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「遺言」がキーワードの映画3選

4月15日は「遺言の日」。「良(4)い、遺言(15)」の語呂合わせで決まったそうです。遺言をあまり残さないといわれる日本人。法務省の調査では、75歳以上で自筆証書遺言を作成したことがある人は6.4%、公正証書遺言を作成したことがある人は5.0%だそうです。

遺産相続を巡る、遺族たちの骨肉の争いを避けるためにも、遺言を作成するのがベターではありますが、逆にその遺言が元でトラブルが生まれることもままあることで、映画やドラマの格好の材料ともなります。

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有名なところでは、横溝正史原作による一連の映像化作品があります。一番メジャーなものといえば、『犬神家の一族』でしょう。遺言状がもたらす惨劇を描いたこの作品。何度も実写化されていますが、市川崑監督×石坂浩二さん主演の1976年版が一番でしょう。

信州財界のフィクサー・犬神佐兵衛が残した謎の遺言状。犬神財閥の巨額の遺産を巡って、血塗られた連続殺人が起こる。名探偵・金田一耕助(石坂さん)が解き明かす血の系譜、そして意外な真相とは!?ミステリー界の巨匠・横溝正史の世界を映像化した最高傑作にして、記念すべき角川映画第一作。

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続いては、同じく市川崑監督×石坂浩二さん主演の『獄門島』(1977年)。俳句を使った見立て殺人の有名な本作。こちらは、島を仕切っていた先代当主の“遺言”が、様々な偶然が重なって発動されてしまうという悲劇でした。

自分が帰らないと妹たちが殺される、謎の言葉を残して死んだ兵士・鬼頭千万太。金田一は彼の遺書を預かり獄門島へ赴くが、鬼頭の言葉通りに殺人事件が起こる。

最後は、山崎努さんの「たたりじゃー!」のCMがまじで怖かった1977年版の映画『八つ墓村』。昭和に実際に起こった「津山三十人殺し」がモデルと聞いたのはずいぶん経ってから。

野村芳太郎監督×脚本家・橋本忍さんという、傑作『砂の器』(1974年)コンビではあるのですが、ホラー仕立てで作品としてはそこそこ。遺言により、落ち武者伝説のある村に呼ばれるのが萩原健一さん、金田一耕助役の渥美清さんは、どうしても違和感があったなあ。

東京に住む辰弥(萩原さん)は、自分を探していた祖父が目の前で毒殺死したことを機に、故郷の八つ墓村を訪れた。そこは戦国時代の落武者惨殺の伝説に彩られた地であり、やがてそこで謎の連続殺人事件が勃発する…。


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