ドラマ日記『青天を衝け』(第9話)&『ネメシス』(初回)

“日本資本主義の父”と呼ばれる、渋沢栄一(吉沢亮さん)の激動の人生を描く、大河ドラマ第60作『青天を衝け』の第9話。斉昭(竹中直人さん)は、妻・吉子(原日出子さん)に最後のキスで退場。アドリブなのかな?

井伊直弼(岸谷五朗さん)は桜田門外の変で暗殺され、斉昭(竹中直人さん)も突然の死去。父の死を耳にした慶喜(草彅剛さん)は慟哭する。一方、江戸から戻った長七郎(満島真之介)に感化され、尊王攘夷の心に傾倒し始めた栄一は、江戸へ行きたいと市郎右衛門(小林薫)に懇願する…。

幕府パートが中心となった今回。安政の大獄により、尊王攘夷派が次々と処分される中、ついに桜田門外の変が勃発。雪の降りしきる描写はいつものことながら、銃でまず撃たれた後、とどめを刺される流れが新しい。永蟄居の斉昭が子供と遊ぶ様子や、狂言のシーンを交互に入れる演出も斬新。

また、斉昭急死の報を受け、悲しみに耐える慶喜の表情も絶妙でした。一方、血洗島村パートでは、千代(橋本愛さん)との甘々な新婚シーンも早々に、尊王攘夷の“熱”に浮かされる栄一が描かれましたが、もっと新婚気分を味わえばいいのになあ、とつい思ってしまいました(笑)。

ポンコツ探偵・風真尚希(櫻井翔さん)と天才過ぎる助手・美神アンナ(広瀬すずさん)の凸凹バディが、超難解な事件を次々と解決していくミステリーエンターテイメント『ネメシス』の初回。

尚希とアンナと栗田一秋(江口洋介さん)がいる「探偵事務所ネメシス」に、女医の上原黄衣子(大島優子さん)から依頼が持ち込まれる。さっそく豪邸に向かった3人でしたが、翌朝、主の澁澤火鬼壱(伊武雅刀さん)が殺害されいて…。

一言で言えば、情報量が多過ぎた初回。密室殺人事件を巡る推理劇に、本作の最終的な着地地点となる、20年前のある事件の回想を盛り込み、豪華キャストたちの各キャラクターを描くことに一杯いっぱいで、肝心の謎解きが雑で、つまらなく感じました。初回放送時間を延長した方が良かったかな。

櫻井さんのポンコツ探偵ぶりは、今のところ滑ってますし、アンナの名探偵コナン方式ともいえる、紙芝居フォローという演出はさすがに寒い…。視聴率は二桁スタートながら、個人的には2話まで見て、視聴継続するかどうか決めることになりそうです。広瀬さんの演技はよかったんですけどね。

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