ドラマ日記『鎌倉殿の13人』&『おいハンサム‼』(第5話)

男を見る目が全くない、個性の違う三姉妹。暗雲漂う娘たちの未来のため、昭和の頑固親父・伊藤源太郎(吉田鋼太郎さん)が令和に立ち上がる、ラブ&ファミリードラマ『おいハンサム‼』の第5話。里香(佐久間由衣さん)の酔っぱらいぶりが今週の見どころ。

部下をねぎらうため焼き肉をご馳走する源太郎。しかし、得意気に白いご飯を頼む部下にいつもの源太郎節が炸裂する!次女・里香は夫・ダイスケ(桐山漣さん)の不貞が再び発覚したため上京し…。

毎週、実家に帰って来る里香。今週は姉・由香(木南晴夏さん)の家に泊めてもらおうとするのですが、隣室で男女の言い争う声が聞こえ、訪ねてみると男は幼馴染のショウ(川野直輝さん)。川野さんって、元ジャニーズJr.だったんですね。

前半はこの“冷やし中華男”のショウを巡る話が一つ面白いところ。そして後半、酒に酔った里香が、タクシー運転手さんに「○○してもいいですか?」を繰り返す件が今週の見どころ。最後は実家の玄関で「靴脱いでもいいですか?」(笑)。佐久間さんの新境地といったところでしょうか。

一方、学(高杉真宙さん)の実家に挨拶に行った三女の美香(武田玲奈さん)は、玄関先で靴を脱がされ、学から「恐怖の足マッサージ」。なんだか学の一家全体が洗脳された感もあって、今後がどう展開するのか。

鎌倉時代、源頼朝(大泉洋さん)にすべてを学び、武士の世を盤石にした男、二代執権・北条義時(小栗旬さん)が、いかにして武士の頂点に上り詰めたのかを描く大河ドラマ第61作『鎌倉殿の13人』の第5話。義時の兄・宗時(片岡愛之助さん)死す。

闇夜にまぎれ、堤館と山木館を立て続けに襲撃した頼朝の一党。見事に首級を上げ勝利した頼朝は義時の知恵を借り、坂東での政の第一歩として、土地の分配を始める。だが、これを知った平家方が激怒。

大将首を、刀に足をかけて造作もなく落す、時政(坂東彌十郎さん)の姿に、坂東武者の面目躍如だった今回。これまで、後妻・りく(宮沢りえさん)にベタ惚れなど、コミカルな演技を見せてきた坂東さんですが、その落差が見事でした。

一方、史実ですでに死ぬことはわかっていた宗時ですが、その死因がまさかの善児(梶原善さん)。八重(新垣結衣さん)の息子を溺死させたのも善児でしたし、今回の梶原さんはふざけた役名とは裏腹な汚れ役。

梶原さんは、本作の脚本家・三谷幸喜が主宰していた東京サンシャインボーイズ出身で、三谷作品の常連。セリフ多めな梶原さんを見たければ、傑作映画『12人の優しい日本人』をどうぞ。

やっかいなことは、弟・義時にふりまくる、面倒ながらもムードメーカー、ここまで北条を引っ張ってきた宗時が退場。死が描かれた後、回想という形で彼の本音(志)が語られ、「坂東武者の世」「てっぺんに北条が立つ」という、ある種の“遺言”という形で義時に引き継がれました。


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