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パドヴァへGO!スクロヴェーニ礼拝堂

<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.29>

ヴェネツィア(Venezia)滞在3日目。
電車で1時間程の、芸術の街・パドヴァ(Padova)へ向かいました。
中世の時代に設立された、歴史あるパドヴァ大学も有名で、学生の街でもあります。

どうしても見ておきたかったフレスコ画が、あったのです。
ジョット(Giotto)のフレスコ画で溢れる「スクロヴェーニ礼拝堂(Cappella degli Scrovegni)」

実は、この旅の、ちょうど10年前、1998年。
私が、まだ会社勤めをしていた頃に、あるテレビ番組で紹介されていた、
その色鮮やかなジョットのフレスコ画に魅了されて、画面にくぎ付け。
いつか、この目で見てみたいと思っていたのです。
10年越しの念願、やっと叶いました!

ただ、このスクロヴェーニ礼拝堂。
とても人気があり、「予約なし」では見学出来ないのではないかとの噂。
とにかく、朝早くの電車に乗り、パドヴァに到着。
一日待つ覚悟で、礼拝堂があるアレーナ市民公園に向かいました。

一刻も早く、礼拝堂の受付カウンターへと思ったのですが、こういう時に限って、道に迷うのですよね。
さあ大変…。💦
やっとのことで、入口に辿り着いて、まずはひと安心。

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礼拝堂見学の受付カウンター入口

この入口、初めての人には、少し分かりにくいので、要注意です。
さあ、今日中に観れることを祈って。
受付カウンターへ向かいました。

ドキドキしながら、見学申し込みの確認をすると、なんと、開館後すぐ、
朝一番の見学時間で予約できました。
良かった!

見学は、時間制限(ビデオ15分間+見学15分間)ありの完全入れ替え制。
予約後は、手荷物はクロークへ預け、礼拝堂の入口へ向かいます。

見学時間5分前に、まずは、礼拝堂前にあるビデオ室に通されて待機。
時間になったら、この部屋のドアが閉まり、ここで、案内ビデオを見ます。
ビデオ室は、文化財保護の為、温度・湿度調節をする部屋でもあるので、
少し冷んやりしていました。

私も、ビデオ室で待機していたら、ドアが閉まってビデオがスタート。
う~ん?
私、ひとりだけ?
そうなのです、なんと、なんと、朝一番ということで、この時間帯の予約は、個人も団体もなく、幸運にも、私ひとりで見学することができたのです。

一日、待つ覚悟で訪れたので、すぐ見学予約が出来たのもラッキー!と思っていたのに、さらに、ひとりでゆっくりと見学できるとは、嬉しい!
ビデオを見ながら、私のテンションが上がっていくのが分かります。

15分後、女性スタッフの案内で、いよいよ礼拝堂へ入りました。
まさに、10年前、テレビで見たあの素晴らしいフレスコ画が目の前に広がっています。

この空間を独り占めできるなんて、本当に、感激です!

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スクロヴェーニ礼拝堂 (絵はがきです)
(Cappella degli Scrovegni)

堂内は写真撮影禁止なの、絵葉書でのご紹介となります。
この絵葉書よりも、もっともっと鮮やかな「ブルー」です。

スタッフの説明も独り占め。
色々、教えて頂きました。
フレスコ画は、本や聖書、文字が読めない人の為の「絵解き」もので、
この礼拝堂の多くの絵も、すべて聖書になぞられて描かれています。

画を見ながら、一枚ずつ説明を受けて、聖書や物語を理解していく。
これが「絵解き」なのです。


私も、「絵解き」をしながら、堂内のフレスコ画を見て回りました。
こうやって、聖書を語り継いでいくのですね。
成程と思うことも多く、ひとつの物語として、壁画を見ることができました

このなんとも言えない、あの素晴らしい鮮やかな「ブルー」。
「ジョット・ブルー」とも呼ばれているそうですが、今でも、私の頭の中に鮮明に残っています。

さすが、ルネッサンス絵画の最高傑作のひとつと言われるだけあります。
絵葉書や写真で見るのも良いですが、やはり「自分のこの目で見る」ということは、とても大切なことですね。

大満足の15分間の見学。
終えて、礼拝堂の外に出たら、もう次の時間に見学される方々が沢山待ってました。
いや~、本当にラッキーでした。


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