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「政党ラリー」ネタバレ感想


はじめに

シネ・リーブル池袋さんで、#週末インド映画セレクションの1作、英語字幕「政党ラリー(原題「Maanaadu」)」を見てきました。
2021年公開のタミル語アクションスリラー。
極力事前情報は入れずに、タイムリープものという文言だけ確認して鑑賞。
英語字幕全く追えなかったので会話は判らなかったけれど、楽しめた。

公式の作品紹介文

02/03㈯『政党ラリー』英語字幕版 ★日本初公開

Story|アブドゥルは、友人の駆け落ち婚を助けるためデリーからタミルナードゥ州ウーティに向かう。首尾よくカップルを脱出させ結婚登記所に向かう途中で、警察に拘束されてしまう。警察署ではダヌシュコーディ警視がアブドゥルを苛み、友人たちの命と引き換えに間もなく開催されるとある政党大会で州首相を暗殺することを強要する。「胡蝶の夢」コンセプトに、笑いと汗と血がほとばしるタイムループSF。
監督:ヴェンカト・プラブ
出演:シランバラサン、S・J・スーリヤー、カリヤーニ・プリヤダルシャン
原題:Maanaadu
2021年/タミル語/147分/PG12相当
©V House Productions

https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/movie/1072500.html
シネ・リーブル池袋HP「週末インド映画セレクション」作品紹介より


あらすじがてら、ネタバレ感想


主人公Abdul Khaliq(読みはアブドゥル・カーリク?)は友人の結婚式に出席する為に飛行機で向かっていた。たまたま機内で隣の席に座っていたシータラクシュミも流れで、その結婚式に同席。
そして主人公とその友人たちは、花嫁と友人の駆け落ちを手伝い、車で逃走。その途中で警察に追われていた男性ラフィクを跳ねてしまう。警察のダヌシュコディは、実はそのラフィクを(家族を人質に)利用し、タミル・ナドゥ州首相の暗殺を画策していた。ラフィクが仕えなくなったことで、主人公がその役目を(友人達を人質に)背負わされ、追いつめられた彼は首相を発砲してしまう。
そして警察に打ち殺された彼は、はっと気付くと、飛行機の中だった。隣にはシータラクシュミがおり、時間が戻っていることに気付く。

なるほど、この主人公を演じているのが、界隈でシンブさんって呼ばれているSilambarasanさんか。
しかも本日、2月3日は彼の誕生日。それに合わせての上映。粋だ。
そして暗殺計画をすすめる警察のダヌシュコディを演じるのはSJスーリヤさん。メルサルで初めて知ったけれど、彼の悪役のスタイルは時代劇の悪役俳優に通じるものがあって、凄く好き。
今回も顔芸……いや表情豊かに喜怒哀楽をこれでもかと見せつけてくる。
あと帰宅してから知ったのだけれど、
暗殺される首相役のS. A. Chandrasekharさんてタラパティことヴィジャイさんのお父さんだったのか。落ち着いた雰囲気を持った俳優さん。

https://www.youtube.com/watch?v=7gOS9Ktc21o&t=14s

さてタイムリープで、前の記憶がまだ残っている主人公は、戸惑いながらも次に起こる事を予想しつつ、また同じ流れを踏んでしまうが、今度はラフィクを車ではねることは無く、彼が自分達に助けを求めてきたことで巻き込まれ、結果、主人公はダヌシュコディに打ち殺される。
(なんで利用もされずにいきなり殺されたのか、字幕読めなかったから不明)
そして再び飛行機の中の時間に逆戻り。
今度はなんとか警察を回避しようとあがき、車で駆け落ちする途中で予定を変え、無事友人と花嫁は時書で婚姻の届出をすますが、駆け落ちを知った男達が彼らを突き止め襲ってきて、主人公はここで登記所の前で死亡。
そしてまた飛行機の中に時間が戻っている。
(警察に殺されなくても、死亡イコールタイムリープなのか)

殺される度に時間は戻るが、記憶が残っているため、主人公はこのループをなんとか抜け出すには……と、暗殺計画を阻止することを考える。
首相の演説中に打ち殺すのは、カメラに仕込まれた銃。そのカメラマンに扮した男を事前に拘束する事に成功し、暗殺は回避されたかのようだったが、演説を終えた首相が会場をさる時、乗った車が爆破され、その爆発に巻き込まれて主人公はまたしても死亡。


タイムリープも回数重ねるごとに、途中経過はぶいて加速するけれど、単なる繰り返しでなくて、主人公があがけばあがくほど、展開が変わっていき、警察が先回りすることも。

実はタイムリープ2回目あたりで、腹を撃たれた(?)主人公がダヌシュコディを逆に撃った後、倒れてきたダヌシュコディが主人公に覆い被さる形になった時に、主人公の血がダヌシュコディに触れたせいで、ダヌシュコディも記憶を残したままタイムリープしていることが判明。
互いに相手が邪魔していることに気付いたため、ダヌシュコディはなんとか主人公を死なせず、暗殺をやり切るため執拗にくらいつき、主人公も暗殺が回避できない流れになると必死に死のうとする。

いやもう、途中で友人は殺されるし、全然暗殺計画が阻止されないし、主人公気が狂いそうになってもおかしくないのに、凄い頑張っている。心が折れてもおかしないのに。自分だったら、ラフィク助けずに、ラフィクが暗殺の濡れ衣を着せられて殺されても、かかわらないよう逃げてしまうよ。
というか、逃げても回避できるのかすら判らないが。
どこかの時点で必ず主人公は死んでしまうのだろうか。

タイムリープを繰り返す内に、暗殺に関わる人間の内情がわかってきて、最終的に演説イベントの前の首相と接触することで暗殺計画を阻止するが、なりふり構わなくなったダヌシュコディ自ら首相に銃口を向けた時、主人公は飛び出して首相をかばう。そして彼は一命とりとめ病院で目を覚ます。すでに日付は翌日になっており、首相が見舞いに来たことで回避できたと知る主人公。
しかし主人公の病院へ駆け落ちの件で激怒した男達がかけつけ襲ってくる……そしてエンドロール。
エンディングはスタッフロール流れつつ、メイキングというかNG集?みたいな裏ネタ映像。
そしてクレジット後の映像で、またハッと目覚めた主人公が飛行機の中にいるのがうつり、英語字幕でループは続いている……と。

うわぁぁぁぁ主人公、救われない。
でも面白い。
多分、彼は頑張って足掻くよ。
結局、翌日に殺されてもタイムリープするってことは、もう首相の暗殺関係なく、彼に死が訪れるとそれを避けようと時間が戻ってしまうのか。
暗殺を阻止しようとしてもしなくても、ダヌシュコディが生きている以上、主人公を狙ってくるんだろうな。
もう結婚式にいくのやめたらどうか?

おまけ

Youtubeにメイキングがある。

主人公の友人の一人で眼鏡の彼。Karunakaranさん。
「ピザ~死霊館へのデリバリー」でも出ていた人。

当時のツイート