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まち探訪「佐賀県基山町」

訪れたことのある町(街)を軽く紹介するシリーズ第一弾。全国的な知名度は低いと思われますが、九州在住者ならば、高速道路(九州自動車道)における「基山パーキングエリア」の存在で「基山」という地名には、馴染みがあります。かしわうどんが美味しい。

人口1万7千人程度の山間の田舎町に見えますが、交通の要衝ということもあり、コカ・コーラなど大手企業の工場が多数誘致されている他、九州人にはお馴染みの「焼豚ラーメン」のサンポー食品の本拠地でもあります。

歴史的に見れば、白村江の戦いで唐・新羅連合軍に大敗した大和朝廷が、防衛のために古代山城「基肄城」を築いた場所。水城城や大野城など、福岡から佐賀のこの辺りは、太宰府と併せて古代ロマンがあります。

観光地としては、「つつじ寺」と呼ばれる大興善寺が有名ですが、万葉歌碑もあります。これは、大宰府の長官だった歌人・大伴旅人が、都に帰る際、筑後守・葛井連大成が別れを惜しんで詠んだものです。

今よりは 城きの山道は 寂さぶしけむ 我が通はむと 思ひしものを

ちなみに、元号の「令和」のもとになったのは、太宰府時代の大伴旅人宅で開かれた宴で詠まれた「梅花の歌」32首の序文で、太宰府にある坂本八幡宮の傍らに石碑があります。

時に初春の「令」月にして 気淑く風「和」ぐ

個人的に気に入ったのが基山町立図書館。隣接する公園と図書館が一体となった「パークライブラリー」となっていて、木材を贅沢に使った開放的で温かな空間。くつろげました。人口2万人未満の町村で、貸出冊数全国1位だとか。たしかに、住んでいたら一日あそこで過ごすなあ。

最後、図書館やJR基山駅、基山町役場には『キングダム』の顔出しパネルが設置されていて。そう、同作の原泰久先生の出身地だったのです。さらに言えば、お笑い芸人「どぶろっく」の森慎太郎さんと江口直人さんもご当地出身。ふるさと大使でもあります。

もしかしてだけど 基山って案外凄い町なんじゃない? そういうことだろ‼


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