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M5システム手帳でアイデアを捕まえる

去年の夏くらいから、システム手帳にはまっている。
それまでトラベラーズノートを使っていたが、諸事情により書けない日が続いてなんだか嫌になって以来、心機一転するために手帳を変えたのだ。
今では自宅にバイブル一冊、A5が二冊、そしてつい先日、M5が一冊増えた。
今回の記事ではこれらの手帳の中でもM5に焦点を当てて書いてく。

アイデアを捕まえるメモ帳

スティーブン・キングの「書くことについて」という本の中に、どうやって作品のアイデアを思いつくのかについて書かれている。

太陽の下で、ふたつの無関係なアイデアが合体して、まったく新しいものが生まれることもある。われわれがしなければならないのは、そういったものを見つけ出すことではない。そういったものがふと目の前に現れたときに、それに気づくことである。
書くことについて~ON WRITING~: スティーブン・キング

アイデアとはどこからともなくやってくるもので、それは誰にも分からないが、唯一できることは現れたアイデアの源に気が付き、それを書き留めることである。

この本を読んでから、なるべくアイデアを(それがどんなに小さなものであれ)逃さずメモするようにしている。
ときには手のひらサイズのメモ帳に書いたり、先述したバイブルサイズの手帳に書くなどしていた。しかし、メモ帳は小さすぎるあまり失くしやすかった。また、肝心なときにペンが見つからないという不満もあった。
一方でバイブルサイズのシステム手帳はアイデアを書き留めるには大きすぎ、持ち歩いていてもすぐに取り出すというわけにはいかないサイズだった。

そこで、ちょっと良いメモ帳として目についたのがシステム手帳である。システム手帳ならペンをセットできるし、ページが簡単に入れ替えられるので整理がしやすい。
最初に候補に上がったのはPLOTTERのレザーバインダーだった。M5はとにかく薄くて軽くて、それでいて上質で機能的。ポケットに入れて持ち歩き、さっと取り出してメモするという用途にはピッタリの手帳である。散々悩んだ挙げ句、最終的に違う手帳を選んだのは、使いたかったペンがプロッターのペンホルダーに入らなかったからである。
ちなみに、使いたかったペンとは、先日記事にしたカヴェコの「ブラススポーツ」という万年筆である。

そこで、次はブラススポーツが入るペンホルダーがついた手帳を調べた。そうして最終的に決めたのが、ファイロファックスのオリジナルというシステム手帳である。
決め手はAmazonのレビューで、この手帳にカヴェコのボールペンを装着している写真があったからである。念の為実店舗でサイズ感などを確認してみたが、このファイロファックスの手帳はペンホルダーがゴムになっているので、大抵の太さのペンが使える。

というわけで我が家にM5のシステム手帳がやってきた。
コロンとしてかわいいフォルム。15mmリングという大容量。黒くてつやつやな革の質感。どこをとっても愛らしい。高級感もある(もちろん、相応の値段がするのだが……)。カヴェコのブラススポーツはM5の手帳にピッタリの長さで、セットするとまるでこの手帳のために作られたペンであるかのように錯覚する。
M5システム手帳の運用をはじめて一週間。既に効果が現れている。
まず、バイブルサイズほど重くないのでどこにいくにも持ち歩ける。ちょっとした買い物から旅行まで、そんなに重荷にならないサイズ感だ。
次に、見た目も気に入って購入したのでつい何度も開いたり書いたりしたくなる。
ちょっとしたタスク管理から買い物メモ、アイデアの捕獲まで役に立ってくれている。

ファイロファックス オリジナルとカヴェコの万年筆

運用方法

M5単体ではもちろん、紙面が狭いので書ける情報は限られている。M5は他の手帳やノートと組み合わせることでその真価を発揮する。

M5は常に手元に置いておく手帳だ。寝ているときは枕の横、出かけるときはバッグの中、ちょっと近所のカフェに行くときなんかも持っていく。コーヒーを飲みながら行動ログを書いたり、その場で思いついたことを記録したり、朝思いついて今日中にやろうと思っていたタスクを確認したりする。
ページが小さいので、1ページにひとつの事柄だけを書くようにしている。そうすると後で整理がしやすいという理由もある。

バイブルサイズは筆者のメイン手帳である。こちらはトスタゴートという山羊の革が使われた手帳を使っている。
マンスリーとウィークリー、それにフリーのメモページをセットしたバイブルサイズは結構な厚みと重量感がある。持ち歩けないこともないが、外出先のカフェなんかで広げるにはちょっと邪魔になるサイズ感だ。M5を手に入れた今では、家に置く手帳となっている。
基本的にはタスク管理用で、所謂バレットジャーナルを書くのに使っている。スケジュール部分には大まかなスケジュールやタスクを記録している。もともとスケジュール管理にはスマホのカレンダーを使うので、あまり手帳で管理する意味はないのだが、どっちにも記入しておけば忘れないだろうという作戦だ。
毎朝、お茶を入れてからバイブル手帳にその日やることをすべて書き出すようにしている。大まかな時間も書くと尚良い。そして一息入れるタイミングで手帳を開き、タスクにチェックを入れる。
外出予定のあるときは、このタスクをM5に書き写しておく。

A5の手帳は二冊あり、一つは日記でもう一つはアイデアを広げるためのノートとして使っている。
アイデアノートには、M5のメモを外してテープのりで貼って使う。そこから詳細をA5の手帳に書き出していくのだ。実を言うとこのnote記事もそうやって書かれたものである。
M5の小さいリフィルがいい感じの見出しみたいになって見やすいし、一旦捕まえたアイデアをA5ノートで広げていく、という作業が楽しかったりする。そして何よりこれが、案外捗るのだ。

まとめ

タイトルでは「M5の手帳の使い方」みたいな書き方をしてしまったが、書いてみたら筆者の手帳の使い方まとめ、みたいな記事になった。
とにかくファイロファックスの手帳がお気に入りで、暇さえあれば眺めたり撫でたり開いたりしている。まだ我が家に来て日が浅いが、早くも「買ってよかった」と思っている。なにより頻繁にメモをとれるようになったので、以前は見逃していたアイデアの源みたいなものに気がつくようになった気がする。

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