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ニシキヘビにまつわる思い出

ちょっと恥ずかしい話をしてもいいですか?あっ、勝手にしゃべっていくんでもし興味がなければスキしてからページから離れてくださいね。

あれは10……11歳の時でしたかね?夏休みに、両親と共にカルフォルニア旅行に行きました。自分の意志がない弱いガキだったので連れてかれたと言った方が正しいかもしれません。初日はディズニーランドのホテルに泊まっていて結構楽しめたけど。次の日はロードトリップに変更。カルフォルニアの夏は昼間は暑くて乾いているけど夜になると気温が15℃までに下がる。病弱ガキだった俺が時差の影響でよく眠れず体力が弱って、熱中症になって、そして風邪に悪化して、さらに長時間ドライブによる車酔いが拍車をかけて体調が悪くなる一方。もう吐きすぎて嘔吐物を口内に数秒留めて、その間に便座やゴミ箱に駆けつけるスキルを覚えたぐらいでした。

ロサンゼルスから北上し、サンタバーバラ、サンフランシスコに寄って、そしてまた南へ向かう。旅が終わる2日前にカルフォルニア最南端、サンディエゴにたどり着きました。ここまで来て西海岸の気候に慣れたようでで体調が回復。前にヘタレていた分を取り戻すべく、俺はサンディエゴ動物でおおいにはしゃいでいた。炭酸飲料飲みまくり!猛禽ショー!シーライオンショー!イルカショー!キラーホエールショー全制覇!特に猛禽ショーはすごかったぜ。飛行機からハヤブサを放ってステージに飛び降りるとかマジ最高(今はもう猛禽ショーをやっていない模様。残念)。

そしてランチタイム。先に食事を済ませ、俺はまた食べている両親をほったらかして先に近くにある爬虫類を展示するエリアに突入した。爬虫類を飼育するガラスケースが発育期前のアジア人ガキにとってちょっと高いので、俺はケースの中にいるアミメニシキヘビを見るためにびょんびょんジャンプしていたら、急に両脇から持ち上げられて、足が地面から離れた。

視界が一気に広がってケースの中身がよく見えるようになったけど、俺は突如のおき事に驚いてそれところじゃなかった。

「スッ、STOP!オーケー!オーケー!」

自分は塾とかで英語を勉強しているが、これぐらいしか口から絞り出せなかった。かなりビビった俺は必至にもがいた。すぐに地面に降ろされた。振り返ると、傷ついた表情の白人のおっさんがいた。

俺はわけが分からず、とにかく場を離れた。おっさんの傍に、彼の家族らしい人がなんか彼になんか話していた。

そして時が過ぎ、大人になった今でも、あの日のおっさんの顔をたまに思い出す。あれはどこか悲しげな顔だった。『いや、君が見辛そうだから手伝ってやったけど、そんなに嫌がらなくても……』彼は多分そう思っていたんだろうか。もしあの時俺が「Thanks」の一言でも言えたら、互いにとって後味の悪い思い出にならずに済んだかもしれない。しかしよく考えてみれば自分は別に悪くなくありません?動物園で、知らない子供を、背後から抱き上げる。字面だけ見れば完全に案件ですよね?児童に関するその、暴行とかその、なんとかの法に厳しい州ならその場でテーザーガンを撃ち込まれてもおかしくない、かもしれない。よって俺は100%悪くない。

ここまで見てくれてありがとうございます。ずっと心に秘めていた恥ずかしい思いででした、こうやって吐き出せて身体が軽くなった気がしました。この件を乗り越えて、輝かしい未来が俺を待っている!の気がするぜ!

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