夢が見られなくなった人間、ドラマを見て引くほど泣く
デザイナー、ピアニスト、作曲家、漫画家…
あの頃は確かにあった「将来の夢」が、自分の将来をどうするか考えるうちにしぼんでいった。
高校受験をして、高校に入って、進路を決めて………
最初に書いたのは全部私が小学生時代に描いていたはずの夢。こう並べてみると、びっくりするくらい不安定な職業ばかり夢見ていたんだなぁ。
でも、こういう夢を描いているときが、すごく充実していたような気がする。
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高校1年の春、悟ってしまったことがある。
私は「音楽関係の仕事につきたい」という曖昧ながら夢をもっていた。そのために音大か専門学校に行く、という目標があった。小さい頃から音楽は大好きだし、そんな世界で働けたら幸せだな、って。
でも「進路ガイダンス」と称された説明会では高校に行って、文系か理系か看護系の大学に行って、普通に企業に就職………という未来を行く前提で話は進んでいた。
そうやって、安定した生活を送るために今から勉強をしないといけませんよ。と先生は言った。
私の希望する道は、普通ではなかったのだ。
不安定なのかもしれない。迷惑がかかるかもしれない。なら普通に進学して就職した方がいいんだろうな。そうすれば、周りの人は喜んでくれる?
でも私は、幸せなのかな。
夢って、どうやって見るんだっけ。
そう気づいたときにはもう遅かった。
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先日放送された24時間テレビのスペシャルドラマは、数々の困難を乗り越えてロードレーサーとして活躍した宮澤崇史さんと、宮澤さんを支え続けたお母様の物語「絆のペダル」。
序盤から大号泣。
家族に心配されるレベルの、大号泣。
羽鳥さんもビックリの、大号泣。
このドラマを見た人たちは大抵「親子の絆」に涙するんだと思う。確かに感動した。泣いた。
でも夢を失った私には宮澤さんの「立ち止まらず夢を見続けて現実にしていく姿」が眩しすぎた。
熱い仲間がいて、応援してくれる家族がいて、自転車が大好きなんだ!っていう気持ちがあって、描いた夢を叶えるためにペダルをこぎ続ける強さを見て、
気がつけば、泣き叫んでいた。
何で私には夢が見られないの?
自由に見てみたいよ。周りのことを気にしたくなんかないよ。でも、どうしたらいいの?
自分の無力さと、ドラマの内容に号泣しながらラストシーンへ。
自転車が好きだけど、みんなより遅くてバカにされてしまう男の子に、宮澤さんは声をかける。
「誰にバカにされたっていいじゃん。だって、自分が好きなんだから。」
溢れた。
私は音楽が好き。同じように好きな人たちを支えてあげたい。だから夢を見た。
大切なことを、宮澤さんが教えてくれたような気がして涙が止まらなかった。
普通じゃなくても、不安定でもいい。
好きなことを好きで居続けろ。
自分の未来は自分で決めるんだ。
ドラマを見て、そう思うことができた。
ボロボロ泣きながらも「俺さぁ、苦手なこと頑張るのって、苦手なんだよねぇ(超至近距離・耳元でささやく)(イケボ)(ドヤ顔)」にヒィヒィしたのは内緒。
そして潤くん!誕生日おめでとうございます!!かっこよく、末っ子天使で真面目でストイックな潤くんが大好きです。いつも最高の舞台を見せてくれて、本当にありがとうございます。素敵な1年になりますように。