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『キングダム』もやってくる!「福岡市美術館」のすすめ

原泰久さんの大人気マンガ『キングダム』の展覧会「キングダム展 -信-」が、2021年夏に上野の森美術館と福岡市美術館で開催されることが決定しました。

全国にはわざわざ観光で行きたくなるような、魅力的な美術館が少なくありませんが、福岡市美術館もその一つ。その魅力について周辺も含め語ってみましょう。

まずは建物。世界的な建築家ル・コルビュジエに師事した前川國男さんの設計です。外壁や床に多用されるレンガ風のタイルが、周辺の緑豊かな大濠公園内に溶け込み、エスプラナード(中庭的広場・遊歩道)という空間が、建物の外と内という境界線を消し去る役目を果たしています。

次は常設展示。2階は近現代美術が中心で、美術の教科書で教わるような画家の作品がズラリと並びます。有名なのはサルバドール・ダリ『ポルト・リガトの聖母』。下世話な話、1996年に購入した時の金額が5億6千万円。展示室に一人という時もありますから、そんな絵を独り占めで鑑賞できます。

1階は、福岡藩黒田家ゆかりの品や、日本の電気王と呼ばれ、近代の三大茶人でもあった松永 安左エ門さんのコレクションを中心にした古美術コーナー。茶道をやっている人ならば、垂涎の品だらけですが、やはり野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」(重要文化財)は見逃せないところ。

改修工事を経て、ミュージアムショップや情報コーナーもリニューアル。レストランとカフェはホテルニューオータニ博多が運営する本格派。アルコール類もあるので、絵画鑑賞後にゆっくり楽しみましょう。

市民の憩いの場所・大濠公園は、散策するだけでもくつろげますが、スターバックスのコンセプトストアの一つ「福岡大濠公園店」や、マリリン・モンローとジョー・ディマジオが新婚旅行時に訪れたレストラン「花の木」、藤井聡太二冠が王位を獲得した場所「大濠公園能楽堂」などがあります。

12月24日からは、画家で絵本作家のヒグチユウコさんの特別展が開催。全国を巡回してきた同展がついに来福。グッズ類も充実していますが、あっという間になくなりそう。お早めに。


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