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ドラマ日記『となりのナースエイド』&『パティスリーMON』&『推し召し』

医療現場の縁の下の力持ち「ナースエイド(看護助手)の桜庭澪(川栄李奈さん)が、病院で巻き起こる患者たちの仕事・恋愛・家族…と、ありとあらゆる問題を解決する病院リアルエンタメドラマ『となりのナースエイド』の初回。

超有名病院に勤め始めた新米ナースエイドの桜庭澪は、ドが付く程の医療オタクで前向きバカ。変わり者で俺様タイプのイケメン天才外科医・竜崎大河(高杉真宙さん)と衝突しながら、クセが強い患者の悩みを解決していく。

病院内のヒエラルキーでいえば、医師や看護師より下に見られがちな新人ナースエイドが、持ち前の情熱でそんな病院内の“常識”を次々と覆していく、お仕事ドラマ、と勝手に想像しいていましたが、見立て違いでした。

冒頭から死体らしき人の横に座り込む澪。その手には血がべったりと付いている。背後には、謎の男(上杉柊平さん)が立っていて。なにこれ、サスペンス&ミステリーなの?と思っていると、普通に医療ドラマが展開されていきます。

初出勤の日、外来患者の異変に気が付いた澪は、医師にすぐ診察するよう告げるのですが、むろんナースエイドとしては越権行為で、ナースエイドの大先輩・片岡晴美(水野美紀さん)に厳しく叱責されるのですが、澪の見立ては正解でした。

今回のメインエピソードとなった肺がん患者・早乙女寛治(梶原善さん)の手術の件でも、患者の異変に気が付き大河に助言。もちろん、これもナースエイドの仕事ではありませんが、これまた正しい判断で、患者は助かりました。

本人は医療オタクと自称していますが、これは匂わせを越えて澪自身が医師、それもかなりの名医だったと考えていいでしょう。何らかの理由(冒頭シーン)で身分を隠しているか、医師免許をはく奪されたか。『ブラック・ジャック』が愛読書、公式HPで澪がメスを握っていることからも明らか。

恐らくはナースエイドのお仕事ドラマを描きつつ、何らかの事件の謎を澪が追っていく展開。意識的&無意識的に、ナースエイドを下に見ていた医師や看護師(あるいは視聴者)が、澪の正体を知ってあっと驚くカタルシスが見ものという狙いかと。

手術シーンなど、現実の医療現場からすればトンデモ演出も話題ですが、そのあたりに目をつぶれる方なら、意外に楽しめるドラマになるかも知れません。

フランス洋菓子店で働く、恋愛経験のない山崎音女(畑芽育さん)と。店の仲間(濱田崇裕さん、中川大輔さん)によって繰り広げられる恋模様を描き出すと同時に、仕事を通じて人間としても成長していく、パティシエ成長物語『パティスリーMON』の初回。

音女は、勤めていたスーパーの閉店で無職となり再就職に悩んでいた。ある日、かつて憧れていた家庭教師の土屋幸平(中川大輔さん)から突然DMが届く。再会した土屋はフランス洋菓子店「パティスリーMON」でパティシエになっており、お菓子作りが趣味の音女に一緒に働かないかと提案する。

音女を店に連れてきた幸平でしたが、オーナーパティシエの大門勇(濵田崇裕さん)は、以前働いていた女性スタッフの印象から「女はダメだ」と拒絶。しかし、幸平が何とかとりなし、数日お試しで働いてもらうと、音女の有能さと人柄が認められ、無事スタッフに迎えられました。

中川さんというと、朝ドラ『舞いあがれ!』の八神医師役など、顔はいいのにダメ男という役どころが多いので、恐らくは今回も当て馬かな。武骨そうな勇がデレるのでしょう。衣装を含め、畑さんが最高に可愛く撮られたドラマでした。

歴史あるベストセラー商品の裏側にある様々な人間ドラマ。その歴史を紐解き、今に繋げていく新人広報ガール・朋太子由寿(鞘師里保さん)の奮闘劇『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~(推し召し)』の初回。

就活中に、ヨーグルトを題材にした創作小説にハマった朋太子由寿は一年後、株式会社明和に入社する。辞令で大阪支店へと配属になり、地元岩手にしか住んだことがない由寿は困惑しつつも新天地・大阪での生活をスタートさせる。

鞘師さんというと、モーニング娘。&ハロー!プロジェクトの元メンバー。女優の松岡茉優さんが大ファンと公言していて、名前を覚えました。ドラマとしては、仲野太賀さん主演の『あのコの夢を見たんです。』第10話が初見でした。

広報ガールという話でしたが、初回段階ではまず営業周りを経験。スーパーとの厳しいやり取りや、配送車が事故に巻き込まれたトラブルなど、社会人として少しづつ仕事に向き合う姿が描かれました。擬人化した乳酸菌(橋本さとしさん)は違和感があり過ぎかな。


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