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ライブを見に行った先はBarだった

※飲酒はしていません。写真手前は烏龍茶

先日、いとこ(以後ゆうちゃん:仮名)の弾き語りライブを見に行きました。

音楽好きでアマチュアながらバンドを組んでいる父と叔父の影響で、我々子供たちは全員音楽好きな少年少女に成長しました。なかでもゆうちゃんはプロ志望。友達と一緒にバンドを組んで活動しているそうです。そんなゆうちゃんは小さい頃から私の憧れのお姉ちゃんでした。

家から近い場所でアコースティックライブ(ソロで出演)があるとのことで、父と2人でステージを見に行きました。

父もはじめて行く場所だったそうで、Googleマップ先輩を使いながら目的地に向かったのですが、先輩が示した先は、なんと

Barでした。

(わた氏まだ未成年!Barなんてアカン!!!)

コホン。保護者がいるので問題にはならないとは言え、なんだか悪いことをしているような気がしてしまって、入るのをためらってしまい ドアの前でフリーズしました。

父にせかされながら扉を開けて、押し寄せてきたのは酒のにおいと強烈なタバコ臭。狭い空間には大人がわらわら。う、わぁ………これはアウェイフラグが立つやつだ………そんな中でもゆうちゃんはいつも通り「どりりー!来てくれてありがとう!」とこちらへ手をふっているのでした。ああ、ゆうちゃんはゆうちゃんだなぁ。安心しました。

辺りを見回しても近い年齢の人は誰もいないし、(なんなら未成年は私しかいない)父は大人たちと談笑していてアウェイフラグは見事に回収。気づけば親に背いてBarに来ている子供のような格好になっていました。(そんな子供いる?)

「そろそろ始めますかぁ!」
お店の隅のスペースで、ギターを持った男性がそう言うと、イェーイ!待ってました!!と歓声が上がり、そのままライブが始まりました。どうやら出演するのはゆうちゃんだけではないようです。最初は男性二人のデュオで、ブルースハープも用いたパフォーマンスをしていました。演奏はまさに「ギターをかき鳴らす」という表現がぴったりで、歌声から魂の叫びが聞こえるようでした。

正直に言うと演奏が始まる前まではつまらなくてとっとと帰ってしやがれ見たいとまで思っていたのですが(ごめんなさい)、音楽の世界にグッと引き込まれて未成年とかアウェイとか関係なく楽しんでいる私がいました。

6~7曲やったところでゆうちゃんにバトンタッチ。待ってました!酔いが回っているのかいつもにましてふにゃふにゃしていましたが、1曲目がはじまったとたんゆうちゃんワールドに誘われました。

ゆうちゃんの歌い方は、上手い下手というより独特で、一度聞いたら忘れられないような、癖になるような歌声で、唯一無二の世界を作り上げその世界の言葉で歌うのです。もしかしたら好みが分かれる歌い方かもしれない。でも私はすごく好き。

オーディエンスの前で歌うゆうちゃんの姿は私の知るゆうちゃんではなく、1人のアーティスト。いつもより少し遠く感じて新鮮でした。ゆうちゃんが奏でるギターと声を聴いているうち、ライブ前のネガティブな気持ちはすっかり空気に溶けきってしまったようでした。

途中歌詞が飛んだりコード間違えたりしてゆうちゃんワールド全開。そして先程のバンド同様、6曲ほど演奏して終了。身内だし目当てだったからだと思うけどあっという間でした。そのまま最後のバンドが登場し、全員で盛り上がったところで終了。出演したバンドの方々に挨拶して帰りました。

ステージと客席の差が無かったため、超至近距離でライブを楽しむことができました。とてもアットホームな空間でミスしても空気が許してくれるようなあたたかい空間でした。いつかアマチュアでライブをするなら、こんな場所でやりたいな。