メス達にBLK企業の乗り越え方を教えられた話

BLK企業というかブラックホール出身です。
今だからこそこのような軽口を叩いていられるが
当時の私ときたら辞めた後も呪詛の塊であった。

私が辞めた後、すぐにメス1が退職し、その後メス2、メス3も退職した。
社内では私語厳禁+終業後もつるむのを禁止されていたかつ
自分自身精神異常すぎてそれどころではなかったので、正直同期とかよくわかっていなかった。一文無しになって大阪を出て行く時も、
もう会うこともないし会う理由もないと惜しむ気持ちもなかった。
辛い思い出ばかりになってしまった街に全てを置いていって、無かったことにしようと思っていた。

ところが数カ月後、まるで私が近所にいるかのように
同期会するよ~と連絡が来る。

なんだか妙に嬉しかった。大失敗だと思っていた就職生活の中で
少なくとも居酒屋の席に私の居場所がある事が嬉しかった。
ただ不思議でもあった。大学でずっと一緒だった友人からは一切そんな誘いを受けたことがなかった。住居を別にしたら、よほどの同窓会でもない限り招集がかからないものだと思っていた。
よほど人懐っこいのか?変な気を使われているのか?とにかく不思議だったが、近日に大阪でアイドルの握手会があったので←、それに乗じて参加することにした。

なんだかんだそこから年に2回ぐらい集まるようになった。
最初は男子も集まっていたが、段々メスのみになった。
メスだけの下ネタ話が痛快で、そんな人間が近くにいたことが無かったので毎回珍獣園に行く気持で楽しみにしていた。

初めての会合から2,3年経ったころだろうか。
皆で泊まったホテルのドアがめちゃくちゃ閉まることから締まりの話になって、部屋の中になぜか陰毛が落ちているのは妖怪ちんげあらしのせいだとかいう下らない話で爆笑していた時のことだ。

あの会社におった頃はこんなに面白い話できるなんて思ってなかった!
○○○(社長の名前)に感謝やな!!!
○○○が雇ってくれなうちら会ってへんやろwww

字面だけ見たらBLK企業の延長のように見えるが、
メス3が、本当にビールを飲んだ後みたいな爽やかさでこう言ったのだ。
私は衝撃のあまり身動きができないでいた。
呪いたいほどの過去であるあの会社に感謝する。今までの考えとは真逆すぎる考えに思考が追いつかない。

せやな~w 感謝やな~ww

関西でありがちな相槌の大合唱。さっきの下ネタ爆撃とは違ってとても和やかな空気だ。皆この思想を理解しているのか?私は…、

私は考えることを止めた。考えるというか、思考による武装だったのかもしれない。思考を超えてしまった。会社を自分を憎みたかっただけだった。


この言葉が彼女の声と共に出てきた瞬間が全てだと思った。めちゃくちゃに苦しかった日々が、履歴書の傷だと思って誰にも言えなかったこの職歴が、そんな職歴しか残せなかった自分が、このビール飲んだ後みたいな爽やかさの前で成仏したような気がしたのだ。

こうやって文章にしてしまうと何だそれな話じゃないかと、今読み返して焦っている。言われた内容というよりも、発声されたことの方が大事なのかもしれない。声とともに言葉が伝わると、文で読むより早く深くまで思考が変わる瞬間があるが、その時のことを記録したかった。
前にも発声された言葉の感動について人に話そうとしてうまくいかなかったことがある。発声というか、その場の空気感なのだろうか?
まぁ、言葉で伝えられない能力のご愛敬ということで…

#BLK企業 #乗り越え方 #感謝 #妖怪ちんげあらし



まさか…まさかサポートしてくださるのですか!!? ありがとうございます!!!