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土佐が舞台のAK制作…朝ドラ『らんまん』解禁

朝ドラの熱心な視聴者の中では、よく「AK」「BK」という言葉が使われます。これは放送局のコールサインに由来するもので、「AK(東京局制作)」と「BK(NHK大阪局制作)」。年度前期が「AK」、後期が「BK」という風に交互に制作されています。

舞台は大まかにいうと、「AK」が東京と東日本のどこか、「BK」が大阪と西日本のどこかで、関ヶ原あたりで分かれます。とはいえ、例外はもちろんあり、「AK」の『ちゅらさん』(2001年)は東京と沖縄、「BK」の『マッサン』(2014年)は広島・大阪と北海道でした。

作風についても色々な意見があるようですが、2010年以降の代表作を挙げるにとどめます。「AK」作品…『ゲゲゲの女房』『あまちゃん』『ひよっこ』『おかえりモネ』、「BK」作品…『カーネーション』『あさが来た』『まんぷく』『おちょやん』、そして『カムカムエヴリバディ』。

と、ここまで長い前フリでしたが、2023年度前期の朝ドラ『らんまん』が発表されました。順番的には、福原遥さん主演で、「BK」の『舞いあがれ!』の次。「AK」ですが、舞台は高知と東京になるようです。

主演はオーディションではなく、キャスティングで神木隆之介さんに決定。女性が主演の場合がほとんどの朝ドラ。2000年以降に限定しても、『マッサン』(2014年)の玉山鉄二さんと『エール』(2020年)の窪田正孝さんだけですから、かなりレアなケースとなります。

「日本の植物学の父」と呼ばれる牧野富太郎さんをモデルにしたオリジナル作品。脚本は、鶴屋南北戯曲賞も受賞している劇作家・長田育恵さん。『マンゴーの樹の下で〜ルソン島、戦火の約束〜』(2019年)以来、たびたびNHKドラマに起用されていて、満を持しての朝ドラ登板となります。

江戸時代末期、土佐で酒造業を営む裕福な商家に生まれた、のちの天才植物学者・槙野万太郎。万太郎は、東京帝国大学植物学教室の門をたたき、助手として研究に没頭、新種を次々と発見、学名をつけていく。理不尽な目にも多く合うも、「日本独自の植物図鑑を編纂する」という夢のため、万太郎は情熱を失うことなく一途に突き進んでいく―。


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