優秀

優秀ってなんですか?~自分と他者の言葉の違い~

人は「優秀」と形容したがる

学生生活を通して、他人のことを「優秀」だと形容する場面に多く出会ったように思います。
「あいつは優秀だよね」
「優秀な人ってこうしてるよね」
などなど。私も無意識のうちに人のことを「優秀」という形容詞でまとめてしまうことがあります。

ただしばらくすると、私の考える「優秀」と他の人の考える「優秀」には、ずれがあると感じ始めました。

起業してたら優秀ですか?海外でインターンしてたら優秀ですか?コンピューターサイエンス専攻は優秀ですか?

大企業に就職したら優秀ではないですか?バイト三昧だったら優秀ではないですか?適当にサークルやってたら優秀ではないですか?

違うだろ!と思いました。私の思う優秀さは、そういった属性では判断できるものではありませんでした。(ここでは、私の思う優秀さの定義は、本筋ではないので割愛します)

そうしたモヤモヤした気持ちを抱えながら、よく観察してみると、一人一人「優秀」に対する定義が異なることが分かってきました。

言葉の定義は一つではない

当たり前かもしれませんが、言葉は使う人によって、微妙にニュアンスが変わってきます。特に、何かを形容する実体を伴わない言葉は、意味の違いが顕著です。

「優秀さ」は人によって違います。「頭の良さ」「かわいさ」「かっこよさ」も同じくです。

しかし、人によって意味合いが違う言葉を、あたかも自分の定義が一義的に正しいと信じ、使っている人が多すぎるように思います。

例えば、たった一つの「優秀さ」を信じ、他者は異なる「優秀」をもつことを思慮していない人は、簡単に上に述べたのような発言をします。
「あいつは優秀だよね」
「優秀な人ってこうしてるよね」
こうした発言は、自分の言葉への信頼から生まれるものだと思います。

言葉の多様性を認めること

なぜいまこのような些細にも思える、人による言葉のニュアンスの差について言及しているのでしょうか。それは、これからの世界では、その言葉の差を受け入れることが大切だと思うからです。

世界は、明らかに分散型の社会に向かっています。つまり多様な価値観/バックグラウンドを持つ人が共存する世界です。そこでは、自らとは異なる他者への理解を持つことが強く求められます。そして他者への理解は、彼らの発する言葉を受け入れることから始まります。

他者の使う言葉は、自分が使う言葉とは違います。なので、他者理解の第一歩として、相手がどういう意味でその言葉を使っているのかのすり合わせが必要です。特に、実体を伴わない言葉には、要注意です。

おそらく多くの人が、自分と他者との言葉の違いに違和感を感じていると思います。
「優秀ってなんだ?」
「かわいいってなんだ?」
「イケてるってなんだ?」
こうした悩みは、自分と他人は使う言葉が違うのだと認識することで解消されるような気がします。

「優秀」とか言う奴クソくらえ

話を「優秀さ」に戻します。学生生活では「優秀な」と形容することが非常に多かったと思います。それ自体は、簡単なコミュニケーションなのでしょうがないと思います。

しかし、その「優秀」という言葉の曖昧さに乗じて、偉そうにものをいう人が多いと感じます。
「優秀な学生は、こんなことをしている」
「あいつは優秀でさ、・・・」

「優秀さ」を測る軸は、1人1人違います。あなたのものさしで測っただけのことを強要しないでもらいたい。

まとめ

人によって意味が違うかもしれない曖昧な言葉を使うときは、言葉を足して意味を明らかにしたい。

人には人の言葉があることを認識し、コミュニケーションを取っていきたい。

と切に思います。



自戒を込めて・・・

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