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マクロ解析とミクロ解析を学ぶ

一般社団法人ウェブ解析士協会が主催する「マクロ解析レポート エキスパート講座」と「ミクロ解析レポート エキスパート講座」を受講してきました。

それぞれ、講師は同じ方で、もともとシステムエンジニアをされていたという方もいらっしゃって、何か話し方だったり、空気感だったり、とても親しみやすい雰囲気の講座でした。

講座と言っても、ワークショップがメインで、グループで実践しながら「マクロ解析」「ミクロ解析」を学ぶ事ができました。


マクロ解析

「マクロ解析」とは、一定期間のサイト全体をPV数だったり訪問数だったり、傾向を定量的に解析することで、問題点を見つけ、事業の成果に結びつける目的に行います。
今回ワークショップでは、事業目標(KGI)が定められており、以下をロジックツリーを用いてグループで話し合いました。

・目標達成に必要な施策(KSF)の検討
・施策よって期待される成果を数値化できる項目とその数値指標(KPI)の検討

実際には事業目標といった所から考える必要がありますが、ここを考える上で重要なのは、そのサイトの「理想」と「現実」をいかに把握できるかという事だと思いました。「理想」だけだと絵空事になり、「現実」だけだと課題が発散しがちになりそうだからです。

クライアントワークの場合、上記のKGI, KSF, KPIといったところまでは要件として検討されていて、改善案のみ求められる場合があります。
しかしながら、よく見てみるとKSFが無かったり、GAで取れるKPIの数値の向上がゴールになっていたりする事があり、この場合、意味がありそうで効果が本当に期待できるのかが結局不透明な施策が出来かねません。

もし共有もらえるのであれば、事業計画を理解・把握をした上で一緒にKGIやKSFを設定する事ができれば、必要はデータの「現実」はGA上から測る事ができます。

ワークショップでは数値の抽出といったGAの使い方は触れられませんでしたが、裏を返せば、それだけ事業に対しての理解や、何のためにどういったマクロ分析をするのかと言う事を論理立てて考える事が重要であるという事を学べました。


ミクロ解析

「ミクロ解析」とは、個別のユーザーや組織に絞って閲覧経路を把握する解析で、対象の満足度を上げる事を狙いとします。そのため、売上のUPといったビジネス視点の目標は持たない事になります。

Google Analyticsのユーザーレポートはミクロ解析を行うのに便利なツールです。
各クライアントIDごとに行動履歴が残っていて、それを元にそのユーザーの心理を推測していき、サイトの課題を導き出していきます。

元となるデータはその行動履歴だけになりますが、ここに人物像(ペルソナ)を合わせる事で、推測をしやすくしていきます。ペルソナはGA上から取れるデータも参考にできます。ワークショップでは、性別はGAで取得されていた「男性」とし、アクセス日時が「朝」「夜」のみで「Mobileからのみ」と言う事で、昼間はお仕事ないしは学校に行かれているのかな?といった推測をしたりしました。

ペルソナが固まったら、改めてユーザーレポートを元に、カスタマージャーニーマップを作ります。各アクションを分析して、「認知」「情報収集」「検討」といったフェーズを区切り、フェーズごとの「行動」「心理」「課題」をまとめました。
最終的には、その課題に対する「施策」とそれにかかる「コスト」についてまで言及して、優先順位をつけていきます。

感想など

私は今メインはフロントエンドの開発を行っていますが、開発したものが実際にユーザーにどのように使われるのか、使いやすいものであるのかどうかと言った点を客観的に捉えられるようにしたく、分析を学んでいます。

今回、GA上のデータから色々とユーザーの行動を推測をして、仮説を立てる事を体験しましたが、その仮説をより実際に近づけるために、データをより正確な状態にしておく必要があると感じました。
解析をGA上で行う場合に、同一ユーザーであったとしても「モバイル」と「PC」を使い分けているユーザーが一定数いると考えた時に、可能な限りユーザーを一意に記録するための仕組みは少なくとも必要だなと思いました。

解析の土台がきちんとある上で、マクロ分析やミクロ分析が行われるのが望ましいと思うので、GAの使い方であったりノウハウを学んでいこうと思います。

あ、あとマクロ分析・ミクロ分析を行う上で、「付箋」はマストアイテムで、今回もよく使ったのですが、カスタマージャーニーマップを作成する際の「感情曲線」を検討する場合は「マスキングテープ」があると便利だと思いました。

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