ドラマ日記『俺の家の話』&『バイプレイヤーズ』(最終回)

プロレスラーの寿一(長瀬智也さん)が、能楽師の父・寿三郎(西田敏行さん)を介護することになり、女性ヘルパー・さくら(戸田恵理子さん)を巻き込んでいくホームドラマ『俺の家の話』最終回。寿一がついに、人間国宝から“人間家宝”認定されました。

奇跡的に一命を取り留めた寿三郎。寿一は新春能楽会で舞う予定の「隅田川」の稽古に励んでいた――。

ファーストカットは火葬場らしき煙突からの煙。寿三郎の死を予想させながらのまさかの展開。火葬場の煙で人の死を表現する演出は、『小早川家の秋』(1961年)から『海街diary』(2015年)まで連綿と続く伝統ですが、最近の火葬場は無煙無臭、なんなら高い煙突もなかったりしますけどね。

能の演目「隅田川」と重ねたストーリーに、これまでの伏線が次々と回収され、寿三郎、いや西田さんの口から長瀬さんへの餞の言葉。さくらとの『ゴースト/ニューヨークの幻』的な初キスできれいに終わらせず、余談多めなのはクドカンの照れなのかな。最後まで、守りに入らずやり切った感。

続いて、テレ東ドラマ。日本を代表する名脇役たちが、本人役を演じて話題を呼んだシリーズの第3弾『バイプレイヤーズ〜名脇役の森の100日間〜』の最終回。ジャスミン(北香那さん)フィーチャー回。

新春ドラマスペシャル「冤罪」の撮影現場では、主演の宮沢りえをはじめ、志田未来、稲葉友が、一人の新人役者の到着を待っていた。その新人役者とはまさかのあの人だった。役者としてのデビュー戦を果たす背景には、田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一たちが大きく関わっていて…!?

バイプレウッド内の食堂「さざなみ庵」で働いていたジャスミンが、俳優たちの熱い撮影現場を目撃する中で、女優を志すも挫折しかかるのだが…という展開。回想シーンでは大杉漣さんも登場するなど、感動エンド。

ジャスミンは、シーズン1では中国の動画配信サイト・友中有限公司のアシスタントプロデューサー、と偽った大杉さん行きつけのアジアンパブ「ハピネス船橋」のホステス。シーズン2では、大杉さんの付き人兼マネージャー。シーズン3を終えるにふさわしい人物だったでしょう。


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