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昔ドラマ『熱中時代』(1978-1979)

水谷豊さんが主演した『熱中時代 先生編』(1978年-1979年)が、BS松竹東急で4月6日から、毎週土曜夜6時に2話連続で無料放送されるそうです。初回視聴率は平凡でしたが、回を重ねるごとにグングン上昇し、最終回視聴率は40%を超えた伝説の学園ドラマ。

その後、『熱中時代・刑事編』(1979年)でも水谷さんが主演を務めますが、世界観は全くの別物。水谷さんが歌った主題歌「カリフォルニア・コネクション」もヒットし、共演したミッキー・マッケンジーさんと結婚(後に離婚)。再婚相手が趣里さんの母で、元キャンディーズの伊藤蘭さん。

『先生編』は1980年に第2シリーズが作られ、初回視聴率30%越えと期待されましたが、やや尻すぼみ。その後も単発の『熱中時代スペシャルが3作品作られています。なお、2011年には佐藤隆太さん版の『熱中時代』が放送されました。

教職免許を持ちながら、採用に恵まれずにバイトの日々を過ごす北野広大24歳(水谷さん)のもとに、ついに採用通知が届く。喜び勇んで新米ながらも理想の教師を目指して邁進していく広大。なぜか校長の家に下宿することに。

同じく校長宅に下宿している教師たちとの生活や、クラスの教え子たちとの触れ合いの中で、教師として、人間として成長していく広大の姿を水谷が軽妙に演じ、コミカルに嫌味なく楽しめる傑作。主題歌の「ぼくの先生はフィーバー」共々大ヒットなった。(Amazonの商品説明から引用)

下宿先の天城校長を演じたのが、戦後の映画スターだった船越英二さん。船越英一郎さんのお父さんですね。蝶ネクタイがトレードマークで、温厚で優しい語り口が良かったです。

その妻・綾子役だったのが草笛光子さん。現在90歳ですが、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にもご出演されていました。出来の悪い息子・育民役が太川陽介さん。ちょうどNHKの『レッツゴーヤング』の司会を始めた頃。一攫千金を狙って、ミミズの養殖を始めるエピソードが好きでした。

下宿仲間の教師、まず一人目は綾子の弟で、中学の理科担当・八代先生を演じたのが山口崇さん。天体観測が趣味で、同じ下宿仲間の花井先生(音無美紀子さん)と後に結婚。山口さんは加藤剛さん版『大岡越前』における徳川吉宗。『クイズタイムショック』2代目司会者としても活躍。音無さんのリアル夫は俳優の村井國夫さん(ハリソン・フォードの吹き替えで有名)。

そして、本作のヒロインだったのが、小糸先生こと志穂美悦子さん。千葉真一さんの元で、すでにアクションスターとしての地位を確立していましたが、本作ではストレートな演技を披露。北野先生と互いに好意を持っていたのは明らかですが、結ばれることはなく。リアルには長渕剛さんと結婚。

北野先生の妹を演じたのが池上季実子さん。派出所の警察官役で谷隼人さんあたりは覚えていますが、柳沢慎吾さんや渡辺正行さんとなると記憶にはなく。

昔のドラマなので半年間、全26話って、今から思えば凄いですよね。第25話「3年4組父母会総会」。新米教師って、親からすると頼りないと思われがちですが、一年間の北野先生を見てきた父母らからは認めら、安堵したタイミングで、兄から北海道に帰ってきて欲しいという手紙が来てしまい…。

そして迎えた最終回。終業式の日、ついに生徒たちに「北海道へ帰らなければいけなくなった」と告げ、兄が大怪我をし、牛の世話ができないなど事情を説明。

それから、生徒一人一人に通知表を渡しながら、温かい声をかけていく流れは、翌年からスタートした『3年B組金八先生』にも踏襲されていますが、元祖は『熱中時代』だったと思います。

全話TVerでも配信してくれないかな。

余談:NHK『プロジェクトX』が18年ぶりに復活するということで、放送直前スペシャルを視聴。新シリーズでは、バブル崩壊以降の「失われた時代」が主戦場とか。名もなき人たちがやってのけた大仕事。彼らの情熱と勇気に、また光が当たります。


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