高校時代に所属していた部活動のお話。

高校生の頃、僕は茶道部と漫画アニメ部の二つの部活を兼部していた。茶道部には「楽しそうだから」という理由で入り、そんな茶道部から逃避するために漫画アニメ部に入った。

なぜ茶道部から逃げたかったのか。その理由は三つある。

一つ目は、茶道部に所属していた人が、僕、同級生の男子、二歳年上の女性の先輩しかおらず、先輩が引退してしまったら、僕と同級生の男子しかいなくなってしまうからだ。

同級生の男子と二人きりで活動することになるので、「悪嵐とその男子が付き合っている」という噂が、その同級生の男子のクラスで立っていた。幸いにも、僕のクラスではそのような噂は立っていなかったが、ほぼ毎日イラついていた。

二つ目は、講師の先生と波長が合わなかったからだ。

僕の学校の茶道部は、外部から講師の先生を呼び、その人から茶道を学ぶ。特に裏千家という流派を学んでいたが、僕は薄茶を泡立てるのが苦手で、いつもそれについて言われていた。

怒られるのが嫌だから逃げたい、ではない。

苦笑されるのが嫌だから逃げたい、である。

三つ目は、茶道部よりも漫画アニメ部の方が楽しかったからである。

上記の二つの理由で茶道部を辞めたい、と友達に話したところ、「じゃあ、漫画アニメ部来なよ」という風に言われ、僕は友達に着いて行った。そして、「楽しい」と感じ、日々感じていたストレスが消えていったような気がした。

趣味の合う人と会話しながら、漫画を描くことが、すごく楽しかった。ずっと漫画アニメ部だけをやりたい、そう思い、顧問の先生に部活を辞めることを相談することにした。

「えぇ…辞めるの?」

僕が部活を辞めたいと顧問の先生に告げると、顧問の先生は嫌そうな顔をした。それらしい理由も考えてきているので、辞める理由を述べるも、顧問の先生は首を縦に振らなかった。

茶道部の人数が足りなくなるので存続できるかどうか。そのことばかり顧問の先生は言っていた。

これ以上言っても無理そうだな、と思い、僕は諦めた。代わりに、交換条件を出す。

「茶道部の副部長と会計の仕事はやるが、茶道部には一切顔を出さない」

それだったら、と顧問の先生は了承してくれた。

だが、実際に副部長と会計の仕事だけをしたか、と問われれば、そうではない。

茶道部勧誘ポスター作りや学校内に配布される雑誌のようなものの絵を描いたり、など。同級生の男子が「絵を描くのが苦手だから」という理由で押し付けられたものを、イラつきながらやっていた。

高校時代が一番ストレスが溜まっていた時期かもしれない、と過去を振り返ってみてそう思う。ストレスのせいで偏頭痛が悪化したり、ジベルばら色粃糠疹という発疹のようなものを発症したり、自傷行為をしたり。

ストレスは溜まっていたが、漫画アニメ部が楽しかったので良しとすることにする。そう思わないとまたストレスで偏頭痛が起こってしまいそうだ。

二つの部活を兼部していて得したことといえば、文化祭でクラスの方に見に行かなくて済むことくらいだろうか。それはすごく楽だった。三年間ずっと同じ担任だったので、担任に「あ、僕二つの部活所属してるんで、クラスの方に顔を出すのは厳しいですね」と言うだけで、教室に行かなくて済むのだから。文化祭当日になれば、楽しい漫画アニメ部の方にしか顔を出さなかったし。本当に楽だった。

これ以上語るとまとまらなくなりそうなので、高校時代の部活についての話はここで終わりとする。


…あ、ちなみに、漫画アニメ部の方でも会計をしていました。二つの部活のお金は僕が管理していたと言っても過言ではなさそうです。

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