を合わせ深々と頭を下げ神輿を見送っていた姿はとても感慨深いものであった。昨今は国内各地で神輿の担ぎ手が足りず、中止に追い込まれることも多い。元々はその地域で生まれ育った人が担ぐことが、ある種のイニシエーションのように、共同体を形作る一つの役割を担っていたと思うが、高齢化や地方の居住者の現象に共ないこうしたことも変わってきている現実があ

          富岡町民

          12月7日、福島県は双葉郡にある富岡町の町民になった。 2015年3月にRelight Projectの一環で初めてこの地を訪れてから6年が経ち、自分の意思でこの地の住民になることを決めたのはなんとも感慨深い。それから数年が経ち、インビジブルの仕事を通じて富岡町を訪れる中で、少しづつ知合いも増え場所を知る中で、この場所で見たい景色/作り出したい景色があるということを日に日に強く思うようになった。その実現を目指すのであれば、この地の住民として責任と自由を合わせながら進めていく

          異次元の輪郭

          ご招待をいただきリンク先にある暗闇を体験するプログラムに参加させていただいた。これは完全な暗闇の空間に複数人の参加者とアテンドしてくれる2名スタッフと共に入り、その中を移動したりいくつかのゲームを行ったりする体験型のプログラムだ。僅かな光を探そうともそこには一筋の光も存在しない完全なる暗闇。そのため視覚は全く機能しない。空間内での移動やゲームを行うためには、参加者の声や身体と白杖、今回新たに開発されたこの「echo」の触感に全てを頼ることになる。 「ダイアローグ・イン・ザ・

          まもなく5年

          2016年5月に始めた「ランニングと朝食」がまもなく5年。運動不足解消のためにランニングをしてもどうせすぐに走らなくなると考えたので、「朝食を食べるために走る」という枠組みを作ったが功を奏したのか、なんだかんだ5年も楽しく続いているのが嬉しいところ。 数名で始めた活動も、700名以上が参加し、活動拠点も国内外に複数拠点に成長。また、そこから派生する形で居住地に紐付いたローカルな活動や、Podcast配信、ランニング時に聴きたいプレイリストの公開、個人参加可能なclubhou

          別府にいた時

          clubhouseで前職のボスと話す。相変わらず面白い活動をやってるようでいい刺激をもらう。今の展示見に行きたいな。なんとか3月までにはいけますように

          たき火の音

          静かでも多少音があってもやることをやる時は割と集中できる方だと思う。ただ、家での仕事だとどうしても無音になってしまうことが多く、むしろその状況に飽きつつあるのでここのところはBGMを入れるようにしている。さてなんにしようと思ったときに、このたき火の音を見つけた。これが思いの外集中できる。不規則なリズムの中にあるリズム感が気持ちよく、火の熱は感じられなくとも不思議な心地よさを覚えるのは気のせいだろうか。

          美味しいコーヒー

          清澄白河には美味しいコーヒー屋さんが多く、住むにはとてもありがたい環境。つい先日には「KOFFEE MAMEYA-Kakeru」が清澄白河にオープンしたので、その噂を聞きつけ早速行ってきた。店内の広さやバリスタとのコミュニケーションはどれもいい塩梅で、何よりコーヒーカクテルが美味い。身近にちょっと小旅行できるスポットが生まれてますますこの街が楽しくなりそうだ◎

          美味しいコーヒー

          雪の風景

          積もる雪を見たのは久々だった。訪れる人にとっては新鮮で美しい雪も、この地で生きる人にとっては時に大きな問題を引き起こす。ただ、そうした雪ゆえに生まれた知恵や技術、文化があるわけで、やはり人がもつ適応する力こそ最も優れたクリエイティビティだなと実感した、短い新潟滞在。

          お喋りで僕らは生きている

          ここ数日は右も左もclubhouse。フラットデザインでもない、印象に残るアイコンをクリックしてできるお喋りサービスはたしかに最高だ。コロナ禍を経て多くの人が気づいたのは他愛もないお喋りこそ、僕らにとっていかに楽しい場所であり精神的にも必要なものだったのかということ。ぼんやりとした目的もなく話す面白さは誰もが経験したことがあるものだし、それを奪われた中で拡がるこのサービスは時代感にあってるなと思う。それでも人と早く会いたい気持ちはますます加速するんだけどね。

          お喋りで僕らは生きている

          往復時間

          久々の現場確認のために長野県は木曽町へ。懸念事項も大方クリアできてよかった。帰路は車に乗りながらズームミーティング。こんなんができる時代だもんな。どこでも働けるのはいいのか悪いのか。往復8時間はやっぱり疲れるけど、久々に人とワイワイ話しながら仕事できて楽しかったというのが今日のハイライト。 人と直接話すっていいな。

          生活都市での芸術祭

          キュレーターを務めた「さいたま国際芸術祭2020」の振り返りミーティングがあった。少し時間が経った中で過ごした日々を回想しつつ、よかった点、反省すべき点を洗い出す。その詳細をここに残すことはないが、やはり短期で行うプロジェクトの場合リーダーシップにはいろんな型があれど、異なる背景の関係者の意思を集約するビジョンの提示とその実現のためのビジョンの実現にいかに汗を流すかは重要だなと。コロナ禍でできたことやできないこともあったけど、さいたまという街に通う中で知れたことも多かった。場

          生活都市での芸術祭

          絵画にダイブする

          主宰するトークイベントに手話通訳者の方をお招きしたことがある。手話と言葉の行き来きとはどういうことなんだろうと興味をもって聞いていたが、僕が手話をできないだけにその感覚がなかなか掴めず、新しい日本語やカタカナ言葉はどうやって訳すんだろうと言葉の変化方法ばかり注目していた。しかし、話が深まっていくなかで、美術館の鑑賞ツアーを手話でやると面白いという話になった時に、自分の認識が根本から間違っていたことに気がついた。言葉と手話は、含まれている情報量が全く違ったのだ。言葉は例えるなら

          絵画にダイブする