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ドラマ日記『ひきこもり先生』(初回)&『コントが始まる』(第9話)

11年間のひきこもり生活を経験した陽平(佐藤二朗さん)が、ひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒たちの特別クラスを受け持つことになる『ひきこもり先生』の初回。

3年前にひきこもりを脱した陽平は、今は焼き鳥屋の店主。そんな陽平が、市立中学校の非常勤講師を依頼される。不登校生徒を支援する学級の人手不足を解消するために、榊校長(高橋克典さん)が白羽の矢を立てたのだ。

校長から依頼を受けた陽平でしたが、当初は拒否。しかし、不登校生徒・奈々(鈴木梨央さん)との出会いにより、非常勤講師を引き受けることになるまでが描かれた初回。大河&朝ドラ主演女優の鈴木さんが、『青のSP』に引き続き名演を見せました。

コメディーのイメージが強い佐藤さんが、笑いを完全に封印した本ドラマ。番宣番組『土曜スタジオパーク』では、ドラマの意図を熱弁する中で、涙ぐむ一幕も。不登校を教師がスッキリ解決、という作品ではなく、はじめの一歩、あるいは半歩(とその困難さ)を描こうとしているようです。

売れないお笑いトリオ・マクベスと、彼らのファンになるファミレス店員・里穂子(有村架純さん)らが織りなす青春群像劇『コントが始まる』の第9話。

無事に里穂子の就職先が決まり、奈津美(芳根京子さん)と共に就職祝いをするマクベスの3人。一方、春斗(菅田将暉さん)は、兄・俊春(毎熊克哉さん)と再会。そんな中、潤平(仲野太賀さん)はついに奈津美の実家に挨拶へ。一見柔和な笑顔で現れる奈津美の父(でんでんさん)だが…。

朝ドラ『おかえりモネ』では優し気なでんでんさんですが、映画『冷たい熱帯魚』では連続殺人犯を怪演した人でもあり。どっちのでんでんさんかと思わせるキャスティングがいい。潤平の挨拶も満点で、ナンバープレートのくだりが、ここにも繋がって来るとは。鮭とばで日本酒飲みたい。

歯医者がいなかった(休みだった)真壁(鈴木浩介さん)の息子(伊藤駿太さん)からの「敗者はいません」。これが本ドラマのテーマなんでしょう。大人の大半は「夢見ていた自分(何者にも)になれなかった人たち」なわけで。ファミレスでの、マクベスからの里穂子へのお礼も感動的でした。


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