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サレルノへの移動は、ハラハラ、ドキドキ

<イタリア旅行記(2019年夏・南イタリア横断)no.51>

今回は、ちょっと長めの「イタリアあるある」エピソード。

この日は、バジリカータ州(Basilicata)マテーラ(Matera)から、ティレニア海側のカンパーニャ州(Campagna)へ。
3番目の滞在地は、アマルフィ海岸の東に位置するサレルノ(Salerno)です。

マテーラから、サレルノ。
地図上では、西へ一直線。
すっと移動できそうなのですが、公共交通機関だと、
① 東のバーリ(Bari)に、列車で戻って、そこからバス
② 南のターラント(Taranto)までバスで行って、列車に乗り換え

直行できるルートがないんですよね。
調べに調べて、ひとつだけ、ちょっぴり裏技の「直行便」を発見しました。

イタリア鉄道トレニイタリア(Trenitalia)のプラン「Freccia Link」
 マテーラ(Matera) ⇔ ナポリ(Napoli) (サレルノ経由)

マテーラ  ⇔  サレルノ間は、バスで。
サレルノ  ⇔  ナポリ間は、列車を利用します。
ただ、チケットは、マテーラ⇔ナポリ間の一括販売なので、途中、サレルノ迄だけでは、購入できないんです。

サレルノ → ナポリ間のチケットは無駄になりますが、時間を無駄にしないことを優先し、この行程で移動することに決めました。

日本で、事前にネット予約をして、これで、無事、サレルノに移動できると思っていたのですが…。

移動の当日。
サレルノ行きのバスに乗るべく、バス停がある「マテーラ中央駅(Stazione Matera Centrale)の広場」に向かいます。
既に、プーリア&バジリカータ食材で重くなっているスーツケースを引きながら、ゴツゴツ石畳を歩く私。

イタリアの旅では、必ず移動日の前日に、利用駅やバス停などの確認をします。
日本で、事前に調べていても、いざ現地に行ってみると、
全然、場所が違っていたり、バス停表示が無くて、迷ってしまって、
アタフタすることもあるので、現地で、前日確認をするのがマスト。

ただ、マテーラでの「前日」は、街中が参加する「フェスタ(Festa)」。
中央駅に確認しに行きましたが、周囲のお店は閉まっているし、人はいないし、そして、やっぱりバス停の表示もない…。
ちょっと嫌な予感がしたんですよね。

なので、バス出発1時間前、かなり余裕を持って、駅に向かったのですが、この予感が的中!

駅周辺で「Freccia Link」のバスの事を聞いても、「知らないな~」、
「あっちだよ」「いやいや、こっちだよ」と、皆、言う事が違うんです。
あ、でも、これ、イタリアあるあるの、ひとつ。

私も、言われる度に、あっちに、こっちにと、スーツケースを引きながら、
ぐるぐる駅前の大きい広場を、行き来して。
これ、二の腕が鍛えられるぞ…と、前向きに考えながら?、とにかく真っ赤なバスを探すこと、50分。

やっと発見です!

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「Freccia Link」のバス

ただ、出発10分前を過ぎているのに、行先表示なし、運転手さんもいない。
このバスでなかったら、どうしよう…。
いかん…、これ、もしかして、本当に、乗り遅れるパターンかも…。
嫌な汗が、出てきました。

同じバス会社でも、行き先が違ったら、運転手さんによっては「違うよ」のひと言で終わる事もあります。
このバスでなかったら、出発時間までに、絶対に、辿り着けない。
予約していても、サレルノ行きバスは、きっと出発してしまいます。
これを逃すと、別ルートで今日中にサレルノに辿り着くのは、かなり大変。

さすがに、私も焦り出し、バスの前にあるバールで、急いで確認する事に。

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シネテックス・カッフェ(CINETEX CAFE)

入店して、サレルノ行きバスの事を聞いたら、
カウンターで、caffeを飲んでいた青年が、私の方を見て、にっこり。
「ぼくが、あのバスの運転手だよ。サレルノまで運転するよ」っと。

………、

「こらこら青年、出発まで、あと5分。なぜ、こんなにゆったり、caffeを飲んでいるんだい ⁈」( 私の心の叫び)

思わず、突っ込みそうになりましたが、笑顔が可愛かったので、許しましょう…。
イタリア時間、のんびりしてます…。

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無事、バスに乗車できて、いやいや、本当にホッとしました。

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利用客は、私を入れて3人。
さあ、出発です!

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バジリカータ州の景色(バスの車窓から)

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バジリカータ州の州都・ポテンツァ(Potenza)駅も経由して、

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無事、サレルノ到着です!

サレルノには、バス停の表示がありました。
これが、マテーラ にも立っててくれたら良いのに…。

さあ、駅近くで予約したホテルに向かいましょう!
ただ、この「ホテル」も、驚きの連続で!!
珍道中、続くな…。💦

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【イタリア鉄道情報】
☆トレニイタリア(Trenitalia)




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