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音楽の、新しい売り方

「音楽の売り方」について模索が続いている。

CDが売れないので握手券を付けて売るというテンプレートなアイドル商法もそうだし、あるいはネットでのみリリースする(最近ではデジタルリリースという言い方をする)アーティストも多い。

サポートアーティストという言い方は好きではないけれど、僕の好きなアーティストもCDは出せず、デジタルリリースを中心に活躍する人も少なくない。

しかし、音楽の売り場がCDショップからiTunesに変わっていっても、やっぱり音楽はあまり売れないらしい。アーティストたちの戦略はフリーミアム、あるいは広告収入へと戦線を切り替えているようだ

「音楽が売れない」理由として、根本的にデジタル資源にお金を払うということへの抵抗感があげられる。とくに音楽をよく聴いて買うのは一〇代の女性だと思うけれど、少女たちにとって「デジタル」にお金を払うのはいろいろな壁があって面倒くさいというのもある。

ただ、少し僕には思う所が有る。「仮想通貨でなら音楽も買いやすいのではないか」ということだ。

フィギュアヘッズというゲームがある。PC用ゲームだけれど、PS4でも遊べるようになって随分遊びやすくなった。

このゲームでは、「STAMP」「GOLD」「BIT」という三つの通貨が設定されている。

STAMP:ゲーム内の武器や装甲のガチャを廻すためのチケット。ゲーム内で入手。
GOLD:現金で買えるゲーム内のアイテムやガチャを廻すお金。
BIT:ゲーム内のアイテムを購入するためのマネー。ゲーム内で入手。

このうち、BITはゲームタイトルの由来でも特殊技能をもつAI「フィギュアヘッズ」を買うために必要な通貨である。これで買えるものはGOLDでも買えるのだけれど、BITでしか買えないものの一つに「音楽」がある。

フィギュアヘッズの音楽プロデューサーはm-floのTaku☆Takahashi氏である。TPSのゲーム、しかも声優が歌う曲にもかかわらず、なんと全曲ケロらせているという非常に尖った音楽性を持たせている。

この音楽、実はBITで購入できて、戦闘中に音楽として、映像と一緒に楽しめるのである。若干戦闘中の音楽としては音量が小さく効果的ではない印象もあるのだけれど、この時にBITで楽曲を購入できるというのは、とても安心感がある。

実はフィギュアヘッズではフィギュアヘッズの装備やアクセサリーやファッションをGOLODで買うことができる。ところが、音楽だけはGOLDで買えないのである。

今のところ、フィギュアヘッズオリジナルの楽曲だけではなくて、ガールズスクールストライカーズと、ゼノギアスの楽曲も買うことができる。懐かしくていい曲だ。

これがもしGOLDでの購入だったらかなり抵抗感があったかもしれない。あるいはOSTに収載という形でも強い抵抗があっただろう。しかしBITでならもう少し買いやすいのだ。

この「買いやすい」ということを考えてみたい。

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