エリーは夜遅くまでダイナーで働いている。
精神安定剤を服用しながら今日も "アイツ" の相手をしなくてはならない。エリーに心無い言葉をかけ、その反応を見て優越感に浸っているあの嫌な客...。

今夜だって...どんなひどいことを言われても耐えてみせる。あいつの最後のオーダーをとってやり、満足げに帰っていくあのでっぷりとした背中をただ見送るのだ。それ以上はなにも起きない。

だが、今夜に限ってはそうはならなかった。ハートのアルミケース...アイツがそれを持っていた。
エリーの親友が大切に持っていたはずのそれ。
大好きだったのに、沖で見つかった。自殺だと思っていた。

ついにエリーはキッチンにあったフルーツナイフを手に取り、車に向かうアイツを呼び止める。
そして....