先輩職員インタビュー(お年寄り編)

大学職員の人事をしている玉山さんを皮切りに、界隈で静かに流行している「大学職員インタビュー」をまねてやってみます。質問項目も前例踏襲です(元は埼玉大学のインタビューだそうです)。世代が上過ぎてニーズないかもしれませんね。

1.前職について

Q.前職はありますか?また、前職がある場合は前職の業種、職種を教えてください。

前職も学校法人ですが、収益事業の比率が半分を超える変な学校法人でした。

Q.前職での経験で最も役立っていることは何ですか?

新卒時の研修で言われた「100点でなく60点でも実行せよ」「評論家になるな」の教えです。前職では当たり前だったことが転職後に「100点をめざして何もしない人」「評論ばかりで何もしない人」がたくさんいることを知ったので。

Q.学生時代の経験で最も役立っていることは何ですか?

某音楽系サークルの活動です。3年の時は学生指揮者やりました。授業の出席率は当時首位打者のバースの打率と競っていましたが、2年、3年のサークル活動は無欠席だったかと。未経験者8割の集団でもまともな演奏会が開けたのは、チームとして結構すごいことだったのだろうと今になって思います。個人の能力が平凡でもチームとして成果があげられる、という経験がその後の仕事に大きな影響を与えています。

2.現在の仕事について

Q.現在の担当業務はどれにあてはまりますか?

企画部門の管理職です。主に中長期計画の策定などと広報活動が守備範囲です(学生募集は別部署)。その前は教務部門にいました。

Q.教員・学生との距離感はどの程度ですか?

教員、特に役職者教員との距離は近いです。広報活動に関連しては学生との関わりはありますが、もう高齢なので(笑)直接的に接することは少ないです。

Q.①仕事の自由度、与えられている裁量はどの程度だと思いますか?②また、自らが主導的な役割を果たして物事を進めた経験はありますか?

管理職としてはもちろん、メンバーにもかなりの裁量を与えているつもりです。②も、メンバーだった時期にもたくさんあります。当時は教務部門にいましたが、編入学の制度を整備したり入学前教育とかキャリア教育とかFDとか3つのポリシーなど、たくさん素案書きました。当時は教員も職員も新しいことに関心が低かったので好きにやらせてもらえました。自分がそうやって成長してきたのでメンバーにも経験させたいと思っています。

Q.仕事上英語を使う機会はありますか?

本当にこればかりは苦手なのもので。得意だったらもう少し機会が増えるように思います。

Q.働くうえで、今後 伸ばしたい・身に付けたいと思う知識やスキル等があれば教えてください。

マネジメントスキル。これは奥が深い。結局は「人」なので、メンバーの育成と活用、そして上司やトップマネジメントを含めて「成果を出せるチーム」をいかにつくるかにつきます。

Q.大学職員を志望した理由、また現在の大学のどのような点に魅力を感じ志望されたか教えてください。

新卒の時は大学職員になったつもりはなかったのですよね。配属された部署や仕事がたまたまそうだっただけで。30歳代で転職するときにそれまでの自分のキャリアを真剣に考えて、もう大学職員しかない、という結論に辿りついたので、何が何でも大学職員というふうに考えたことはないです。ほかの業種でもきっと自分の役割を見つけて働いていただろうと思います。
そんな中でもよかったことは、教職員数が比較的少なく、一人一人の仕事に対しての影響度が強いこと。大学って職員数から考えれば概ね中小企業ですから、大企業のように仕組みが出来上がっていない代わりに変革もしやすいと思います。実際、大企業だったら新しい制度や規程の素案をこんなにたくさん作ったりはできなかったでしょう。あと教員の思考は基本はロジカルですから、ちゃんと論理を組み立てて案を作れば説得しやすい。そういうところが自分には合っていて、それがやりがいにつながっています。

Q.現在、働いていて満足している具体的な内容を選択してください

トップマネジメントに関わる機会が増えていることですかね。小さな職場ならではです。

3.先輩職員の声 

Q.大学職員として実際に働いてみて、働く前に想像していたこととの違いやギャップを感じた経験はありますか。また、それはどのようなことですか。

大学職員に特に夢や希望を抱いていたわけではなく、徐々に大学職員の沼にはまっていった感じですので(笑)、あまりないです。

Q.現在の大学で働き始めてから、これまでで最も印象に残っている又は最もやりがいのあった仕事について教えてください。

新学部設置、とかもあるのですが、管理職になる前の仕事で印象に残っているのは、編入学の制度を拡充して新しい制度を一から作ったことです。一職員にここまでやらせてもらえるんだ、という感動があって印象に残っています。

Q.働く中で、目標としていることや、日頃から心がけていることがあれば教えてください。

チーム作りですね。個人の能力でできることなどたかが知れているし、自分より専門能力が高い教職員は(特に教員を含めれば)もう大多数になるわけで。そんな中で自分の役割はそういう人たちの能力を活かしチームとして成果がでるように仕組むこと。特に、特定の能力に秀でているけれどバランス感覚に乏しい有能な教職員を潰さないこと、ですかね。

Q.現在の大学で働くことを通じて、「自分のここが成長した」と思う点や、身に付いた知識・スキル等があれば教えてください。

具体的なアウトプットを出す機会をずっといただいているように思うので(勝手に思い込んでるだけかもしれないですが)、それに応え続けていくマインドですかね。

Q.事務職員の仕事のうち、「この部署の仕事は面白い」「あの部署の仕事が面白そうだ」という仕事があれば、 理由も含めて教えてください。

どの部署の仕事もまだ改善の余地があると思うのです。それを考えて実践するのが楽しみですから全部署楽しそうです。改善の余地のない仕事もありますか? それだったらその仕事はたぶん不要なので、廃止するという楽しい仕事が残っています。

Q.自身はどのようなタイプの人だと思いますか?

平和な時にはあまり働きません。危機になったら何とかします。

4.受験生へのメッセージ

Q.どのような後輩と一緒に働きたいと思いますか?

私個人の好みとしてはポジティブな人。ただ、組織には多様性が必要で、ネガティブ(心配性)の人に支えられている側面があるのは否定しません。

Q.最後に受験生へのアドバイスやメッセージがありましたらお願いします。

本学が第一志望とか嘘ですよね? だって一晩考えたって第一志望の理由、思い浮かばなかったでしょう。でも入ってみると楽しい仕事もあるし魅力的な教職員もいたりはするんですよ。就職は縁です、縁。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?