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俳優ノート『藤竜也さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、朝ドラ『おかえりモネ』に出演、主人公(清原果耶さん)の祖父役を演じる藤竜也さん。

1962年に俳優デビューした藤さんだけに、膨大な作品に出演されているので、若い頃は代表作を挙げておきます。映画『愛のコリーダ』(1976年)『化身』(1986年)、ドラマ『時間ですよ』(1973年)『悪魔のようなあいつ』(1975年)『大追跡』(1978年)『プロハンター』(1981年)。

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そんな藤さんの朝ドラ初出演は『風のハルカ』(2005年)。『あさが来た』(2015年)や大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)の脚本家・大森美香さんが、初めて手掛けた朝ドラ。藤さんは、湯布院を有名な温泉地にした、名物男の旅館主人を演じました。若き日の中村倫也さんも出ています。

レストラン開業を夢見る父親(渡辺いっけいさん)に連れられ、大阪から大分県湯布院に移り住んだ9歳のハルカ。しかし、両親は離婚し、レストランは失敗。成長したハルカ(村川絵梨さん)は、ひょんなことから母(真矢ミキさん)の住む大阪で、カリスマ・ツアープランナーへの道を歩み始める。

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若い頃は、色気のある俳優の代表みたいに言われていた藤さんですが、年齢と共にいぶし銀のような渋さも加わり。そんな時代の映画の一本が、『海猿 -ウミザル-』(2004年)。藤さんは、海上保安大学校の厳しい鬼教官を演じました。

海難救助の最前線で活躍するエキスパート“潜水士”を目指し、厳しい訓練に挑む主人公・仙崎大輔(伊藤英明さん)ら、若き海上保安官たちの成長や友情、恋を爽やかに描く。

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最後は、藤さんが主演したNHK時代劇『かぶき者 慶次』(2015年)。前半は笑いあり、涙あり、ラブコメありで、後半は間者なども登場し、シリアス展開、でまさかの歴史秘話ミステリー的なオチ。藤さんは実在の前田慶次を、時に軽やかに、時に重厚に演じました。

言いたいことも言えず、権力に迎合していく者を良しとする世の中で、年をとり、立場が変わっても、信じる価値観のため戦った漢・前田慶次(藤さん)。志を失わなければ、人は輝き続けることができる。戦国一のかぶき者・前田慶次の謎に包まれた晩年を描いた痛快時代劇。



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