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ドラマ日記『TOKYO MER』『ボク恋』(初回)&『青天を衝け』(第21話)

救命救急チーム“TOKYO MER”の活躍を描くヒューマンドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』初回。どこまでもポジティブキャラの喜多見(鈴木亮平さん)が躍動、ヒーロー感に溢れていました。

事故・災害・事件の現場へと駆けつけて、患者を救命するために発足した“TOKYO MER”。発足記念式典の最中、バス事故で重篤患者が出ているとの通報を受けて、チームは現場へと急行する。そこには、何人もの命の危機に瀕した患者が待ち受けていた!

冒頭から、喜多見の手際いいトリアージと、的確な指示、見事な手術の様子がスピード感をもって描かれ、視聴者を一気に引き込むと共に、都知事(石田ゆり子さん)と厚労大臣(渡辺真起子さん)との対立構造を描くことで、権力闘争的な面白さも持たせる巧みな脚本。終盤の『バックドラフト』感!

若干荷が重いかと思っていた音羽役の賀来賢人さんも、密命を帯びて難しい立場のエリート官僚役を好演。喜多見と対立するレスキュー隊隊長役の要潤さんもはまり役。この長ったらしいタイトルは今ひとつながら、作品としてはまずまず。夏の救急ドラマ対決は、月9『ナイト・ドクター』より上!?

続いては、殺し屋の男虎柊(中川大志さん)が、暗殺ターゲットの鳴宮美月(新木優子さん)を殺せないどころか、まさかの恋に落ちるスリリング・ラブコメディ『ボクの殺意が恋をした』初回。

男虎柊は、両親を亡くし、清掃会社を営む男虎丈一郎(藤木直人さん)に育てられるも、ある日、丈一郎が殺されてしまう…。実は丈一郎は、警察の極秘殺し屋組織の伝説の殺し屋で、丈一郎を殺したのは人気漫画家の鳴宮美月(新木優子)だった。柊は、殺し屋になって復讐することを決意する。

美月を狙っているもう一人の殺し屋・八乙女流星(鈴木伸之さん)が別にいて、美月を狙って仕掛けてくるのですが、間の悪い柊はその度に美月を救ってしまい…という展開。前半はシリアスに、後半はコミカルにポンコツな主人公を、中川さんが巧みに演じていました。

丈一郎と柊の昔のエピソードでは、映画『ベスト・キッド』風な演出も。世帯視聴率はかなり厳しい数字だったようですが、割と楽しめる作品だと思いました。あと、今のところ、田中みな実さんは普通な役ので、たぶん裏があると思います。

最後は、“日本資本主義の父”と呼ばれる、渋沢栄一(吉沢亮さん)の激動の人生を描く、大河ドラマ第60作『青天を衝け』の第21話。

篤太夫(栄一)は、慶喜(草彅剛さん)の弟・昭武(板垣李光人さん)の随行でパリ行くことに。一方、慶喜は第十五代征夷大将軍に就任。慶喜は篤太夫を呼び出し、昭武の未来を託す。その後、横浜で勘定奉行・小栗忠順(武田真治さん)と対面した篤太夫は、幕府復権のための密命を知らされる。

渡仏を前に、道を違えたものの、親友の喜作(高良健吾さん)や獄中の長七郎(満島真之介さん)と再会。平九郎(岡田健史)を見立て養子にすることとした栄一。時は1867年。「一夜むなし 大政奉還」と語呂合わせで覚えた方です。

そして、妻・千代(橋本愛)に文を送り続ける栄一の心配事と言えば、「お千代はあの器量良しだ。女盛りでもある。そんな女を己の都合で長い間ほったらかしにして。あぁ…もしや…もしやお千代は今ごろ…」(笑)。脚本家の大森美香さんって、時々この種の話をぶち込んできますね。



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