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敵は向こうからPOPしてくる

 網膜に《2nd wave》が映った。
 
 もうかよ。魔法で乳房を引っ込ませ、アーマーを装着すると、戦艦の残骸を登って無限に広げる草原を眺めた。接近している物体は3つ。赤、黃、白。残像を残しながら凄まじい速度で走ってくる。まるで地上の彗星か、稲妻か。超速者(スピードスター)だ。
 
 距離はあと5キロ、3、1、今だ。
 
 パチッ!ズバッ!私が指を鳴らすと同時に半径500mのプラズマ・ドームが展開し、格子状に織り交ぜたったプラズマが黄色い奴を数百個のサイコロステーキに変えた。赤と白は無事。体の分子を加速して透過させたか。小癪。白い奴の手刀が私の喉に突き出す。

 バグン! リアクター・バリアに接触した瞬間、奴の手が爆ぜた。返しの手刀で奴の首を刎ね飛ばし、それと同時に、赤い拳の雨は私に降り注いだ。身を丸めて耐えながらも骨が数本折れたとわかった。次のバリアがチャージするまで1秒が掛かる、今の私には遅すぎる。さて、どうするか。

(続く)

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