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永遠の昨日 ウインナー考察

EDのキャンプで🐙さん🦀さんウインナーがいるのは何でだろう?とTLに上がっていたので自分なりに考えてみた
監督がわざわざ5年後(ではなくてifの世界だと投稿してから知るが)に登場させたのには必ず意味があるはずなので

まず序盤から浩一の弁当は母親の愛情が詰まっていてそれを浩一も嬉しそうに「母ちゃんが張り切っちゃって(照)」と笑顔でいつメンに話している

でもみっちゃんにウインナーの事を触れられた時に浩一は少し浮かない顔をしたのが私には意外だった
(でもそのすぐ後に民の概念グッツとなるアーンシーンになるので流していたけれど)

浩一は内心普通のウインナーで良いのにと思っているんだろう
でもそれを決して母ちゃんに言うことはない
10代なら自分の気持ちが優先で特に母親には何を言っても平気だと思っているはず
なのに「ウインナー普通のにして」この一言が言えない浩一の気持ちが切ない
E8の「嬉しくて少し寂しい」に繋がるのだと思う
原作では疲れて眠る母親を起こさないようにギシギシいう床を気にする場面が悲しいし気を使う子供時代を経ていてウインナーの場面にはたくさんの意味があるのだとあらためて気付かされる


一方みっちゃんはお母さんに🐙さんウインナーを作ってもらった記憶は無いだろう
家政婦さんに言えば作ってもらえただろうが多分みっちゃんは言わない
みっちゃんにはお弁当は家族との繋がりと母親の愛情が詰まった物に見えたと思う
いつも独りパンを食べているみっちゃん
でもこのパンもいわゆる街のおしゃれなパン屋さんのものではなく
きっと通学途中にあるおじいちゃんとおばあちゃんが二人で営む
サンドイッチとコッペパンに具が入っただけのパンしかない小さなお店の物と思う(購買は戦場なのであえて赴かないスタイル)
まるでパパッと家でお母さんが作ってくれるような素朴なもの
それを何も思わず普通にみっちゃんは食べているんだろう
そんなもんだとどこか達観してる感じがやはり切ない

ちょっと横道に逸れるがみっちゃんクラスのお家なら幼稚舎から大学までの私立に通わせると思う(実際私の周りの医者の子供はだいたいそう)
みっちゃんが嫌がったのかもしれないが親が手をかけるというのがなかった感じがする(お父さん病院大きくしないとダメだし最終回これも伏線回収が見事!)
おそらく2人が通うのは公立高校だろうからみっちゃんのお母さんが生きていたら出会うはずの無い2人だったよなとぼんやり思う
(それはそれで今度は大人になって出会うという奇跡を期待しますが)

そんなふたりが黙食を経て初めて言葉を交わした記念すべきアイテム!

「🦀さんウインナー」

何度観ても浩一の箸から直接食べさせてもらうシーンはスローモーションのように美しいと思う
実際あのシーンはみっちゃんの動きがゆっくりで
他人の箸で食べさせてもらう事への戸惑いとそれを嫌と思っていない自分への驚きが詰まっているように感じた

お互いに寂しい切ないアイテムがこのシーンでいっきに二人の思い出にと変わる(監督天才!)
浩一の大切な記念日となり、みっちゃんが他人を自分のテリトリー入れた瞬間(そりゃスローになるね煌めいてたもん✨)

だからE3では無かった🐙🦀ウインナーがEDでは二人の大事な思い出として
登場したのだと
みっちゃんと浩一が唯一無二の家族としての印として

あのワンシーンだけでも「永遠の昨日」はただのラブストーリーではなく
心の欠けてしまった場所をお互いに優しく相手に与え、そっと撫でるように修復し、新しい心の器を作り上げる作業を見せてくれた

原作はもちろん素晴らしい!
けど脚本凄い!!!
監督天才(2度目)だよー!!!!!

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