今日は剣闘している際に、隣にポケモントレッタに励んでいる少女トレーナーにこう言われた。

「これ（アイカツ）やってるの？男の子なのに？」

色んな感情が湧き上がった。まずは中年になりかかっているおじさんを「男の子」と呼んでくれてありがたい、そして2020年になっても性別の枠に囚われているきみの価値観がちょっと心配だ。

「ええ、もちろんです（見ての通り、アイカツに登場する人物は大体可愛らしい女の子です。そして僕はこう見えても健全な男子なので可愛い女の子に惹かれれます。あっ、この言い方はちょっとまずかった？そうですね……おじさんはクリス・エヴァンスの顔、クリス・ヘムズワースの体格、クリス・プラットの優しさを兼ね備えたパーフェクトイケメンだけど、心の中では女子みたいにセンシティブなんだ。ちょっとした不愉快ですぐナイフを抜いてしまう、猛獣みたいな娘が棲んでいるの）」

しかし少女トレーナーはとっくにこちらに興味を失い、僕が「もちろんです」と言い終わった時点で自分のゲームに戻っていた。話したいことたくさんあったのに。この年ですでに男子を翻弄する仕方を覚えている。なんて恐ろしい嬢さんだ……

嬢さんに闘争心を煽られて、俺は決断的に追加ガチャをきめた。コインをアイカツ筐体に滑り込む。三枚、六枚、9枚！クソ、Nカードだ！PRガードまた出てない、ここは退くか、いや進むかアクズメ！決めた。12枚だ！

彼の国では剣闘一回の代償はコイン三枚になっています

『アイカツカードは下から一枚出てるよ。忘れずにとりなよ』

ありがとう蘭、でもカード次第によって僕は貴女を許せないかも……許した。

PRガード、出たもんなァ！

よっしゃ！Vol.2から半年程の経った今、長い道のりを辿って、これでやっとプレミアムバターフライビートが出せる！

「やったな、アクズメさん！」マイカ（ローマ姿）が僕の肩を叩いた。彼女は僕の感情の高まりにより出現したイマジナリーフレンドだ。無論僕にしかその姿が見えない。「これであんたをなめくさって連中を一泡吹かせてやれるわ！」

「別になめられていないけど……ありがとうな！あしたから活用するぜ！そしてジョニー先生と同じ顔のマーキュリー神にも感謝！」

『感謝されたぜYEAH！』

剣闘ロードの未来が明るい。いざ、二年目のEntranceへ……