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『カムカム』ジョー・ディマジオからの四方山話

今日の放送の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』では、帰省したるい(深津絵里さん)の夫・錠一郎(オダギリジョーさん)に、勇(目黒祐樹さん)が「錠一郎さんの“ジョー”はやっぱりあれか、ジョー・ディマジオから取ったんか?」と尋ねるシーンがありました。

何でも野球に例える勇らしいセリフで、大リーグのレジェンドであるジョー・ディマジオを連想したわけです。ディマジオはマリリン・モンローの元夫としても有名で、新婚旅行では来日、福岡市にも滞在しました。

当時の板付空港に到着した夫妻は、中洲の国際ホテル(跡地が城山ホテル→アクア福岡)に宿泊。ディマジオは、当時の香椎野球場(跡地がかしいかえん→2021年閉園)で、西鉄ライオンズの選手らに指導。モンローは西戸崎の米軍キャンプを慰問したりしています。

二人が滞在中の三日間連続で食事をしたのが、ファミレス「ロイヤルホスト」の前身であった、本格フランス料理の「ロイヤル中洲本店」。モンローはオニオングラタンスープを特に気に入ったと伝えられています。

「ロイヤル中洲本店」は後に「花の木」と名前を変え、その後大濠公園に移転、現在も営業中。個室「Room1953」には、マリリン・モンローが使用したテーブルと椅子が今でも現役。「オニオングラタンスープ」も楽しめます。水辺にある雰囲気のいいレストランです。

ここからは蛇足。福岡にやってきた有名人と言えば、天才物理学者のアインシュタインもいます。日本での講演で全国を回る中、福岡では北九州市の旧門司三井倶楽部に宿泊。現在も建物は現存(国の重要文化財)。観光施設となり、2階には「アインシュタインメモリアルルーム」もあります。

もう一人は、1927年にプロペラ機で大西洋単独無着陸飛行に初めて成功、「翼よ、あれがパリの灯だ」で名高いリンドバーグです。1931年、北太平洋航路調査旅行中のリンドバーグ夫妻が、水上機専用の福岡市の「名島水上飛行場」に到着。現在も「リンドバーグ通り」という名前が残っています。

ここからは脱線。来日した世界的有名人と言えば、『カムカム』で算太(濱田岳さん)が憧れたチャップリンがいます。4度も来日するほど日本贔屓だったチャップリン。初来日時には、実は暗殺計画もあったとか。食事では天婦羅を特に好んだと伝えられています。

チャップリンの代表作で、ヒトラーの独裁政治を痛烈に風刺した映画『独裁者』は、第二次大戦中の1940年公開ですが、日独伊三国同盟を結んでいた日本では見られず。日本公開は、実に20年後の1960年でした。ラスト5分のスピーチは、今聴くと特に沁みますね。




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